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第259話 バロンさんにムッとする


 ブラックを推す。バロンさんは何を言ってるのかな?

ブラックは黒!まっくろくろすけ出ておいで〜!




 ふぅ〜、現実逃避はこのくらいにしておいて。

俺はバロンさんに話しかけた。


「バロンさん、なんで父さんの名前がここで出るん

ですか?まったく関係ないと思うんですけど!」


 俺はムッとしてしまい。言い方がキツくなっていた。

父さんを家族を危険にさらすのは断固拒否だ!


「タクトくん落ち着きたまえ、前にも話したと思うが、

ブラックは誰よりも城に詳しい、そのうえ戦術を

考えることに長けている。私ももちろん参加するが

ブラックの協力は必須と考えている。彼が居ないと

居るでは被害の大きさがまるで違ってくるんだ」


「ん〜〜……、バロンさんの言う通りなのかも

しれないですけど、あの時は詳しく教えて頂けません

でしたが、父さんは王都で何をやっていたのですか?」


「それは私の口からは言えない。もしもどうしても

知りたければブラックに聞くといい。とは言え、教えて

はくれないと思うが、特にミルキーさんが嫌がると

思う。彼らにとっては決してタクトくんだけには

知られたくない。そう思っているだろう。私はタクト

くんなら大丈夫だと思うのだが、私としても聞いて

ほしいとは思わない」


 う〜ん……やきもきする。

 俺が父さんと母さんに聞くと二人が困る。

それなら聞かない方が良いんだろうけど、それで本当に

良いのかな〜。



「バロンさん、その話は正直腹落ち出来そうに

ありません。ですがこの話ばかりしていても仕方が

ありません。取り敢えずはバロンさんにお願いします」


「タクトくん分かったよ!気分を害する様なことを

言ってすまなかった。では私の方からまずしなければ

ならないことを伝える。それは情報収集だ。現状の

王都内を知らねば作戦の立てようがない。無闇に攻め

込めば住民にも被害が出るかもしれない。これは極力

させなければいけない。これにはいくつかのチームを

作り当たらせようと思う。特に話の中ではまだ出て

いなかったが、ゴエティアがどのように関わっているか

こちらにどのように干渉してくるか分からない。

細心の注意を払って行ってほしい」


 ゴエティア……忘れてはいけない組織、今回の事件にも悪魔が関わった痕跡があると言っていた。これだけの

事件ともなればきっと九王が関わっているはず、気を

引き締めないとな。



「バロンよ。それは具体的にどの様な情報を

求めている」


「ローラン様すべてです。王都内の住民達がどのように

生活しているのか?国王軍の警備状況は?そして

最も知りたいのは反乱を起こしたスラム街の情報

でしょうか」


「なぜ?スラム街なのだ。普通に考えれば

王城内の情報がもっとも必要と考えるであろう。

それにも関わらず……なぜだ!」


 ブライアン様はまったく意味が分からんと

大きくリアクションを取って抗議する。


「半分は勘ですかね。スラム街のバラクと言う者が

気になります。調べておいた方が後で役に立ちそう

なんですよ。それともう半分は……」


 バロンさんはそう言って国王様を見る。


「そうか、エリック…ラウラのことだな」


「はい、あの二人であれば重要な情報を手に入れて

いるかと、早めの合流するべきです」


 国王様と王妃様が心配そうな顔に変わる。

 エリック?ラウラ?……誰だ?



「そうしてくれか、息子達は正義感が強すぎるゆえに

無謀なところがある。心配しておった。宜しく頼む」


 エリック王子とラウラ王女、だからあんなに心配

そうな顔をしていたのか、そう言えば前に父さんの

報告で二人は今回の事件を調べるために飛び出して

行ったと言っていたな。すごい行動力だわ。


「それでバロンさん調査には誰が行きます?」


「う〜ん……少し考えさせてほしい。ブラックとも

話がしたい」


「そうですか……分かりました」


 父さん……俺はやっぱりあなたと話がしたい。



 取り敢えず話を一旦中断しそれぞれ帰宅して

行った。そして俺もまた帰宅をするのだけれども………


 バロンさんは父さんと話をしたいと言っていたが

待ってもらった。俺はやっぱり父さんのことを知りたい。


…………▽



「ただいま」


「おかえりタクト、思っていたより遅かったな。

それにしても今回も頑張ったみたいだな。少し話は

聞いているよ。まったく自慢の息子だよ」


「えへへ、そうな、ボクは大したことはしていないよ。

みんなが頑張ってくれたから、すごく助けられた」


「そうか、それならみんなにはしっかりと感謝

しないとな。でもタクトも頑張ったんだからえらい

んだぞ!そこは履き違えてはダメだ」


「うん、ありがとう父さん、父さん少し話があるんだ

けれど、母さんはどこにいるかな?」


「あ、あ〜母さんだな……母さんは今手伝いに言って

いる。ほら!マーリンの住民が来ているだろ。まだ

色々とゴタゴタしているからさ」


 ん?なんか少し口ごもっているけど、ま〜ちょうど

良いかな。


 俺は父さんが居る近くのソファに座った。



「父さん、先に謝っておくね。今から話すのは父さんが

聞かれたくない話かもしれないから」


 父さんは俺を真っ直ぐに見て話を聞く体勢を

整える。


「ん!タクトの表情からただごとではないね。

どうしたのかな?」



 俺は怖かった。これを言ったらもしかしたら、

この家族での平穏な生活が出来なくなってしまうかも

しれない。だけどいつかは知らないといけない気がする。

それなら早く知りたい。



「父さんって何者なの?」


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