間奏曲!
映像がスタジオに戻った。アナウンサーの二人はまた服装を変えている。
「……なんだか小難しい話になってきたわね、ジェレミー」
「まったくだ。あ、そろそろ0時だね」
ポッ ポッ ポッ ポーン……
「ロンドンでは日が変わりました。今日は昨日より良い日になることを祈りましょう。現在は臨時ニュース放送のため、予定とは異なった番組編成でお送りしています。さて、このあとはいったんニュースを中断いたしまして、『英国夜食倶楽部』再放送、そのあと朝まで『ジャズの七十年史』をお送りいたします。その間、あたらしい情報が入り次第、随時ニュースに切り替えてお伝えいたします。それでは、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
グッドナイトという字幕が画面下を飛びすぎて、全体が暗転した。
*
≪英国夜食倶楽部 第十七回 深夜に食べる伝統料理の研究 再放送≫
♪ズンチャッチャ、ズンチャッチャ、ダンタカタカタンタッタ、ダンタッタ、タンタッタ、
「今夜も英国夜食倶楽部の時間がやってまいりました。ワン・チャンチーです」
「シャルル・ギヨメです」
「ソムチャイ・プラサートピッタヤーユットです」
「こんばんわ」「こんばんわ」「こんばんわ」
「さて、今日は英国の夜食についてです。英国自慢の夜食といえば……」
「ええ……」
「アレですね……」
「魚醤が…………」
*