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第210話 悪魔に肉体を奪われる理由?


……………………………………………

名称∶ライト

分類∶照明器具

属性∶空間 光 闇

効果∶☓☓☓☓☓

性能∶照らされた空間に対し、

   光と闇、善と悪を分離、

   または消滅が可能。

   (取り扱い注意)

……………………………………………


 今まで悪魔に対して絶大な効果を発揮した道具『ライト』今回の敵ゼーラントは聖なる力……つまり光属性の魔物であるから俺は勝手にライトは使えないと思っていたが、よくよく考えればこの道具は光属性の逆…闇属性の力持っていた。


 つまり、フッフッフ、ライトは使える!

 俺はライトを闇属性に切り替える。

 次にライトに魔力を込めて照度を高まる。


『喰らいやがれ!ライト点灯 (闇空間)』

 俺はゼーラントに向けて紫色の光が照射される。


 ゼーラントの一体は一瞬にして煙となって消えた。だがもう一体は消えず苦しんでいる。どうやら本体はこっちだったか、確実にダメージは与えられている。このまま続けてライトで……いや、攻めるなら徹底的にだ!


『ニッパー(空間切断)』

『ナイフ(時空間加速)』


 ニッパーとナイフをそれぞれの片手に持ち、ゼーラントを切り刻む!

 ナイフで肉を削ぎ(魔力を削り)

 ニッパーで腕や足を切り落としてからライトで浄化(魔力を削り)


 ヤツの魔力を低下させ続ければ存在の維持が出来ないはず、俺は攻撃を続けた。


 ゼーラントは暴れ抵抗するが、俺の速さについてはこれていない。刻まれ小さくなっていくゼーラント、トドメとばかりにライトに魔力を注ぎ込み照度MAXにする。


『トドメだ!ライト点灯』

 紫色の光が照射される。


 ゼーラントに当たれば致命傷になりえた。しかしゼーラントも簡単には倒されてはくれなかった。

 口から最大出力の魔力砲を放ち攻撃をする。


「無駄だ!ゼーラント大司教、あんたは終わりだよ!」


 俺はゼーラントの攻撃を予測していた。

 魔力砲の前に配管を設置、魔力砲を配管で吸い込むと、出口をゼーラントの真上に設置し、魔力砲はゼーラントに注ぐれた。

 甲高い叫び声と共にゼーラントの身体は朽ちていく。そこにライトの光 (闇空間)が注がれる。ゼーラントにはその光に耐える力は残っていなかった。身体は煙となって消えていき、残されたのは真っ白と成ったゼーラントの遺体のみ、コイツとの戦いは終わった。


「なんとか倒せたか………良し!大聖堂に戻ってルナ達を助けに…………」


 俺は大聖堂に空間転移をしようと配管を設置した瞬間、意識が遠くなる。

 なんだこれ……力が入らない………


 気がつくと地面に倒れていた。


「魔力欠乏症やな!流石に魔力を使い過ぎたんや。少し寝とらんとあかんで!」

 俺が立ち上がろうとするとカンナが無理やり押して寝かせる。


「カンナしかしだな。ルナ達が……」


「うっさいわ!黙っとらんとしばくで!それにな〜タクト、今の状態で行ったところで何の役にも立たへんで!」

 

「えぇ〜!?」

 カンナにそんな言い方されるとは思わなかった。しかしカンナの言うことはもっともだ。残念なことにさっきの戦いで力を使い過ぎた。マジ疲れてる。


「くそ〜……ルナ、ちょっと休んだらすぐ行くからな!」

 俺は目を瞑り休むことにした。

 

…………▽


 その頃ルナ達は……


『行きなさいデスストローマン』

 巨大な藁人形がルナを襲う。 

 

 藁が伸び突き刺そうとルナを追いかける。藁で出来ているとは思えない硬度を持った藁はルナが躱すたびに地面に刺さっている。

 

「もーう!面倒よ!」

 ルナは高速で迫り来る藁を剣で斬るのではなく

弾いていた。



「ルナお姉ちゃん頑張れーーなの!」

 アイリスは手をブンブンと振って応援する。その横には聖女メリダとそしてプルソンに取り憑かれたラキが居た。


「プルソン、ラキとはお話は出来ないのですか」

 悲しい目で取り憑かれラキを見る。


「分かっているのではないの聖女、ラキの心は死んだのよ。もう会うことは叶わないわ」

 プルソン(ラキ)は淡々と応える。


 悪魔に肉体を奪われる理由は大きく分けて二つ、一つは欲望、自分に足りていないと思う物を求め悪魔に願い契約をしてしまう。そしてもう一つが絶望、全ての希望が潰え生きる気力を失う。


 ラキが悪魔に取り憑かれたのは、あることに絶望してしまったからだった。


「やはりラキ、あなたはあの時を後悔して、私の声は届かなかったのですね。ごめんなさいラキ」

 


「ニッ、悲しんだフリなんてすんなよ!ババア、私のことなどどうでも良かったのであろう?口ばからりで何の役にも立たないクズが!お前も同じく後悔を続けるがよい。クッ!ハッハッハッ」


 プルソン(ラキ)は聖女をバカにするように笑う。


(過去は変えられない………)

 聖女はこの言葉の重みを量り間違えたのだと痛感していた。


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