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昭和のヤ◯ザ物語のように
鉄砲玉が飛び込んできた。
「オルァー! こほうぎ! シネコンー!」
玩具屋さんの店頭で、自分の隠し子へのプレゼントを、ニヤニヤしながら品定めしていた、漉王龍二は、ふいを突かれ、「ふいっ!?」と言いながら、振り返った。
そこに鉄砲玉が水鉄砲を構えて緊張にズボンの前をおもらしで濡らしているのを見たのである!
ピュウーッ
鉄砲玉が引鉄を引いた音がした。
「オジキのカタキはわしが取るんじゃけえ!」
漉王老師のびしょ濡れになった寝姿を前に、こほうぎこなたはこう言ったのであった。
(次回、『広島大戦争』に続くッ!)