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こほうぎこなたはかく語りき  作者: フリードリヒ・ハラヘルム・タダノバカ
第九章 吾輩はねこほうぎこなたである
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吾輩はねこほうぎこなたである

 吾輩はねこほうぎこなたである。名前はまだない。←


 吾輩は漱石先生の長編作品を読了したことがない。バカだからであろうか? 否! 刺激に飢えた現代っ子だからだ。

 なんとか先生の頭のよさそうな平和さよりも、自分に目線の近い同じようなバカが周りから見ると大した理由でもないことをきっかけに大剣を振り上げて憎っくき敵の真っ只中に突撃し、ばっさばっさとあり得ない時代劇のチャンバラのごとく、動き回ることでストレス解消、運動不足も解消、そんな単純明快のほうが好きだからである。

 しかし水戸黄門では吾輩は満足しない。お約束よりはびっくりできるほうが刺戟があるからだ。

 漱石先生の長編作品には意外とびっくりがある。しかし単純明快な刺激はない。

 吾輩はどうすればよいのであらう?

 さうだ!

 ねこになれば善いのだ! と気がついた。

 ねこになって、雪の降る庭を駆け回り、刺激の大好きな現代っ子の欲求を満たし、炬燵に帰ってみかん汁にフレーメン反応を起こし、短い23年ぐらいのねこ生をまっとうし、それから地獄を探検し、次はどこへ行こう? と考えた時に、やうやく閻魔大王様から誰何されやう。


 おまえは、誰だ?


 吾輩はねこほうぎこなたであると答えやう。


 名前はまだない、と答えやう。


 それでいいのだ。



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