-49- 慌(あわただ)しい
年老いると、何かと慌しい日々に追われる。追われたくないのですが、どういう訳か追われるのです。慌ただしい日は生活感が薄れますから困りものです。理想は、ゆったりと過ごしたいんですが…。^^
松川は慌しい日々に疲れ果てていた。過労という訳ではないが、鬱積した疲れで身体のけだるい毎日が続いていた。竹岡は改善の方法はないものか?
と思案した挙句、よく通う町医者、竹岡に相談してみることにした。
「先生、どうなんですかね?」
「何が?」
「いや、なんか身体が軽くないんですがねぇ~。軽くする方法とか、ありませんか?」
「軽くなければ、軽くすればいいじゃないですか…」
「例えば?」
「例えば、身に着けている重いものを持たなくするとか? ははは…」
「重いものといいましても、財布とハンカチくらいなんですがねぇ~」
「ははは…冗談、冗談ですよ。嫌だなぁ~」
「嫌だなぁ~先生、ははは…」
「まあ、正直申し上げて、お年を召されれば、コレという解決策はありませんがね。理想は軽くするとすれば、サプリメントの栄養剤、滋養強壮剤とかを日々、飲用されたり、物事を重く考えず、ゆったりした気分で慌ただしく暮らさないことですかねぇ~」
「なるほどっ!! これはいいアドバイスが聞けました。有難うございました…」
「総合ビタミン剤、ナイナミンがいいですよ。私も引用しておりますが…」
「さよですか…」
「それじゃ…。あとの患者さんがおられますので…」
「はい、どうも…」
松川は診察室の椅子から立つと、軽く竹岡に一礼して退室した。
理想は慌しい日常から逃避できることですが、改善策は気の持ちようとサプリメントですかね。^^
完




