3びきの小バカ
むかしむかし、あるところに3びきの小バカがおりました。
長女のなまえは、こほうぎこなた。
次女のなまえは、こほうぎそなた。
三女のなまえは、こほうぎどなた。
3びきとも、たいしたことのない、小さなバカでした。
「小バカにしないでよね」
長女のこなたが怒りました。
「小バカにしないでほしい! あたし、大バカなんだから!」
「お姉ちゃん!」
次女のそなたが姉に教えます。
「この場合、大きいほうがよくないことなんだよ!」
「あなた達は……」
三女のどなたが尋ねます。
「どなた?」
そういうわけで、3びきの小バカは、それぞれに家を作りました。
長女のこなたはちょっと人には言えない家、
次女のそなたはミ○ワホームのツーバイフォー住宅、
三女のどなたは庭付き500坪の豪邸を建てました。
次女のそなたが言いました。
「こんな妄想、叶ったらいいな」
長女のこなたが言いました。
「叶ってもあたしは人に言えないから」
三女のどなたが言いました。
「あら? どなたかいらっしゃったみたい」
外を見ると、地平線を背負って一匹のおおかみが歩いてやって来ます。
3びきの小バカは口々に言いました。
「おおかみよ!」
「おお神よ!」
「神は死んだはずだ」
おおかみはやって来ると、通り過ぎて行きました。
「話にならんな」
「話はこれからだ」
「おしまい」