-91- 雑念
浮かばなくてもいいのに浮かぶのが雑念です。まあ、今の世は諸事が激動しますから、それに対応するために雑念が湧く訳です。理想は浮かべなくても済むのんびりとした日々なんですがね…。^^
井達は浮かべなくてもいいのに今日も雑念を浮かべていた。
『いや、それでは間に合わん…。ということは、ナニを終えたらすぐ食事にして、そのあとアレをするといいな…』
そう目論んだ井達は、さっそく手っ取り早く済むナニからすることにし、車をナニをする現場へと走らせた。ところが、である。あと1kmばかりのところで、道路工事によって道路が通行止めになっていたのである。その位置には迂回路を示す掲示板が貼られていた。だがナニの現場までには遠回りとなり、まだ15kmばかりあった。信号も含めれば三十分ほどかかりそうだった。
『これならアレの方が早く済んだな…』
井達は思い描いた雑念の誤りに気付かされた。だが、あとの後悔、先に立たず・・である。今となっては仕方なく、菓子パンと牛乳をコンビニで買って、応急処置で腹を満たした。
理想は雑念が湧いても、慎重に吟味するゆとりを持つことですね。^^
完




