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こほうぎこなたと亀
こほうぎこなたが砂浜を歩いていると、大きな亀が、子供たちにいじめられているのを見た。
「子供よ、なぜ亀をいじめる?」
こほうぎこなたがどうでもいいように聞くと、子供たちは答えた。
「だってこの亀が! 賭けポーカーでイカサマをしやがったんだ!」
こほうぎこなたは諭すように、子供たちに言った。
「騙されたお前らが悪い。亀に謝れ」
「それが今の時代の答えなのかよ!」
「あるいは子供のくせに賭けポーカーをしていたお前らが悪い。亀に謝れ」
「それは確かに!」
「ごめんなさい!」
子供たちは亀にぺこりと謝り、去っていった。
こほうぎこなたは亀に言った。
「助けたんだから、おまえは私にカネを払いなさい」
亀は立ち上がると、こほうぎこなたにガブリよりで襲いかかった。
その後のことを、知る者はいない。