-80- 好転
世の中の諸事はタイトル-79-のように暗転しやすいが、当然、その逆に好転する場合もある。理想は好転する話ばかりになることですがね。^^
-79-の暗転から時は少し進み、山内一豊様は小牧・長久手の役で敗れた甥、秀次様の一命を、斬ろうとした羽柴様から助けていた。
完成間もない大坂城の大広間である。関白になられ、雅やかな衣装に身を包まれた関白殿下が山内様を召し出された。
「一豊、近う…」
「ははっ!」
「もそっと、近う…」
檀高から手招きする関白殿下の御前の畳に平伏した山内様は、少し両の膝を進め、ふたたび平伏した。
「皆の手前、秀次を斬らん訳にはいかんかったんじゃ。よう、止めてくれた、一豊っ! 礼を申す。出来の悪い甥じゃが、あれでも身内じゃからのう…」
「ははっ!」
「茂助、孫平次を城持ちとし、そちを城持ちにせなんだは、そなたの心を試した故じゃ。よう辛抱してくれたのう、一豊っ!」
そこまで言うと関白殿下は態度を一変させ、威厳めいた口調で告げた。
「山内一豊、そちを長浜城主とし、二万石を与えるっ!」
「ははっ! 有難き幸せっ!」
かくして話は好転し、山内一豊様は晴れて国持ち大名となったのでした。めでたし、めでたしっ! まあ、そんなことです。^^
※ -79-と-80は国営テレビ放送の某大河ドラマの一場面を誇張して描いたものです。悪しからず、ご了承下さい。^^
完




