3話 旅の資金、調達
「おはぁよぉ~」
体をベッドから起こし、まだ半分寝ぼけ気味で意識がはっきりしてない。
「おはよう」
レイスは、もう完全に起きてるようで椅子に座ってお茶を飲んでるみたいだ。
「すまない、水くれないか」
「はい」
すっとレイスがコップを渡してくれる。
「ありがと」
レイスからコップを受け取る。
やっぱり、水を飲むと目が覚めるな
ベッドから出て、椅子に座る。
「昨日、この世界のこと教えてくれるて言ってたよな」
レイスに頼ってばかりで悪いとは思うが、教えてもらわないと正直困る。
「ああ、だがその前に資金の調達だ」
資金調達か
「裕也もお金は必要だろ?」
やっぱり、何処の世界でも金は重要だよな
「そういえば、どうやって金を手に入れるんだ?」
やっぱり、ファンタジーはモンスターを倒したらお金が出て来たりするのかな
「バイトに決まってるだろ」
バイトですか
「どんなバイトするの?」
俺はなんだかんだ言ってバイトをしたことがない。
だから、仕事の大変さもよくは分からない。
「工事現場のバイトだ」
工事現場か、どんな仕事をやるだろう、やっぱり力仕事かな
この世界のバイトは、バイトの情報が街の一か所に集められるようになっているらしく、そこにあらかじめ行って情報と申込み用紙を貰って来て後は現場に直接行き、バイトができるかできないかが決まるそうだ。
レイスが朝方散歩のついでに今回のバイトの情報と申込み用紙を貰って来てくれていたみたいで、真っ直ぐ現場に向かうことになっている。
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というわけで、朝食を食べた後宿を出て、今は工事現場の前に居る。
街外れの洞窟のようなこの場所が今回のバイト先である工事現場らしい。
「すいません」
レイスやっぱりバイト慣れしてるらしく、躊躇とかはないみたいだ。
「なんだ!」
少し顔の怖いの男の人が工事現場から出て来た。
「バイト希望なんですができますか?」
レイスが出てきた男の人に、さっき宿で書いておいた申込み用紙を渡す。
「丁度手が足りない、早速だが頼む」
「「はい」」
どちらにしてもお金が無いから働くしかないだから、バイトできてよかった。
それから工場現場の中を案内してもらい、さっそく作業を始めることになった。
このバイトの作業内容は、魔物に攻撃され壊れた街の防御壁の材料を作ること。
スコップやつるはしを使い、洞窟の壁を掘り、というか砕き石にして運ぶ仕事だ。
スコップやつるはしが壁にぶつかるときでカンカンと音が出ていた洞窟に響く。
砕きは運び、砕きは運びを繰り返し、今日の分の仕事は終わった。
初めてのバイト初日は、意外と楽くやることができた。
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疲れてるけどさこれで今日は帰って寝るだけ、と今日のバイトは終了となりその帰り、
「今日は、先に宿に帰っててくれないか?」
いきなり何だろう?
あまり詮索するのもよくないだろう。
「じゃあ、先宿に戻ってるから」
レイスのことだから何も心配ない。
宿に着き、ベッドにすぐに横たわる。
さすがに疲れた。
慣れないことをやるとこんなに疲れるんだなと改めて思い、これからどうするかなとかを考えているうちにそのまま寝てしまった。
…20分くらい後にレイスが帰って来た(らしい)。
俺は気が付かないうちに寝て、すぐ起こされたから余計に眠い。
「疲れたのか?」
初めてのバイトは中々に効いていたことは百聞は一見にしかず状態だったとは思ったが
「初めてのバイトだから余計疲れるのかな」
少し体に痛いところがある。
やっぱ疲れてるんだろう、直ぐに寝てたみたいだし。
「今日のバイト終了ということでプレゼントだ」
いきなりなんでプレゼントとなんだ?
と思いながらも渡させたのは、肩に背負う形の鞘に収まった剣だった。
「これからは、武器が必要だろと思ってね」
ありがたいけど、なんで俺なんかに?
「早速特訓するぞ!」
「はぃ?」
つい声が漏れてしまった。
疲れたのか確認したばかりだというのにこの人、何を言っているのだろう。
「さあ、特訓だ!特訓だ!」
特訓好きなんだな……と心の中で感心している内に引きずられ、街はずれの少し広い場所まで連れてこられた。
体力的にきついが、この土地では必要な技術の1つなんだろう。
頑張るしかないか。
「まず、その剣振ってみろよ」
レイスは、教える気満々といった様子だ。
さっき背中に背負った鞘から剣を抜き縦に一振りする。
「意外と重いな」
剣は、重いとは聞いてたがここまで重いとは思ってなかった。
レイスからのプレゼントの剣は、形からするとバスターソードの類のものだろうだろう。
両手で剣を握り、もう一度振ると剣は空気を切り地面に刺さる。
「両手でぎりぎりか、これは何日か特訓だな」
必要なことだろうし、やらないといけないだろう。
特訓。
「そういえば、この剣に名前ってあるの?」
あまり必要無いけど気がするけど、何となく気になる。
「エンフェンスという名前だと聞いた」
エンフェンスか、呼び難いけど悪くない名前だな。
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それから4日間は、昼はバイト夜は剣の特訓、中々ハード時間を過ごすことになった。
バイト先の人は意外と優しくて接しやすかった、剣の特訓はバイト後できつかったけど、ある程度上達したかなと自分では思う。
そんなことを考えているとふとこんなことを思い出す。
「そういえば、まだこの世界のこと何も聞いて無い」
「すまん、すっかり忘れてた」
レイスも忘れていたようだ。
俺もバイトと特訓のせいで全然気が付かなかったし無理もないか。
「今度こそ明日教えるから」
と再度約束をし、明日しっかりそれが果たされることを願い今日は寝ることにした。
明日で疑問解決できるといいな
2012/09/09誤字・脱字を修正しました。