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生きるバカ(Living Baka)
「今度こそ、生きる!」
唇を噛みしめて、こほうぎこなたは立ち上がった。
「復活の日は、近い!」
つまりまだ生き返ってはいなかった。ゾンビだ。
「ヴワアアアアア!」
両手を前にぶらんとさせながら街を歩き、こほうぎこなたが人々を襲う。
「襲わんわ!」
既に3人の脳ミソを喰らった。
「喰らっとらんわ!」
じゃあ?
「舐めただけじゃ!」
早く生き返りなさい。
「そうしたいんじゃが……」
何か問題でも?
「地の文!」
はい。
「頑張れ!」
私が?
「おまえが頑張らんと、わしゃあ復活できんのじゃ!」
こほうぎこなたさん、なんかキャラ変わってない?
「元々ワシにキャラなんてないのじゃ!」
いや、言い間違いするバカじゃなかったんですか?
「とりあえず最近、VRゲームをたまにやっておるんじゃが……」
ああ。それのキャラがうつった?
「結構女の子キャラが皆、貧乳でのう」
少女体型だよね。
「ああいうのが好きなのかのう」
知らないうちに貧乳の時代が来ていたんですね。
「ワシもVRゲームに出たい!」
こほうぎこなたは復活した。