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こほうぎこなたはかく語りき  作者: フリードリヒ・ハラヘルム・タダノバカ
新番組 『読み方がひとつしかない漢字』
138/213

女教師ドリル

 こほうぎ家の母、こほうぎドリルは小学校の国語教師である。


 彼女は生徒たちを鍛えるため、漢字は必ず読み間違える。

 生徒たちの自発的な学習能力を鍛えるためである。


萩原おぎはらついたちふとおとこがつえる』より『ちく』をあきらよみします」


 そう言うと、ノーブルな声で、詩の朗読をはじめる。


ピカ地面ディーミェンちくなまえ、

 青竹せいちくなまえ、

 地下ディーシャにはちくこんなまえ、

 こんがしだいにほそらみ、

 こんせんより繊毛うふふもうしょうえ、

 かすかにけぶる繊毛ほそヘアーせいえ、

 かすかにふるえ。……


 安心チープハートしてください。いちじるし作権ぞうごんはキレてますよ』


「先生!」

 馬込まごめくんが手を挙げた。

『込』は読み方がひとつしかない漢字であった。

 ドリル先生はどう読み違えるのであろうか?


「はい、馬込(うまコミック)くん」

 適当に読み違えた。


小峠ことうげくんがさっきから隠れておちんちんをいじってます」


『峠』も読み方がひとつしかない漢字である。

 ドリル先生はどう叱るのであろうか?


小峠しょうやまうえしたくん、続けて?」

 漢字はバラし、小峠くんの行為はユルした。


「じゃあ、(きしめしがみ)くん、続きを読んでみて」


 これも読み方がひとつしかないさかきくんは、先手を打たれて破顔した。


 榊くんが先生から引き継いで朗読している間、にのまえくんが何やら騒がしい。

 先生に自分の名前が読み違えられるかどうか、友達とトトカルチョをしているようだ。


いちくん」

 ドリル先生はあっさりと、ふつうの読み違いをした。

先生さきなまどく間違かんいえてみろと漢字ハンあざがあればドントらいてみなさい」



 こほうぎドリルは、こう言った。




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― 新着の感想 ―
[良い点] ドリルママン、デキる!! [一言] 作者様ネタ考案並びにルビ振り作業お疲れ様ですた m(_ _)m
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