-76- 生産するモノ生産したモノ
最近の世の流れは、生産したモノに左右されようとしている。生産しなければ、当然、いつの日か無くなる訳です。だから使い捨ては、モノを生み出す産業の衰退なんですね。^^
とある町役場に勤める鍋川は、今日も齷齪と働いていた。インフラ[社会資本]の職だから、生産するモノという職ではなく、飽くまでもサービス業に分類される職業である。鍋川は思わなくてもいいのに、ふと思った。^^
『私が作るモノといゃぁ~事務書類ぐらいだが、これで食事が出来るのだから、不思議といえば不思議だ…』
鍋川は農業生産している訳でもないのに、食べられる不思議さを思わなくてもいいのに、ふと思った訳である。^^ 年度末ということでもあり、毎年のように予算残額を無くそうと流用や充当された工事音が激しく響く庁舎で、鍋川は単調な動きで書類のコピーをしていた。
『このコピーもそうだが、工事だって、食べ物を作ってないのに食べられる。実に不思議だ…』
鍋川は、思わなくてもいいのに、また思った。^^ 生産するモノと生産したモノの違いを思い過ぎて、鍋川は二十部ほどオーバーしてコピーしてしまった。
「まあ、いいか…」
鍋川はオーバー分の二十部をシュレッダーにかけ、ゴミを生産した。^^
モノは鍋川さん、理想どおりには成りにくいものです。そう深刻に思わない方がいいですよ。^^
完




