プロローグ
プロローグなので気楽にお読みください
よくある路地裏での出来事。
「君可愛いね、一緒に来ない?」
如何にも不良臭いチャラチャラした男が女の子に誘いかけていた。短髪黒髪の少女が
「えっと…あの…」
としどろもどろになっていると。
「離せよ、嫌がってんじゃん」
正義感溢れる臭いセリフを吐き腐るこの男、いや、この物語の主人公『凌達翼』の登場だ。
すると不良がやはり
「んだよテメー‼︎俺様がチーターだって知ってやってんのか⁉︎」
と一喝。
だか翼は怯むことなく不良の顔面にストレートパンチをお見舞いし、勢いよく不良が路地裏の奥の闇に吹っ飛んでいく。
「しらねーよ」
と吐き捨てその場を去ろうとしたとき、確かにシャツの袖を引っ張る感触が腕に伝わり歩みを止める。
「あの…」
か弱い声が路地裏に響く。
紛れもなく黒髪の少女が発した言葉に、翼は少女の方向へ回れ右して、耳を傾ける。
「た…助けていただいてありがとうございました…」
少女の言葉に翼は
「いーよいーよ、普通のことだし」
と、またもや正義感だらだらのセリフを吐いて、その場を去る。
のちにこの出会いが翼の運命を変えるものになるとは知らずに—
お読みいただきありがとうございました、プロローグなので短いですが、これからにご期待ください。