-65- 争い
世界では争いが絶えることはない。人類の歴史は戦争の歴史と言っていいほど、程度の差こそあれ、頻繁に起きている。とある二国の紛争や戦争を目の当りにされる皆さんには、よくお分かりのはずです。理想は世界から争いが消えることですが、はっきり言って…まあ、理でしょう。^^
「またかっ!」
今朝もテレビが、とある二国の戦争状況を報じている。これから出勤しようという矢先だったから、顎崎は萎んでいた。喉を通るミックスジュースとモグつくベーコンエッグ、ガーリック・トーストも心なしか美味くない。顎崎は、どうして人類は戦争をしたがるのだろう…とぼんやりと考えるでなく思いながら、テンションが下がるテレビ画面を切り替えた。画面は天気予報を報じていた。
「明日はようやく冬型気圧配置は緩み、春めく陽気になりそうです」
『冬将軍が春ちゃんを見て、デレェ~として争いをやめたんだな…』
降り続けた数日の大雪を思いながら、顎崎はグビグビッとミックスジュースを飲み干した。そしてテーブル椅子から立ち上がり食器を洗うと、鞄を手にして出勤した。
四季の入れ替わりは争うことなく自然と消えます。世界の争いも、消え去るのが理想ですが、無理なんでしょうか…。^^;
完




