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第90話 配管接続、穴の先にはハプニングがいっぱい!


 これはなかなかですな。

 

 どうやら偶然にもノルンがお風呂に入っている最中に接続してしまったようだ。配管を覗いた先には白い肌の形の良いおっぱいしか見えない。だけど鼻歌が聴こえる。これ声はノルンの声だ。


 それにしてもノルンってまだ14歳だよな。服の上からでも大きい方だとは思っていたけどここまでとは……流石はスカーレット様の娘さん遺伝とは凄い。


「なんや!覗いてばかりして、はよ声をかんけか」


「アホなこと言うなよ!こんなタイミングで声なんかかけれるか!」


 俺はカンナとコソコソと話をしていたが、小声のつもりでもノルンに何か聴こえたようだ。


「ん?なんか変な声が聴こえたような気がしたけど誰もいないわよね」


 あかん!今バレたら殺される!

 俺は即座にカンナを閉じて開かないように抱きしめる。


「う〜ん……やっぱ気のせいかな。それにしてもタクトのヤツ〜よくも私の約束を破ってくれたわね!絶対に許さないんだから」


 お〜怒ってる。だってメッチャぷるんぷるん揺れてるもん。……関係ないか。


「でもなんでタクト来てくれなかったのかな、もしかして私と遊ぶのがイヤになったのかな〜」

 

 ノルンが急にしおらしくなっている。

 日頃は強がりな発言ばっかり言っているけど、こういうところが可愛いよな。おっぱいは可愛くないけど……関係ないか。


「そう言えばこの間タクト……ミリーちゃんと楽しそうに話してたな……はぁ!?もしかしてタクトとミリーちゃんって深い仲なの!」


 なんでそうなるのよ。どこかで覗いていたのか?ノルンは思い込みが激しいからな。俺とミリーちゃんがそんな深い仲な訳ないだろ!ミリーちゃんはまだ8歳だぞ!深いのはお前の胸の谷間だ!……関係ないか。


 どうしても配管を覗いていると、ぷるんぷるんと揺れて胸がいっぱい…じゃなくて胸でいっぱい?でもなくて、とにかく煩悩で集中出来ない。そもそもどうせ今は声をかけれないんだし止めれば良いんだけど、なんか勿体ない気がする。色んな意味で……


「ギョェーー」

 あ!バーナーで作った結界に魔物が引っかかったみたい。恐ろしい雄叫びをあげている。


 ヨシヨシ上手く行ってるな!

 俺は上手く結界が作動したことに満足していた。しかしその時ある事に気がつく、あんなに大きな声を出されたらノルンにも聞こえんのではないのかと。


 俺はそっと配管を覗いた。見えたのはぷるんぷるんと揺れるおっぱいではなく。ピクピクと青筋をつけたノルンの顔だった。


「や!…や〜ノルンこんばんは、その…今日は約束を守れなくてごめんね!それだけが言いたくって……じゃ…邪魔してごめんね!そ、それじゃ〜」


「ちょっと待ちなさいよ!」

 じわじわと怒気が伝わって来る。


「他に言うことあるんじゃないの!」


 えっ!……どうせ怒られるよね。


「ノルン……良い形してるな!これからが楽しみだぜ!」


 配管の奥から「ウウウウ」と今までに聞かない唸り声が聞こえたので、テレビの電源を切る感じでブチッと接続を切った。


 時が解決することを待とう。どうせすぐに帰れないし、次は父さんと母さんにつなごう。


「配管発動、配管よ!父さん達と接続してくれ!」


 ぐっ……これがなかなかしんどい、魔力がごっそりと持っていかれた。


 俺は配管の穴を覗くと何故かとても薄暗い。おっかしいな〜この時間なら間違いなく家に居るはずなんだけど、少し見ていると声が聴こえた。


「喋らなければ殺す」

「それ以上は止めておけ、こいつらは知らない」


 バキッと何かが折れる音と男の叫び声がした。

 

 ここはどこだ?場所は分からないけど、今の声って父さんと母さんだった気がしたけど気のせいだよな〜


「煩い、ブラック私の邪魔をしたら殺す!」

「はぁ〜ミルキー……タクトが心配なのは分かるが人攫いの盗賊団が壊滅するのはやり過ぎだ。俺だってタクトを心配しているんだ!まずは落ち着こう」


「だってブラック!タクトにもしものことがあったらワタシ、ワタシ、……生きていけないわよ!」

「うわぁ!?止めなさい!刃物を振り回すんじゃない!これではタクトが戻る前に俺が死んでしまう」

 

 何やら物騒なうえに騒がしい、それにしてもこの二人本当に俺の父さんと母さんなのか?でも内容からするとあっているみたいだけどイマイチ話についていけない。


「ギョェーー」

 あ!またバーナーで作った結界に魔物が引っかかったみたい。恐ろしい雄叫びをあげている。


 その瞬間配管の先でキラッと光ったと思ったらシュッと何かが飛んで来た。それは見事に配管を通り俺の頬をかすめる。

 何が飛んできたのか後ろを見ると小さな刃物が後ろの木に刺さっている。頬を触れ手を見ると血がべっとりとついていた。


「ウギャーー」

 俺は恥ずかしさなど全く考えず思いっきり叫んだ!


「タクト!?タクトなの!お願い返事をして!」

 母さんの声が配管から聴こえる。


「ゼェー…ゼェー…」

 俺はまだ精神的ダメージが残っていたが、なんとか無理矢理心を落ち着かせ、配管に向かって恐る恐る喋った。


「か、母さんなんだよね。ボクだよ。タクトだよ。無事なんで変なもの投げないでね」


 怖い!……配管を覗くのがややトラウマ気味になってしまったかもしれん。


「タクちゃーんどこに居るの?お母さん心配したのよ!早く戻って来て!」

 母さんは配管にしがみつく様に中を見ていた



「あ、うん!心配させてごめんなさい。ちょっと色々あってずくには戻れそうにないんだ。でも安心して必ず戻るから」


 母さんには攫われたことは黙っておこう。もしも本当の事を言ったらどうなるか分からない。


「心配なの母さんが迎えに行くわ!」

 やっぱり言うよね。でもそう簡単な話じゃないし、なんとか誤魔化さないと……


「心配しないで大好きな母さんのもとに必ず帰るから」


「あ〜ん、タクちゃ〜ん、ワタシのことが大好き……」

 

 配管ではあまり見えないが母さんはきっとクルクルと踊りながら自分の世界に入っていることだろう。

 母さんは昔からタクトに大好きと言われると感激のあまり自分の世界に入ってしまう。こうなってしまうと約1時間は何を言っても聞こえない。これで取り敢えず大丈夫だろう。


「タクト…元気か、どこも怪我はしてないか?」

 今度は父さんが配管に喋りかけている。


「うん、大丈夫だよ!父さん、ごめんね心配かけて」

「いや良いんだよ。タクトに何もなければそれでいい。それで何があった?」


「それが……うん、細かい話は戻ったらするけどボク攫われたみたい。今はなんとかそいつを倒して逃げたけど、どうも結構離れたところまで連れていかれてたみたいでさ、戻るのには少し時間がかかる。だからちょっと待ってて」


「………そうか分かった!タクト無理をするなよ!助けが必要だったらいつでも父さんと母さんを頼るんだぞ!どんなに大変な目にあっていても助けに行く。分かったな」

 

 父さんは俺に言い聞かせる様に話をした。本当は色々と聞きたいことがあっただろうに、それでも俺を信じて何も聞かなかった。それで本当にどうにもならない時は頼れよとメッセージを添えて……本当に良い父親だよ!母さんもだけど転生してあなた達の子どもで良かったと思う。


「それじゃ〜父さん…母さん、暫く留守にするけど必ず戻るよ!それまで待っててね!」


 俺は配管の接続を切った。

 

 

…………………………………………………


名称∶配管

分類∶部品

属性∶空間 

効果∶☓☓☓☓☓

性能∶穴を通して別の空間と接続、

   これにより遠方に一瞬で

   移動を可能とする

   魔力により距離や穴の大きさが

   変わる

   MP消費量大

   (取り扱い注意)

…………………………………………………


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