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Differ Truth World -終わりと始まりの魔法-   作者: Ru-kus
第二章 見たことのない場所
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1話 突然の出会い

「痛った!」


頭に何かが当たった痛みで目が覚め、体を起こす。


「何だ?」


辺りを見回すと、岩やそれが崩れて出来たであろう小石があるぐらいで他には大したものが今の段階だと視界に入ってこないところを見ると岩山のような場所なのだろう。


さっきの痛みは、何かの弾みで小石が転がったのか、落ちてきたのか、撥ねたのか、このどれかだろう。


で、ここ何処だ?


思考が多少の遠回りをして現在一番に感じるであろう疑問にたどり着いた。


遠くから今までに聞いたことのないような低い声で放たれる咆哮のような音が聞こえる。


その後、咆哮も止んでないが複数のドスドスとした足音が近づいてくる。


何だあれ?


人よりでかい緑色の人型の生物が棍棒を持って走って来る。


あまり足が速くはないようで近づいてくるスピードが遅い。


やばそうだ


明らかな身の危険を感じた。


「来い!」


突然の人の声に体びっくりする暇もなく、フードを被ったやつがいきなり俺の腕を掴み、体を引っ張り上げる。


俺は何かよく分からないまま、フードのやつに引っ張られるがまま傾斜の緩やかな小石だらけの道を走り出した。





---------------------------------------





現在の状況として緑色の生物が後ろから棍棒を振り回しながら追いかけてくる。


さっきはあまり速そうに見えなかったが、追いかけられてみると一般的な人が駆け足で走るよりも若干だがはやいくらいではないだろうか。


「あれなんなんだよ」


あれとは、もちろん後ろの緑色の生物のことだ


「今は全部逃げきってからだ!それよりしっかり走れ!」


俺も足は遅くないと思うのだが、足場が悪くいつものように思うように走れず、結構逃げるので精一杯だ。


とにかく今はフードのやつの言う通りにするしかなさそうだ。


何とか追いかけて来ている生物を振り切らないと……















「どうやら逃げ切れたようだな」


フードのやつが、辺り確認しながら走るスピードを落としていく。


俺もつられて後を確認すると何もついてきてはいなかった。


「はぁ、はぁ、はぁ」


俺が息を整えるように息をするなか、フードのやつはまったく息が乱れておらず、全然疲れた様子がない。


「さっきの回答だが、あれはゴブリンだ」


言われてみると確かにあれはRPGなどでよく見かけるモンスター、ゴブリンだろう。


「アイツらは、常に集団行動で動いているから一回で遭遇する数が多いから気をつけないとさっきみたいなことになる」


特徴まで一致しているとは、驚きだ。


やっと、息をととのえた俺は気になっていたもう一つの質問をぶつけることにした。


「それであんたは誰?」


相手もはっとしたのか急いでフードをとった。


「俺はレイス=クロードだ。それでお前は?」


こういう時は自分からとよく言うが、こんな時だからと大目に見てくれたのかもしれない。


「俺は桐谷裕也だ。助けてくれてありがとう」


「変な名前だな?」


レイスと名乗った男は、俺から見て身長が高く、すらっとした金髪に水色がかった目のイケメン、という印象だ。


「そうか?」


どうしていいか分からない今の状況で、初対面のはずなのに簡単に会話の言葉が出てくる馴染み易い様な人で助かった。


「呼び方レイスで構わないから」


「分かった、そう呼ばせてもらう」


レイスは、爽やかな感じの青年のような感じだろう


「じゃあ、俺は裕也で頼む」


「ああ、分かったよ裕也」


話が分かる良い奴でよかった。


「なんでゴブリンのこともしらないのにあんなところにいたんだ?」


レイスに言われるまで気が付かなかったが


「そういえば、ここ何処?」


疑問に疑問をぶつける形となった


だがこの状況だとレイス以外に聞くことができないからしょうがないだろう。


「ここか?」


レイスは、ポケットから小さな箱を取り出し、小さな箱が揺れそこから地図が出てきてそれを取り広げた。


「ここは島の地図で言うと、この右下の山でアルガ山だよ」


地図を指さしレイスは答えてくれたが、この地図を見る限り俺が全く知らない土地だということは確定てきだ。


なぜならこの地図見たことないからだ。


大陸の形、レイスが言うには島だが、こんな形の土地を見たことがない。


「はぁ~」


ため息が自然に口から洩れる。


「どうした?」


レイスから俺を心配したのか、不信感があったのか微妙な聴きかただった


「いや何でもないよ」


今は、こう答えるほか答え方がないだろう。


実際は問題だらけで、質問攻めにしたいぐらいだがしょうがないだろう。


今はいったんこれだろう。


「何処に向かってるんだ?」


「ローグの街だ」


レイスは、答えを即答し歩き始める。


さっきの地図に出ていたアルド山よりも少し南西にあった町か何かのマークの所なのだろう。


「ついて行っていいか?」


回答次第でこれからの状況が大きく変わる重大な質問だ。


レイスに断られたら俺どうしたらいいんだろうか、という考えが頭をよぎるなか


「構わないよ。第一断られたら困るんだろ」


素っ気ない返事に俺はかなり安心し、レイスについて行きローグの街に向かうことになった。


2012/09/09誤字・脱字を修正しました。

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