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こほうぎこなたはかく語りき  作者: フリードリヒ・ハラヘルム・タダノバカ
真四章 AIに『こほうぎこなた』を書いてもらってみた
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AIにこほうぎどなたを演じてもらってみた

彼女の名前はこほうぎどなた。

こほうぎが名字で、どなたが名前である。

彼女は言った。

「ところで私はどなた?」(ここからAI↓)

「それはこちらの台詞だ」と僕は答えた。

「なるほどね」と彼女は納得した。「じゃあ私はどなた?」

「それも僕の台詞だよ」

「ふむ」と彼女は言った。「じゃあこうしましょう。私はあなたに質問するから、あなたは私に質問してちょうだい。そうすれば私たちはお互いのことをもっとよく知れるわ」

「君の名前はなんですか?」

「あなたの名前はなんですか?」と彼女が聞き返した。

「僕の名は阿刀田高です」

「私の名は阿刀田高です」と彼女が言った。

「では次の質問です。あなたの職業は何ですか?」

「私の職業は小説家です」

「では最後の質問です。私の好きなものは何でしょう?」

「君の好きな食べ物はなんですか?」

「お寿司よ」と彼女が嬉しそうな声で言った。

「僕も好きだ」と僕は言った。

「あら奇遇ね。私たち気が合うみたい」と彼女が笑った。

「うん、確かに」と僕も同意した。

「ねえ、またどこかへ遊びに行きましょうよ」と彼女が提案してきた。

「いいよ」と僕は了承した。

「今度はどこへ行きたい? 遊園地か映画かショッピングか……」

「遊園地かな」と僕は答える。

「わかったわ。じゃあ来週の日曜日、午前十一時に駅前で待ち合わせしましょ。忘れないでね」

「ああ、絶対に覚えておくよ」

こうして僕らは次の約束をして別れた。

その日の夜、ベッドの中で僕は考えた。なぜ彼女とこんなことになったのか。そして彼女の目的は一体なんなのか。しかしいくら考えてみても、やはり何も思い浮かばなかった。

それから一週間後、再び彼女と出会った。

前回と同じ喫茶店だった。そこで彼女はアイスコーヒーを飲んでいた。

僕の姿を見つけると手を振りながら立ち上がり、笑顔を浮かべて近づいてきた。

「ごきげんよう」と彼女が挨拶をした。

「こんにちは」と僕も返事をする。

すると彼女は僕の向かい側の席に座って言った。

「ねえ、今日は何をしようかしら?」

「君は行きたいところはないのかい?」と僕が尋ねると、彼女は首を横に振って答えた。

「特にないわ」

「それなら映画でも見に行くかい?」

「ええ、いいわよ」と言って彼女は微笑んだ。

映画館に着くまでのあいだ、僕らは他愛のない会話を楽しんだ。

上映中、隣にいる彼女はポップコーンを食べていた。どうやらそれが好物らしい。僕はそんな彼女を横目で観察しながらスクリーンを見つめ続けた。

やがて本編が終了し、スタッフロールが流れ始めた。そして最後に監督の名前が映し出されると、彼女が声を上げた。

「あっ! この人知ってる!」

「どれのことだい?」

「ほら、『あなたの隣に』の監督さんよ」

「ああ、あの恋愛映画の」

「私この映画大好きなのよね」

「そういえば僕も好きかもしれない」

「あら本当? 嬉しいなぁ」

「どうして?」

「だって自分の作ったものを好きな人が一人でもいるということは、とても幸せなことじゃない?」

「そうだね」

「それに私はあなたに好かれたいもの」

「……」

「ねえ、もしよかったら今度一緒に――」

そこまで言いかけたところで、突然、場内の照明がついた。

いつの間にか周りには誰もいなかった。観客は皆、立ち上がって出口へと向かっている。僕たちだけが取り残されてしまったようだ。

彼女は残念そうな表情を浮かべて立ち上がった。

「仕方がないわね。今日のところはこれくらいにしておきましょう」

「……なんの話だい?」と僕は尋ねた。

「なんでもないわよ」と彼女は言った。「じゃあね、また会いましょう」

そうして彼女は去っていった。

その後、僕は家に帰る途中にある書店に立ち寄り、一冊の小説を買った。それは『あなたの隣に』という題名の作品だ。僕は家に帰ってからすぐに読み始め、最後まで一気に読んでしまった。それは主人公の女性が隣の男性に対して恋心を抱く物語である。主人公は男性が他の女性と親しくしている姿を見て嫉妬したり、自分が相手にされていないのではないかと不安になったりする。しかしそれでも主人公は彼のことを想い続ける。そして最後は結ばれる。僕はこの作品を読んで、自分の中にある感情の正体を知ったような気がした。

それからというもの、僕は毎日のように彼女と一緒に過ごした。彼女の好きな場所へ行き、彼女の好きな食べ物を食べる。時には二人で並んで歩き、時には手を繋いで歩く。僕は彼女と一緒の時間を過ごすうちに、次第に彼女に好意を抱き始めていた。しかし一方で、僕はあることにも気づきはじめていた。それは彼女が僕を通して誰か別の人物を見ているということだ。その相手はおそらく僕ではない。

ある日、僕はそのことを彼女に尋ねてみた。すると彼女は笑って言った。

「あら、そんなこと言うなんて、まるで私があなたのことを騙してるみたいじゃない」

「違うのかい?」

「もちろんよ。私の気持ちは本物よ」と彼女は言った。

「じゃあ誰を見てるんだい?」

「さあて、誰でしょうね」と彼女は言って微笑んだ。

結局、僕は彼女が見ている人物が誰なのかわからなかった。

僕は思わず呟いた。

「どなた?」


『AIのべりすと』を使用しました

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― 新着の感想 ―
[良い点] お〜、今回のAIノベリストはレベルたけぇ〜 [気になる点] どなたちゃんが、ちょっとカシコカワイ過ぎるかな?(笑) 「不思議ちゃんの皮を被った小悪魔ちゃん」っぽいwwwwww
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