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こほうぎこなたはかく語りき  作者: フリードリヒ・ハラヘルム・タダノバカ
新6章 世界名作文学大全集
51/213

あんなカレーにな

 美味しいカレーというのは結構似通っているものだが、糞マズいカレーのバリエーションは様々である。


 こほうぎ家では今、とても困ったことになっていた。

 父のこほうぎオブロンが夕食の調理を担当したところ、見事に糞マズいカレーを作り上げてしまったのだ。


「殺される……」

 キッチンをうろつき回りながら、オブロンはぶつぶつと呟いた。

「妻に殺される……。このままでは……」


 そこへ長女のこなたがやって来て、言った。

「同士たの? パパ」


「ああ、同士よ」

 オブロンはニヤリと笑った。

「このカレー、お前が作ったことにしてくれないか?」


 こなたは答えた。

美味びみしいかどうか、問題わんたいはそれ次第きょうだいよ」


「じゃあちょっと食べてみてくれ」

 そう言ってオブロンは市販のレトルトカレーを食べさせた。


普通ぷっとん美味びみしいわ」

 こなたはまんまと騙された。

「さすがはこの私様がさくったカレー。なんて普通ぷっとん美味びみしいこと」





 夕食時、母のこほうぎドリルの頭からツノが生えた。

「なんてふんマズいカレーなの!? まるでドリルでけつかいけた亭主ティッシュのおふくからぼととらくちる後悔ほうへいのようなふんマズさ!」


「作り直せっ! こなた!」

 父のオブロンも激昂した。ちょうどテレビ画面に映っていた美味しそうなカレーを厳しく指差しながら、

「あんなカレーにな!」


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― 新着の感想 ―
[一言] ──こんなカレーでわ? (・・? カレーなるCats.B ( ̄ー ̄)b
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