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第204話 タクトVSキョウカ


◆タクトの視点


 現在に戻りタクトはキョウカに襲われていた。


 流石は大魔導師、空間転移を当たり前の様に使い、空間を捻じ曲げた特殊な結界まで作りれる。普通なら完全にお手上げなんだが。


 改めてキョウカを見る。

 スーツ姿と異世界では変わっているが、長身でスラッとした出来る女性と言った感じ、お姉さんタイプでグッとくる。


「なんやニヤニヤして、今結構ヤバい状態なのにえらい余裕やな〜」


 カンナが顔を擦り付けながら抱きついて来る。

 ウッ……鋭い、流石は相棒。


「ゴホン……何を言ってるんだいカンナくん、私は今どうすればいいか考えていたんだよ!思い込みはよくないな〜」


「ふ〜ん……せやな〜まーええわ!そろそろ真面目にやらんとな〜」


 はいはいすいませんね。と心の中で呟いたものの、カンナの言うとおりだな。まだ追い詰められたとは思っていないけど、余裕がある相手ではない。イリスに聞いたけど、キョウカのスキルについては一切教えてくれなかった。だから何も分かってはいないけど、さっきまで使っていた魔法からしてかなりのスキル(魔法)を持っていると考えられる。こちらの攻撃に対してすぐに対応されかねない。だから決めるなら速攻がいい!


 ん?……なんで動かないんだ?

 キョウカはこちらを見て何かを考えていて、こちらに何もしてこない。恐らく俺達を結界に閉じ込めた時点で勝利を確信したのだろう。フッフッフ〜甘い甘い、俺のユニークスキル『ツールボックス』ことカンナを舐めんなよ!



『ドリル(空間破砕)』

 取り敢えずこの忌々しい結界に風穴を空ける!

 キョウカはまさか結界を破られるとは思っていなかったのだろう。かなり驚いている。


 これはチャ〜ス!


『バーナーで燃えな!(空間延焼)』

 

 炎がキョウカを襲う。

 でも実際は攻撃している振りをして、キョウカの前の空間を燃やし視界から隠れる。しかしキョウカには高い魔力感知能力があり真上に飛んでいることに気づかれていた。


 だが、気づかれるのは想定済みよ!

 

『ビスショット連射』


 キョウカの上からビスを連射し攻撃、しかしまた尽く放ったビスは粉々に壊された。


 やっぱりダメか!

 

『いっけー(空間障壁)』

 回り込んだカンナが空間障壁を使い、長方形の形にした空間障壁をキョウカに向けて放つ。キョウカは直前に気がつき魔法障壁で受け止めるが、勢いを殺すことが出来ず吹っ飛ぶ。


 キョウカは吹き飛びながら腕に魔力を集める。


『マジックガトリング』

 

 魔力弾が腕の周りに何十発と浮き、それをカンナに向けて放つ!カンナはそれをバックステップしながら空間障壁で受け止めた。


 俺はヘルメットの力で一気に加速、キョウカを捕まえた。


「放しなさいよ!気持ち悪い」

 暴れるキョウカを後ろから羽交い締めにして動きを止めていた。


「う〜ん、気持ち悪いはひどい……それは傷つくぞ!」

 俺は心ない一言に傷つき嘆く。


「放しなさいよ!死にたいの!」

 キョウカの言葉と同時に鋭い痛みを感じキョウカを放してしまった。


『ペインフィールド』

 

 いってぇー……何の魔法か知らないが、全身に痛みが走って立っていられねぇー


俺は膝をついてしまった。


「これで終わりにします!『ダークバインド』」

 

 闇魔法で作られた黒い帯が俺の身体に纏わりつく。


『ニッパー(空間断絶)』


 俺はそれを切って捨てる。


 魔法使いなら接近戦は苦手だと思ったが、それに合わせた魔法も持っているってわけね!だがここで決める!


 俺は無謀にもキョウカにそのまま突っ込む。


◆キョウカの視点


 一瞬たりとも気が抜けない。私にここまで接近されたなんてここ最近では一度としてない!


 間違いなく強敵!少年など見た目に騙されてはいけない。


 少年が飛び上がりこちらに来る。

 どうする?少年には空間障壁がある。

 正面からの攻撃は効果が薄い。

 

 ………そう思っているでしょうね。


 私も空間魔法が使える。

 空間障壁を張られても効果を弱め障壁を貫ける。


『エレメントフォー』


 火・水・風・地の四つの属性魔法を同時に放つ、それもその一つ一つが上級魔法と言われる強力な魔法。


 私の魔法は予想通り空間障壁に阻まれつつも障壁を貫く!威力はかなり落ちたけどこれなら当たる。


『安全靴(空間反射)』


「え!?」………私の魔法が返された。

 

 まだそんなスキルを持っていたなんて!

 空間障壁を破る魔法の効果は空間反射までは持たなかった。私が放った魔法が戻って来る。


「チッ、私だって反射くらい出来る」

 私は魔法を発動しようとした時たった!


「スタッ」と目の前に少年が降り立つ。


 うそ!?なんでこんなに速く!

 少年は小さな工具をこちらに向けて言った。


………………………………

『精密ドライバー……弱』

………………………………  


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