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-16- 嘘(うそ)

 正直に人生を歩もという姿勢は生きていく上の理想だが、世の中はそう甘くは出来ていないから、時には(うそ)をつかねばならなくなる場合も当然ある。まあ、そんな場合でも、悪々い嘘はともかくとして、方便程度に抑えられるのが理想ではあります。煙草の吸殻が折れていなくても♪嘘♪は発覚します。^^

 鹿馬は岐路に立たされていた。年を重ねた所為(せい)で、今までの生活のリズムが維持し辛くなってきたのである。かといって、都合が悪くなったとかの嘘をついてまで今までの生活のリズムを維持するのも如何なものか…と思わなくてもいいのに思い始めた。^^ ふと、庭に出てみると、お隣の豚岡が垣根越しに声をかけてきた。

「少し日射しが長くなってきましたなぁ~」

「はあ、確かに…」

「何か考えごとですか…」

「いやまあ、ははは…庭の木でも見ようかと…」

 鹿馬は咄嗟(とっさ)に嘘ではない方便を(つか)った。

「ああ、そうですか…。ではまた…」

 豚岡はそれ以上は語らずに去った。いつの間にか鹿馬は、どうでもいいや…と時の流れに身を任せることにした。家で飼っている猫がどこからともなく現れ、、それでいいですよ…とでもいうかのように品を作って鹿馬の前で座り、身体に尻尾を巻き付けたあと、軽く尻尾の先を上げた。

 生活のリズムは時の流れに身を任せ、嘘をついてまで維持する必要はないようです。^^


                   完

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