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第225話 タブレットが大活躍


 聖都マーリンからソウルフロンティアに移住することが決まった俺達はお金になりそうな物を取りに大聖堂へと戻った。


「アタタ、宝物庫は大聖堂の地下にあるからついて来い」

 教皇のおっさんはしぶしぶと言った感じで前を歩いて行った。ティアは移住の件を進めるため、重鎮である大司教達に説明しに戻って行った。


「それではタクトくん、行きましょうか」


「はい、宜しくお願いします」


 俺と聖女様は教皇を追いかけて地下への階段を降りていく。階段は薄暗く不気味な雰囲気を出していた。大聖堂には随分と似つかわない場所。


「少し寄り道だ。この先に盗賊から押収したお宝がある。まずはそこだ」


「あーそう言うことね」


 階段を降りたところにはゴロゴロと物が置かれていた。お金となる金貨が大量に、他にも金目になりそうな高価な品が大量に、ウッホホーイ頂きまーす。


「おーこれは良い、これも……」

 俺は次々とタブレットから品を換金、資金がどんどん増える。タブレットは使ったお金やレベルで買える品物がどんどんと増えていた。今では家どころか船や飛行船まで買えるほど、すでに買えないものはないのではないかと思える程だぜ!


「あーこれもこれもこれ………何だこれ?」

 変わった置物が置いてあった。

 元の世界で言うところの招き猫の様なポーズをとった怪物の置物、これってもしかして前戦ったガーゴイルでは?


「オロカナルニンゲンドモ、ワガニエトナレ」

 置物がみるみると大きくなり化け物は人と変わらない大きさに、コイツはウルフガーゴイルならぬキャットガーゴイルだな。見られると石化する。


「地の精霊よ!俺達を守れ!」

 自分と聖女様達の前に土壁を作り石化を防ぐ。しかしなぜか一人空気?状況を読まないおっさんが一人飛び出た。


「ガッハッハ、誰だこんな物を置いたのは!あとで叱ってやらんとな!」


「ドシン」と魔物前に立ちはだかったのは教皇、ちょ!?そんな真正面に出たら石化される。逃げて!


「ドッセイ」

 魔物は教皇のおっさんに殴り飛ばされた。

 あれ?全然石化する様子がないぞ。


 魔物は猫の姿に似ているだけにすばしっこい動きで移動する。普通は翻弄され苦戦しそうなのだが………


「お!なかなかやるではないか、しかし逃がさん!」

 教皇のおっさんは見た目と違い凄まじい速さで魔物を先回り、ビビった魔物がひたすら逃げて教皇のおっさんが追いかけると、すでに戦いではない。教皇のおっさんが圧倒している。しばらく見ていると魔物が力尽きて消滅した。


「なんだ……物足りん!根性をだせ!根性を!」

 教皇のおっさんは消化不良のようで、こちらを見る。嫌な予感が………


「タクト、一勝負せんか!」

 

 せんわ!アホか!

 予想通りの展開、この人は戦うのが好きなのは良いけど、周りを巻き込まないでほしい。しかしどう断ろうか、目がギラギラして怖いんだけど。


「教皇!」

 ビクッとする教皇のおっさん。

 助かった。今は聖女様がいた。


「ごめん…かぁ…聖女様」

 聖女様(母ちゃん)には勝てない教皇(息子)であった。


「教皇様の格闘術は凄かったですね。でも何で石化しなかったんですか?さっきの魔物、ガーゴイルの一種ですよね?」


「あぁ…そのことか、石化せんかったのはコイツのおかげでじゃ」

 服を掴んで見せてくれた。この服のおかげ?


「コイツには様々な魔法陣が刻まれておる。だいたいの呪いは弾くわ!それに闇属性の魔法にも高い防御力を有しておる。我々は悪魔と対峙することが多いのでな!対策は万全と言うわけだ!」


 なるほど、流石は悪魔退治のプロ、対策はバッチリというわけか、それは今後のことを考えると頼もしいね!


「ここの物はだいたい良いかな。はぁ〜疲れたこれだけの物を確認すると体力も魔力も消費するわ!ちょっと小休憩でもしますかね!」


 俺はタブレットをポチポチと押して、何を注文しようか悩む。う〜ん……甘い物が飲みたい。ヨッシャ!こう言う時はこれでしょ!


『いでよ!マッ◯シェ◯ク』


「うふっ〜甘くて冷たくて美味しい〜」

「なんだ!?このウマシーな飲み物は!」

 

 良かった。二人共美味しそうに飲んでいる。

 やっぱり疲れた時には甘いものだね!


…………▽

 

 小休憩した後移動

 それでここが宝物庫と、目の前には白銀の大きな扉が、これは期待が出来そうだ。(実は一度入っていますが、黙っておこう)


 期待は膨らむ。


「この際には儀式に使う宝具や聖武器など様々な種類のお宝がある。本来ならやるわけにはいかん代物ばかりだが今回は仕方あるまい。中のものは好きに持っていけ」


 扉を開けた教皇のお宝から許可が降りた。

 それでは遠慮なく。

 


「…………はぁ?何もないぞ!?」

 前に入った時には確かにあった!なのに今はスッカラかん、あるのは、と言うか居るのは剣を持った少女が一人。


「何でこんなところに居るんだ?アイリス」

 そこに居た少女はアイリスだった。

 おかしいな〜確かアーチさん達と一緒に避難した人達の支援に向かったと思っていたけど。


「あ!タクトなの、お帰りなの、あ!そうだ、大変なの〜けんちゃんのお友達がいないなの!」


 アイリスは飛び跳ねて俺のところにやって来る。剣さんのお友達?誰だそれ


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