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-12- 豊かさ

 どの程度の生活の豊かさを理想とするかは、人によって違うのは当然ですが、豊かなほどいいに決まっていることは誰もが異論のないところでしょう。^^

 口崎は、ようやく老齢退職した公務員だった。細々と蓄えた預貯金と年金で、今後の残された人生を生きねばならないのである。

 十日戎ッさんが過ぎたある日のこと、口崎がいつものように正月のお(せち)の残りを食べながら新聞に目を通したとき、中央政界の不祥事を報じる見出し記事が眼に飛び込んできた。

『なになにっ! 数億円の使途不明金が発覚…』

 その使途不明金は、とある有力議員の収支報告書から発覚したと報じられていた。口崎は、こっちはギリギリの年金で暮らしているというのに…と不満を募った。口崎の理想はあと、もう少し年金が(もら)えたらなぁ~…という微々たる願望だった。その額は、月々、五万円ばかり…という切実な深層心理である。五万円と数億円では雲泥の差で、比較にもならない大差だった。

『まあ、いいか…』

 口崎は、額が多くても悪事で逮捕されちゃなぁ~…と、口崎は口崎だけに、口先で言わず、心で思った[口崎と口先をかけたダジャレです^^]。真っ当

に生きられてこその豊かさだと思った訳である。

 確かに、豊かな暮らしが出来ても、悪事の()ての豊かさではダメですよね。^^


                   完

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