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おしまいの人間たち
そして簡単に使徒を十二人集めた(誰でもよかったので)こほうぎこなたは、遂に『おしまいの人間たち』の町へ辿り着いた。
町ではかわいい『おしまいの人間たち』が、みんなでまばたきをしていた。
「ぼくらは幸せを発明したんだお」
「ぼくらは人類史上一番正しい人間なんだお」
「もうぼくらは昔の人みたいな不幸にはならないんだお」
「神様に従っていれば、ぼくらは永遠に幸せなんだお」
かわいい彼らの前でステージ上に立ち、マイクに向かってこほうぎこなたは言った。
「神は死んだ」
「シンはシンだ?」
かわいい『おしまいの人間たち』は騒ぎ出した。
「何それ、ダジャレ?」
「流行ってんの?」
「教えて教えて!」
「ツイッテルで拡散したい」
こほうぎこなたの発言はSNSで日本中に拡散されて、そこそこバズったが、次の日には忘れ去られた。
めでたし、めでたし。