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こほうぎこなたはかく語りき  作者: フリードリヒ・ハラヘルム・タダノバカ
第一章 曙光
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こほうぎこなたはこう言った。

 こほうぎこなたが目を覚ますと、カーテンを閉め忘れていたのか東向きの窓からは、新しい朝日が眩しく射し込んでいた。


「落雷、喰らっちゃったみたい」


 目を細め、テヘッと笑ってそう言うと、ペロッと舌を出しながら、こほうぎこなたはクマさん柄のベッドから身を起こす。


 ハムスターの無数に描かれたパジャマを伸ばしてあくびをすると、楽しそうに呟いた。


「私は寝過ごした」


 枕元の時計はそろそろとHRが始まる時間を告げていた。


 窓辺にとまったスズメに微笑みかけ、言った。

「おはよう、小鳥しょうちょうさん」


 スズメが意味がわからなそうに小首を傾げた。

「しょうちょうじゃねーよ、ことりだよ。なんだよ、しょうちょうって。うんこは大腸から出るもんだよ」と抗議しているようだ。


「あなたもお腹の中はどうせカラスみたいに真っ黒なんでしょう?」


 そう言って、ふふっと笑うと窓を開ける。窓全開のまま着替えを始め、セーラー服を装備した。昨夜のうちに準備しておくのを忘れた学生鞄を手に取ると、朝日を全身に浴びた。


「この爽快さっかいな朝に、私は進む」


 そう独り言を楽しそうに口にすると、窓から外へ飛び出した。「ぷんからしょー!」という掛け声とともに。



「待っていろ。愚かなる民衆どもを啓蒙してやる」


 こほうぎこなたはこう言った。




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― 新着の感想 ―
[良い点] >「しょうちょうじゃねーよ、ことりだよ。なんだよ、しょうちょうって。うんこは大腸から出るもんだよ」と抗議 小鳥はフン害(憤慨)した。 >「待っていろ。愚かなる民衆どもを啓蒙してやる」…
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