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第345話 VSカミラさん②


『地の精霊さんヘルプミ〜』

『おい!ふざけた言い方すんな!普通に喋れや〜』

「あ!すいません」


 地の精霊さんはチャラそうな人とふざけた人は嫌いなようで、ちょっとノリが悪い。ま〜言葉には気をつけることにする。


『それでは地の精霊さん御協力お願いしますよ!』


『おうよ!オラ達に任せろ!』


 俺は思念を乗せ地の精霊の力を使う。

 まずはうろちょろと厄介なイルーナを捕まえる。


 地面の中を泳ぐように進むイルーナを地の精霊が追いかける。イルーナはかなり速さで移動出来たが、相手が悪かった。地面の中を地の精霊よりも速く動ける者は居ない。それに地面の中は地の精霊が蠢くように存在しているんだ。捕まらないわけが無い。危機を感じたイルーナは地面から脱出を試みるが、すんでの差だった。イルーナは地面を飛び出した瞬間、地面が割れクジラに食べられる様に地面に飲み込まれた。


 さてさて一つはこれで解決。

 次に電撃トラップを視認する方法。

 

 それは……トラップを発動しちゃいま〜す!


 まずは『みんなごめんね!』と謝り。地の精霊にこの辺の地表を探索してもらう。そうすると自然と視えないトラップに触れ発動し場所がはっきりと分かる。


 そこら中で電撃が発動しピカピカと光っている。

 えーーどんだけだよ!とついつい心の中でボヤく。


 見上げるとカミラさんが氷の槍を待機させた状態で

浮遊している。

 

 どう言うつもりだろう?攻撃する気がなさそうだけど。


「タクトさん次に行きますよ」


「え!?……あ、はい……」

 待ってくれていたようだ。

 そして次って何?

 嫌な予感がするんですけど……



『アイシクルプリズン』

 氷の槍が一斉に飛んで来た。

 俺は身構えるが……


「ん?どう言うことだ」

 氷の槍は俺に向かって飛んでは来ず、周辺にばら撒かれるように地面に刺さり、そして氷柱に変化した。


 なんだ?なんだ?今度は何が来る。

 警戒を怠るなよ俺!と心の中で呟いた矢先に……


「……………アチッ!?」

 

 突然背中に高熱の何かで攻撃された。

 背後を確認したがすでに何もない。


「……………アチッ!?」

 くそー!また背中が……一体何をされているんだ!


「カンナ来い!」

「待ってましてん!」

「背中は任せた!」


 カンナが空間から飛び出ると俺と背中合わせで戦闘態勢を取る。これで後ろからの攻撃に対応出来る。


 ん!何か光っ…アチィ!?

 腹部を確認すると服が焼けて火傷を負っていた。


 今の光は……そうか!そう言うことか!

 今のは光を集束させた光線だな!


「アチィ」

「アチィ」

「アチィ」

「アチィ」


 俺とカンナが交互に叫ぶ!

 光線と言うことは分かったけど。

 回避……ムズ〜


 何度も攻撃を受けて攻撃の原理は分かった。光線はカミラさんが放っていた。ただし攻撃は俺達に向けてではなく氷柱に向かって高速で飛んで行き、そこで反射させ俺達に当てていた。


 攻撃の原理さえ分かれば躱すのも防ぐのも容易よ!と、安易に考えていたがそうではなかった。光線は氷柱で乱反射、ピンボールの様々な場所を移動し攻撃が当たる。これだけ高速かつ移動されたら、目で追うのは相当困難だ!



「なんちゅ〜ことをしてくれるんですか!カミラさんは、カンナ何か良い手はないか!」


「それウチに聞くかいな!せやな〜………アハハ全然思いつかへん」


「だよな!」

 

 ピーンチ!また考察案件だ。どんだけ頭を使わすんだよ!たくも〜。


 この光線は高速で移動し躱すのが困難だが、当たってもダメージが少ないことは救いだ。それに攻撃の起点はカミラさんから……これなら思い切って攻撃を無視して突っ込むか、空間障壁を使えば更にダメージも減らせるしな………良し!行ったる!


「オリャーーー!…………ア〜レェ〜〜」

 俺はあっさりと跳ね返された。

 

 まさか空中にもトラップを仕掛けていたとは、困ったな。幾重にも準備されている。


 仰向けで地面に倒れている俺を見てクスッと笑い、イリスが口を開く。

 

「苦戦しているわね。魔術師を相手にする時は特に注意しなさい。化かし、欺き、そして騙す。力押しだけの者ではない。相手の何手も先を読み戦略を立てている。あなたもそれが出来なければ対抗すら出来ない。

常に気を引き締め頭を回転させなさいな」


 イリスはそう言って口を閉じた。

 

 イリスからの激励の言葉を貰ったのは言いが、カミラさんに攻撃する手段は今のところ思いつかない。そろそろアレを使ってみるか!一応取っておきだったんだけどな。

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