表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/100

-53- お医者

 お医者さんもピンキリで、いろいろな方がおられますねぇ~。^^

 最近の医者は程度が低くなったなぁ~…と村尾は(とみ)に思うようになっていた。というのも、サラリ-マン的に仕事を捉える担当医に直面したからである。

 とある総合医療センターのとある科のとある診療室である。

「そういうことは、あとからお聞きします。次の方が待っておられますので…」

 パンチを食らった逆毛(さかげ)はカツン! っと頭に来た。

「なんだ、その態度はっ! 少しぐらいこちらの話を聞いてもいいんじゃないかっ! あんた、医者失格だなっ! もう、いいっ! もういい…。他の病院で診てもらうからっ!」

「それは、あなたのご勝手ですが…」

 その言葉を聞くか聞かないうちに、怒り心頭に発した逆毛は診察椅子からサッ! と怒り顔で立ち上がると、挨拶もせず診察室から出た。

『なんだっ! あのサラリ-マン医者はっ!!』

 まだ怒りが静まらない逆毛は、いつも診察代を支払っている総合受付へと向かった。

「まだ、診察が終わってられませんが…」

「やかましいっ!! 診てもらおうと診てもらわないと、患者の勝手だろっ! 勝手に病院で決めるなっ!!」

「…す、すいません」

「診察代は払うから、ちゃんと計算しろっ!!」

 勢いづいた逆毛は益々、怒りの炎を大きくさせた。山火事である。^^

 受付の係員達は、他の患者もいることから、騒ぎを大きくさせまいと低姿勢に終始した。

「…分かりや、いいんだ」

 診察代を支払い、ようやく鎮火まではしなかったがくすぶり続けながら、逆毛は病院から退去した。これで、コトは一件落着したかのように見えた。ところが、である。そのとき受付に居合わせた別の患者が、『こりゃ、いいや…』とばかり、診察室で息巻き始めたのである。その飛び火はさらにエスカレートし、ついには病ん内の大問題と発展していったのである。

 一人のお医者さんの不始末は、山火事のように燃え上がりますから、サラリ-マン的な診察をされない方が賢明でしょう。^^ 患者サイドから見れば、理想どおりのお医者さんに担当が全てなるとは限りませんからね。^^


                   完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ