表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/100

-25- 電子技術

 電子技術の進歩は、メリットとして人々の利便性に貢献しているが、その反面、デメリットも増している。例えば自動車の自動化がそれで、人がハンドル操作をしなくても安全に奏功し、追突しそうになれば、自動的にブレーキがかかるろ・・といった電子技術が車内に内蔵されているのだ。ただ、目に見えない技術だけに、故障すれば修理が厄介なように思われます。^^

 とある未来社会である。文明が進歩した結果、人々は怠惰となり、進化の結果、動物と一線を画した能力を失うという退化現象に見舞われていた。そんな中、大学教授の牛窪は退化現象を食い止めようと日夜、研究室で実験に明け暮れていた。

「先生! 電子技術を使わず文明を進歩させる方法を見つけられとお聞きしましたが…」

 科学雑誌の編集社の記者、馬川が研究室のドアを乱暴に開けるや、息を切らせながら朴訥に訊ねた。

「誰かと思えば馬川君だったか…。ああ、簡単なことだよ。電子技術が登場する以前の社会へ回帰すればいいんだよ、君」

「そんなことが出来るんですか?」

「ははは…電子技術は人が作り出したものだよ。作り出した人に出来ないことはないさ」

「はあ、可能ならそれが理想ですが…」

「理想もなにも、出来るさ。この論文通りにすれば可能となるだろう。人は電子技術の進歩の結果、怠惰に陥り、祖先から受け継いだ能力を退化させ始めたんだからね」

「はあ、それはまあそうなんでしょうが…」

 理解できない馬川は否定も肯定も出来ず、言葉を濁した。

「目に見えない技術は人類の毒だっ! 便利になるだろうが進歩させない方がいい。専門家でも難しい修理が、一般の我々に出来るかね、君?」

「はあ、それは無理でしょうね…」

「だろっ!? ははは…そういうことだ。以上!」

「…」

 馬川は沈黙し、よく分からないまま頷いた。

 どうも、電子技術は進歩しない方が人類にとって理想の社会に近づくようです。私にはよく分かりませんが…。^^


                   完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ