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-100- 終わり
物事は始まれば、必ず終わる。生まれれば死ぬ、作られれば必ず壊れる・・といった私達が暮らす三次元世界の科学常識ですが、理想はいつまででも死なず、壊れずってとこですが、それじゃ、あとが閊えるから困るっ! って言われますかねぇ~。^^
とある小さな工場の技師長として働く藤崎が指揮するグループは、数年作り続けてきたとある物の最後の行程に入ろうとしていた。この工程が無事、完成すれば、生産される物は世界で初めての完成品となる代物だった。
「どうだっ! 上手くいきそうかっ!!」
「はいっ! なんとかいくと思いますっ!!」
「なんとかじゃなく、必ずだろっ!!」
「はいっ! 必ずっ!!」
「頼むぞっ!!」
「はいっ!!」
そして、数時間が経過していった。
「完成しましたっ! 技師長!!」
「おお、そうかっ!!」
かくして、数年かかった難作業は完成し、終わりを迎えたのだった。めでたし、めでたし!!
理想ですが、終わりの物事は、かくありたいものです。^^
完




