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-36- 湯加減

 風呂に入る場合、理想の湯加減は人それぞれで違ってくる。熱めのお湯がいい・・という人もいれば、いやいや、風呂は温めのお湯にジックリ浸かるのがいいんだ・・という人もいたりして、様々ですよね。^^

 風景シリーズにも登場した湧水家の居間である。

「父さんのあとには熱すぎて入れませんよ…」

 恭一が遠慮気味の小さな声で呟くように言った。

「なにっ!! 風呂は熱め、と昔から決まっとるだろっ!」

 生憎(あいにく)、恭之介の耳は地獄耳で、すぐに撃ち返してきた。

「はあ…」

 そんなもの決まってませんよ…と思った恭一だったが、恭之介にはとてもそんな大それたことは言えず、ひと言、追従し、聞き流す他なかった。そこへ正也が入ってきた。

「父さん、入らないの?」

「これはこれは、正也殿でござったか。いや、こやつが風呂が熱いのなんのと申しましてな」

 恭之介は孫の正也と恭一の妻、未知子には滅法(めっぽう)甘く、態度が柔かく変化した。

「そうなんだ。じゃあ、僕が先に入るよ…」

「ああ…」

 恭一としては理想の湯加減ではないから応諾するしかなかった。そこへ未知子がキッチンから現れた。

「風呂番は決まってたでしょ…」

「そうなんですがね、未知子さん。こいつが熱い風呂には入れんと言うもんで…」

 物腰柔らかく、恭之介は未知子に事情を説明した。

「決まりを改正しないといけないですわね、お義父さま…」

「ああ、そうですね…」

 その後、湧水家の風呂番の決まりが改正されたそうです。どう改正されたか? は、湧水家のご家族に聞いていないので分かりません。確かに、お風呂は理想の湯加減で入りたいものですよね。^^


 ※ 湧水家の方々、特別出演をしていただき、有難うございました。^^


                   完

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