表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/100

-95- 死後

 誰もが死ぬより生き続けられることを望むに違いない。私も、そうです。^^ 死後はどうなるか? という不安は誰にもあると思いますが、この不安、なんとかなりませんかっ!^^ 理想としては、これこれ、こうなるんですよっ! という回答を得ることですが…。死語の不安を取り除くために一役買っているのが信仰なんでしょうね。ただ、迷信は犯罪を(もたら)しますから怖いですが…。^^

 年老いた梅干は、特別介護老人ホームに入所し、しみじみと考えていた。あれだけ美人が来たっ! 美人が来たっ! と持て(はな)されていた自分が、今は、そこにいたのか…とも言われなくなった現実を()の当たりにしていたからである。

「梅干さん、お茶が入りましたよ…」

「はいはい、どうも…」

 同じ入所者から声をかけられ、梅干は車椅子で休憩所へと向かった。

「今日は慰問バンドが来るようですよ…」

「そうなんですか?」

「ええええ。なんでも昔バンドをやっておられた数人の方がいらっしゃるそうです。バンド名は確か…」

 思い出せないのか、ほんの少し考えたあと、入所者の老女は快活に口を開いた。

「そうそう! OGE SUNRISEでした…」

「えっ!? おじいさんが山登りされるんですか?」

「ふふふ…そうじゃありませんが」

「ふふふ…違いましたか?」

 死後とは縁遠い話が特別介護老人ホームに(こだま)するのでした。

 死後のことは忘れ、精一杯、毎日を楽しく生き続けた方がいいようです。^^


                   完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ