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第86話 ゴエティア強襲


「ギャェーギュェー」

 鳥の魔物の足が空間固定されて急ブレーキ、勢いよく止まったことで足に負荷がかかり、怪我をしたようだ。痛みで鳴いている。


「あら、何をしたのかしら」

 キマリスはさっきまでと同じ様なことを言っているが、明らかにトーンが変わり気配も戦う者のそれになっていた。


「ボクは途中下車させてもらいますね」

 俺はニッパーを取り出しチョッキン。

 鳥の魔物を切り落とした。


 俺の拘束が解かれて……落下!


 ん!……逃げること考えていたけど。

 落下することは考えていなかったわ〜アハハ。


 一体どのくらいの高さなのだろうか?

 数百メートル……それとも数千メートル……

 全然分からん!言えることはメッチャ高い〜!


「お〜ち〜る〜」

 落下する中案外すぐに良い方法を思いついた。


 俺は手袋を着けて発動!「空間障壁の床」。


 俺は足元に透明の床を作り着地する。


「ふ〜……危なかった。やっぱ便利だな!ボクのユニークスキル」


 改めて自分の力に驚かされた。


「逃がしませんわよ!すぐに捕まえてあげる!」

 キマリスが鳥の魔物に乗ってこちらに向かって来た。逃げないといけないがここに逃げ場はない。


 取り敢えず自分の少し前にもう一枚空間障壁を張り、鳥が突っ込んで来ても受け止められる。


 しかし鳥の魔物は突っ込んでは来なかった。


「主様から言われてはいたけど、本当に油断ならないみたいね。ここは慎重に行きましょう」


 冷静だね〜俺なんてこの高さで足が震えているっていうのに、簡単には逃げさせてくれないか」


「う〜ん……決めました!タクトくん逃げて良いですよ!」

 

 ん!?……どう言うつもりだ。逃がしてくれるのか?それともそう言いつつ騙し討ちでもするつもりか?


「どう言うことかな〜そんなに簡単に逃してくれると疑いますよ!」


「少し面白いことを思いついたの、私ね!魔物使いなのよ。私達の下には死の森と言われる程、多くの魔物が生息している森があるは…………私とあなたで鬼ごっこしましょ」


「つまりあなたは魔物の操り、ボクを捕まえるゲームをしょうと言っているんですか!」


「そうよ。面白そうでしょ」

 キマリスは楽しそうに笑っている。

 俺を逃さない自信があるみたいだな。良いだろう相手になってやる!それにこんな場所にこれ以上居たくない。


「分かったそれで良い。それなら今は攻撃をするなよ。降りるから……」



「うん!分かってる。少し休憩も欲しいだろうから今から三時間後に始めるわ。それまではゆっくりしてて」

 キマリスはバイバイと手を振っている。

 俺は警戒しながら森へと降りていった。


「さて……まずはどうするか」

 降り立った場所はうっそうとした森。

 

 なんか怖いな。周りの木々は俺が知っている木の何倍も大きい、それに……血が………


 俺は大木を見に近くまで行くと、そこには大量の血がベッタリと付いていた。これは一体?


 血がついている部分を見ていると、まるで歯の様にギザギザしている部分があり不思議だなと思っていると地の精霊が『危ないよ」とささやいて教えてくれた。

 俺の足元で何かが動く!それを後ろに飛び退き躱すと先まで居た場所に木の根が蠢いていた。


「何だよ!?こいつは……まさかトレント?」

 先まで見ていた木には顔のような模様が浮かび上がり、血がついていた部分が広がり口の形に変わっていた。


 なるほどこいつは近くに来た動物や魔物を待ち伏せして捕らえて喰っていたな!てぇ…ことはよ!離れれば問題ないか。


 俺はそう思いさっさと立ち去ろうと後ろを向くと変な音がしたので振り向くとゆっくりではあるが木が立ち上がりこちらに歩いて来た。


「おいおいお前立てるのかよ!しつこいな!だがそんなに遅かったらボクにはついて来れないよ」


 さっさと行こうと思い再び後ろを向くと…


「ウッソ〜……多い!?」

 周りの木はなんと!?全部トレントだったのか!木の魔物に囲まれた!


「とにかくやるしかないわな!」

 ヘルメットと手袋を着けてニッパーを持つ。


「それじゃー安全第一で戦闘開始!」


 俺はトレントに向かって走る!

 トレントは根や枝をムチのように動かし叩きつけて来た。それをヘルメットの力を使い躱す。


 そこであることに気がつく。

 あれ?……おっそ〜……こいつら元のスピードが大したことないからかスローに見えるぞ。

 ジェーさんやルナさん、一流の戦士に比べると話にならないな。余裕余裕〜


 俺はトレントの攻撃を余裕で躱し、ニッパー(空間断絶)でチョキチョキ、大分大きいけど父さんが庭木の 剪定せんていしている時みたいで少し楽しいな〜


「うむ……なかなか良い髪型になりましたよ!トレントさん……なんてね!」

 トレントの枝で遊ぶ余裕が出来た。俺って結構強くなったかも。そう思っていると、トレントの枝がみるみる再生していた。


「あ〜あ!せっかく剪定せんていしたのに〜……もういっか、さっさと倒すか」

 

 俺はニッパーに魔力を込める。

 するとニッパーの刃先が伸びた。


「お前ら覚悟しろよ!再生出来ないくらいチョッキしてやる。


 それから十分後……トレントは全部切ってやった。再生能力が高い魔物だったので結構面倒かったけど何度も切っているうちに力尽きて倒れた。


「はぁ〜まさかアイツがもう襲って来たのか?いや違うか、単純にこの森の魔物が襲って来ただけか、これは少しは落ち着けるかと思ってたけどそうはいかないみたいだな。そうは思いつつも腹が減ったので俺は周りを警戒しつつ、タブレットでカ◯リーメ◯トを発注しそれを食べながら次の戦いに備えることにした。


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