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フリーダム・ヘル
地獄は自由だった。
「自由すぎて地獄」
そう言うと、こほうぎこなたはあくびを一発した。
「あくびするのにも飽きちゃったね」
鬼っ子ちゃんが並んで座り、言った。
「あら鬼っ子ちゃん。早くあたしを刑に処してよ」
「だめだめ。ここは自由地獄なんだから。そんな楽しみ与えちゃダメだって、パパが」
「じゃあ鬼っ子ちゃんとフュージョンする」
「ふーじょん?」
「フュージョンよ。ほれっ「あっ!?」」
「ふふふ。鬼っ子「何、これ!?」ちゃん。あたし達はひとつにな「やだっ! こなっちゃんの声があたしの口から……」るのよ「」おべ」
「おべ?『おべた』 ああ、出雲弁で『びっ【ちがうもん!】くりしたってことね? でも《フハハハハ! 我は地獄の番人もふもふワンコ》あれれ? パパ』(このお話は地獄の恐ろしさを)物語り〜♪ 」
こんな感じで地獄の自由な日々は楽しく流れて行った。