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こほうぎこなたはかく語りき  作者: フリードリヒ・ハラヘルム・タダノバカ
最新章 こほうぎあなたの物欲
152/213

バカなのかもしれない

「あの家族はバカなのかもしれない」


 こほうぎ家を少し遠くに眺めながら、彼はいった。


「一人だけまともな次女がいるかとも思ったが……全員バカだ」


 彼は胸ポケットから煙草を取り出すと、傍を流れる川に捨てた。川の中でお遊戯をしていた何かの魚たちが苦しみだす。


「おげえ……!」

「おげげげげ!」

「誰かがニコチンとタールを含むものを俺たちの世界に投げ込みやがった!」

「ニコチンとタールをたっぷり含むものを一箱丸ごとだ!」

「なんてひでぇことをしやがる!」

「こんなひでぇことをしやがるのは誰だ!」

「誰だ!」

「誰だよ!?」


 さて、()とは何者なのであろうか?

 気をもたせるのは悪いのでいっておくと、彼は今後二度とこの物語には登場しない。

 こんな物語を書いている作者こそがバカなのかもしれなかった。


 そして川の魚たちは、騒ぎ立てただけで、健康に、いつものように暮らし続けていた。


 人間社会は公害だらけなので、慣れていたのだ。




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