第八話 魔石の欠片 その1
クラウディール工房で働き始めて二日目。
少しだが合成師のことが分かるようになり、俺は職人としてお客さんや近所の人たちに認知されるためにも、まず職人らしい服装をしてみようと考えた。
ロコナさんの祖父が残した作業着が残っていたが、使いやすいようにカスタムされており、鍛冶屋がどのような作業着を好むかが分かった。
俺は武器職人でもあるが、それ専門というわけでもないので、色々な素材や道具を携行できるようにポケットを多く、そして液体の類を作ったときのために瓶を幾つかセットできるようなものがいい――と、考えているうちに『合成』のレシピがひらめき、『職人の服』というものを作ることができた。
『合成』は『使えると思った素材』をもとに製作可能なレシピを生成し、素材が揃っていればレシピ通りのものを作れるというスキルらしく、材料さえあれば途中の経過を無視することができるようだ。
服の材料はロコナさんの『縫製』スキルで幾つか用意してもらったが、『合成』の素材が揃ってしまえばあとは魔力こそ使うが、完成はあっと言う間だった。
他に価値が大きかったのは『石鹸』のレシピだ。作るためには『油』と『木灰』が本来は必要なのだが、湯沸かしや炊事で火を使ったあとに出た『薪の灰』を何かに使えないかと考えたところ、『石鹸』のレシピが生成された。廃棄するしかないものを素材に使えるのは実にありがたいことである。
そんなわけで三日目は、『石鹸』のレシピを実践するために市場で『油』を仕入れてきた。
食用として普及している植物性の油『黄花油』というのがあり、これと『薪の灰』を原料にして石鹸を作ってみたところ、俺のよく知っている固形石鹸を合成することに成功した。
どんな用途に使えるのかは実際に使用してみないと分からないので、ロコナさんに頼んで試しに洗濯に使ってもらった。
すると町の洗濯場に集まっている主婦から一気に注目を浴びて、この泡立つものは一体何なのか、どこで買えるのかと評判になってしまった。
「タクミさんが作っていることはまだ秘密にしておきましたが、すごい反応でした。私もお洗濯でこんなに簡単に汚れが落ちるなんて、本当に感激です。干してみて二度びっくりでした、とってもいい匂いがするんです」
俺はロコナさんの使用感が聞きたかっただけなのだが、周辺住民からすでに反響があったというのは嬉しい誤算だった。そんなに評判がよいのなら販売してみてもいいかもしれない。
とはいっても今日試作したばかりで供給体制も整っていない。商品するには数のストックと、初期の値段設定が重要だ。高すぎると高級品のイメージがついてしまうし、材料費も安くはないので値段を下げすぎるわけにもいかない。
そのあたりはロコナさんの意見も聞きつつ決めたほうがよさそうである。
「香り付けの材料を使うと、さらに質が上がるかもしれません。材料の油も研究の余地はありそうですね」
「わぁ……すごいです、今もすごく便利なものなのに、そんな素敵な工夫もできるなんて」
「ま、まあ……俺も木の灰から石鹸が作れるとは思いつかなくて、スキル任せではあるんですが。職人としてできることは思った以上に多そうですね」
目を輝かせるロコナさんを見ていると、どうにも照れる。
褒められることは嬉しいのだが――彼女があまりに全肯定してくれるので、甘えすぎてもいけないなと感じてしまう。
「スキルは一人一人、それぞれの人が持つ天賦と言われています。タクミさんが『合成師』になったのは、偶然じゃなくて必然だと思います」
俺が召喚される前にしていた仕事からすると『形成』については確かに偶然ではないと思う――と考えて、『形成』の用途を新しく思いつく。
工房にあった四角い型に入れて固めただけの、長方形の石鹸。これに工房の印を入れて、面取りのような加工をしてみてはどうだろうか。
「ロコナさん、この工房の看板に印が入ってましたが……」
「はい、クラウディール工房の印です。この工房で作られたものには、全てあの印が入れてあります」
「そういうことなら……この石鹸にも印を入れさせてもらいますね」
――スキル『形成』を発動 制作物:『印入りの黄花石鹸』
――使用素材「黄花油の練り石鹸」
『形成』を使うと、石鹸を削ることなく飾り彫りのように印を入れることができた。角が丸くなり、無骨さのない見た目になる。
「ふぁぁ……っ、これならもっと奥様方も喜んでくれると思います、丸みがあったほうが愛嬌があるというか……それに、工房の印まで入れていただけるなんて」
「お店の商品の一つとして、まず近場で売るようにしましょう。あまり大っぴらに売り出すと目をつける人も出てきそうですから、一つの商品に頼らず、売り物を増やしていきたいですね。とりあえず、欲しいと言ってくれている人たちに届けられるといいと思うんですが」
「はい! 今日は同じ時間にお洗濯をしている方が六人ほどいらっしゃいましたが、皆さん欲しいと言っていたので……タクミさん、材料は足りるでしょうか?」
「木の灰は十分あるんですが、今後のことを考えると、各家庭から灰を集められるといいと思います。油については動物性のものだと実用性に難があるので、植物から採れるものが仕入れられるといいと思います」
「植物の油……分かりました、私のほうでも伝手を探してみますね。良い油を安く仕入れることができたほうがいいと思いますし」
バルトロ一家のことを考えると、ロコナさんをあまり一人で外出させるのは心配ではある。
彼らが工房にやってきたときについては、町の人たちが守備兵を呼んでくれると言っていた。
恐れるだけではなく、バルトロ一家の暴挙に対して苦い思いをしている人もいるということだ。
それでも、最後に自分の身を守るのは自分であり、ロコナさんについても俺が守れるようにならなくてはと思う。
「……バルトロ一家が利子と言っている分のお金さえ払ってしまえば、当面は安全になります。いや、ずっと安全になってもらわないと困るんですが」
「はい……でも、私一人だったときより、タクミさんがいてくれてすごく心強いです。タクミさんには、大変なときに工房に来てもらって、どれだけ感謝してもしたりないって……」
「い、いえ……俺の方こそ、路頭に迷っていたところを拾ってもらって、いくら感謝してもし尽くせないというか……」
「あのーーー、さっきから呼んでるんだけどーー。……お客さんが来ているのに二人の世界を作ってるのはどうなのかしらね」
そう――俺たちは工房の一階で話していたわけで、本来なら来客にはすぐに気がつかなくてはならないのだが、ミリティアさんがいつの間にか店に入ってきていた。
「い、いらっしゃいませ、ミリティアさん。すみません、新しい商品のお話をしていて……」
「それも気になるけど、今日はさっそく報告に来たのよ。この前買わせてもらったレイピアのことなんだけど……」
ミリティアさんはそう言いながら、鞘におさまった『魔刃のレイピア+10』を抜く。
「それで……どうでした? 使いにくかったりは……」
「あの後、森に出たイビルビーストっていう魔物を倒す依頼をこなしたの。ギルドで昇格試験を兼ねた依頼なんだけどね……」
「ということは……ミリティアさん、無事に依頼を終えられたんですね。ご無事で何よりです」
イビルビーストというと、鋭い爪や牙を持つ大型の犬のような大きさの魔獣だ。俺たちのパーティが昇格条件を満たすために倒した魔物でもある。遼樹の一撃で倒してしまってあまり強いとは感じなかったのだが、駆け出し冒険者にとって『壁』と言われるくらいの魔物ではある。
「ミリティアさん、今回もお一人で冒険に出たんですか?」
「うん、あたし一人で大丈夫そうだったから」
「それだと、武器が通じない敵に会ったりしたとき、危険だったりは……いや、それは心配のしすぎですかね。ミリティアさんは見事に依頼を達成されたわけですし」
俺の質問に、ミリティアさんはふっと不敵に微笑む。どうやらそれは、彼女にとってはよく聞かれる内容ということらしかった。
「あたしは魔法と剣の両方が使える『魔法剣士』っていう職業なのよ。だから、剣が通じなくても大丈夫。もっとも、あたしが覚えてる魔法が全部効かない魔物に会ったら、それは逃げるしかないけどね」
『魔法剣士』は遼樹の『ソードマスター』と比べても、かなり強い職業のようだ。
この世界に元から住んでいる人は強力な戦闘職を与えられにくく、だから勇者候補生を召喚しているという話だったが、ミリティアさんはおそらくレアケースにあたるのだろう。
「それで……このレイピアを使ってみての評価をさせてもらうわね」
ロコナさんがミリティアさんに席を勧め、テーブルを挟んで俺とロコナさんも席につく。
ミリティアさんは神妙な顔をして、まず革袋をテーブルに置き、続けて金属の板のようなものを置いた。
「これは……冒険者のしるし、でしょうか?」
「ええ。イビルビーストを倒して7級に上がれたわ。それと、これはタクミくんが作ったレイピアの分割代金。まだ持ち合わせが足りないから、今回は追加分を魔石で払わせてもらうわね」
ということは、革袋の中身は魔石ということか。
俺が『魔刃のレイピア』を作るときに使ったのは魔石の欠片だったが、それでもミリティアさんが認めるような武器が作れたのだから、良い魔石は貴重な素材のはずだ。
「っ……い、いや、これはお受け取りできません。もう、金貨三枚を受け取っていますから」
「何言ってるの、これじゃ全然足りてないのよ」
ミリティアさんは革袋を下げるつもりがない。彼女は微笑み、レイピアを鞘に収めて言った。
「仕事の報酬自体は金貨五枚だったんだけどね。あたしが倒したイビルビーストは、体内に魔石を持ってたみたいで、それも報酬として受け取ったの。このタイミングで依頼を達成できたのもこのレイピアを買えたからだから。分け前っていう意味でも受け取ってもらえると嬉しいかな」
「……ミリティアさん、魔石一つの価値は、今はいくらくらいなんですか?」
「さあ……実はあたしもまだ開けてないから、中身がどうなってるのかは分からないのよね。でも、それなりの価値はあると思うわ。金貨二十枚にはなるんじゃない?」
金貨二十枚――前回の支払いと合わせて二十三枚。
あと七枚で、バルトロ一家が不当に要求している利息の三十枚に届く。そんな金額を、工房で働き始めて三日で得られてしまうなんて――しかし賞金を分けてくれるというのはミリティアさんの厚意によるもので、この魔石は簡単に受け取れるものではない。
そう思っていると、ミリティアさんは俺に近づき、不意に距離を詰めてくる。
好奇心と同時に、どこか奥ゆかしさのある瞳に、俺の顔が映っている。
「この剣は探しても手に入らない、この工房でしか買えないものだから。そういう装備に対して、冒険者はお金を惜しまないものなの。強い装備があれば難しい仕事も受けられるようになるし、何より自分の命を守ることに直結するのだから、装備は何より大事なのよ」
「い、いや……イビルビーストを倒したのはミリティアさんです。苦労して倒した魔物から得た魔石を受け取るわけには……」
「……こほん。ミリティアさん、いえ、お客様。当工房の職人さんとの距離感が、少し近いようにお見受けしますが」
「……あっ」
分かっていて近づいてきたのかと思ったが、そうでもなかったようだ。
ミリティアさんは少し顔を赤らめて、一歩後ずさってはにかむ。
「あはは……ごめんなさい、あんまりタクミくんが遠慮するから、もっと押さないとだめかなと思っちゃって」
「それは……そうなんですか? 私は、タクミさんはとても頼りがいがあって、押しても倒れないような方だと思いますが……」
「ははは……いや、普通に倒れますよ。レベル的にはロコナさんより低いですからね。それにそういう『押す』ではない気もします」
ロコナさんは頭に疑問符を浮かべている――彼女の純粋さを目の当たりにするたび、俺の心は徐々に浄化され、聖人に近づいていきそうな気がする。
「そういえば……タクミくんって、今レベルはいくつなの? ジェラルドさんは、レベル10で鍛冶を極められたって言っていたけど」
「俺は……恥ずかしながら、まだレベル2なんです」
「2……それで、このレイピアを作ったの?」
驚きを隠しもせず、ミリティアさんは俺を見る。
ジェラルドさん――ロコナさんのお祖父さんが、鍛冶屋を極めたのがレベル10。そのお祖父さんが作ったレイピアを、俺が作った『魔刃のレイピア』が上回るというのは実感がない……というか、自分でも信じられない。
「タクミさんは……きっと、レベルが一つ上がるまで、大変な思いをなさったんです。だから、神様が素敵な贈り物を授けてくれたんだと思います」
「……『鍛冶』じゃないのに武器を作れる技能。そんなスキルがあるなんて、勇者候補生の中でも本当に例外なんじゃ……」
「みんな戦うために必要なクラスになっていましたから、確かに例外なのかもしれません。でも、勇者候補生としては『ハズレ』なんでしょうね」
何とはなしに、思っていたことを口にした、そんなつもりだったが――。
「そんなことありませんっ……!」
「そんなことないっ……!」
――今度はミリティアさんだけではなく、ロコナさんまで俺に詰め寄って、そして大きな声ではっきりと言った。
「「……あ……」」
そして二人は声が揃ったことに驚いて顔を見合わせる。
照れ笑いをしながら、先に言葉を続けたのはロコナさんの方だった。
「そ、その……私は絶対『ハズレ』なんかじゃないと思います。どんなクラスでも、他のクラスと同じじゃない、そのクラスだけの素敵なところがあると思うんです!」
「あたしもそう思ってる。魔法剣士は器用貧乏って言われるけど、それでも冒険者としての目標は低くしたくない。タクミくんのレイピアのおかげで、これからバリバリ仕事をこなしていくつもりなんだから。そう思わせてくれた人が自分のクラスを『ハズレ』扱いなんて、それはちょっと聞き流してあげられないよね」
俺のスキルに対して、俺自身よりも二人のほうが評価して、感嘆している。
元の仲間にも『合成』を見せられていたら――そんな『もしも』は考えても仕方がない。遼樹たちと別れた後の俺でなければ、『合成』を習得することはできていないのだから。
彼らを見返すくらいの気持ちでやっていく。
そんなことは到底できないなんて、思わない。
「……タクミくん、そういう目もできるんじゃない。生き生きしてきたっていうか」
「私は知っていましたよ、タクミさんがものづくりをしているとき、目がきらきらしていること。だって、ずっと見ていましたから」
「はは……まだ会ったばかりですが、確かに新しいスキルを覚えてからは、ずっとロコナさんに見てもらってますね」
「その言い方だと、もうかなり長い付き合いみたいに見えるけど……というより、もう新婚夫婦みたいっていうか……やっぱり二人はそういうことなの?」
「ち、違いますっ、タクミさんはまだ出会って間もないので、まだお互いのことを理解している段階です。お友達というとちょっと寂しいですが、それくらいの仲の良さではないかと……」
「お友達……タクミくん、そういうことでいいの?」
「いいも何も、友達と言ってもらえるだけでも嬉しいですよ。雇用主と従業員ですから、俺はロコナさんを店長……いや、工房主かな? として尊敬してますし」
ミリティアさんはしばらくいぶかしむように俺を見てきたが、俺はやましい気持ちは一点もないので落ち着いて見返す。
かなりの美人だと分かってはいたが、こうして相対するとやはり気品のようなものがある。冒険者になるまでの彼女の経歴が気になる――と、お客さんを詮索するのはルール違反だ。
「こんなに真面目な人を外すなんて、前のパーティの人たちはきっと見る目が無かったのね。あたしだったら、そんなこと絶対しないけど」
「私もタクミさんがいたいと思うだけ、この工房に居てほしいと思っています」
ロコナさんは朗らかに言う。
彼女の様子を見る限り、その言葉に二重の意味があったりはしないのだろう。
まるでプロポーズみたいなじゃないですか、なんて茶化したら、真面目どころか正反対の見方をされてしまう。
「さて……あたしたちの考えもちゃんと伝えられたところで。魔石なんだけど、袋を開けて確かめてみてくれる? ギルドで受け取ったままだから、まだ確認してないのよ」
「分かりました。何か、じゃらじゃらっていう音がしますね……布を敷いて、その上に出します」
ロコナさんが敷布をテーブルに置く。
その時点で、何となく想像はできていたのだが――革の袋の中から出てきたのは、不揃いの小さな魔石の欠片だった。この工房において「くず石」と言われていたようなものだ。
換金しようとしても価値はつかないだろうが、『魔力結晶』を選り分ければ、また何かの素材として使える。
早速、ミリティアさんにお礼を言おうとすると、彼女は意外な反応を見せた。
「ご、ごめんなさい、あたし得意そうにして、こんなに割れちゃってるなんて思わなくて……一つくらい価値のある魔石が入ってると思ったのに、一つも……」
「魔物が持っている魔石は、破片が多かったりするそうですから。でも、この石もとても綺麗だと思います」
ロコナさんは魔石の欠片を一つ取り上げて微笑む。少なからずショックを受けていたミリティアさんも、それで少し安堵したようだった。
「……ん? この魔石は、かなりしっかりした形が残ってますね」
「あっ……よかった、これくらいの質だったら魔石としては二等級くらいだから、それなりの値段がつくと思う。はー、それにしてもほんとまばらな欠片ばっかりでごめんね」
「いえ……ミリティアさんこそ、それは謙遜だと思いますよ。これと同じような魔石の欠片から『魔力結晶』を集めて、その『魔刃のレイピア』を作ったんですから」
「ほ、本当に? 魔力結晶っていっても、こんな小さな粒みたいなものでしょ。それをレイピアに組み込んだって、あんなに良い武器にはならないでしょう」
「タクミさんには、それができるんです。まだこの工房に来ていただいてから三日目ですけれど、タクミさんはこの工房の看板職人さんです」
ロコナさんが胸を張って、自分のことのように誇らしそうに言ってくれる。
ミリティアさんはまだ信じられないみたいで、魔刃のレイピアを抜いてみて刀身を確かめていた。
俺がスキルを使ったときに『魔力結晶』が『なまくらのレイピア』に吸い込まれていくように見えたが、同じような加工は『鍛冶』では行えないのだろうか。
「でも、この魔石の欠片には結晶が取れるほど魔力が集中した部分はないみたいですね」
「エルフのロコナさんには万物に宿る魔力が見えるのよね。そうなると、やっぱりこの欠片はあたしが持っていって処分するしか……」
「ミリティアさん、この魔石の欠片を何か使えそうなら使ってもいいですか?」
「え、ええ。でも、こんなもので何か作れるの?」
ミリティアさんから許可を得たことで、俺の目に映る大きさもまちまちな魔石の欠片が『素材』として認識される。
――スキル『合成』に必要な『レシピ』を作成
「あ、タクミさん、何か思いついたお顔ですね」
「はい、やっぱりこの欠片には使い道があります」
「顔を見ただけで分かるの? 確かに、何かピンときたって顔はしてたけど」
ロコナさんは俺が『レシピ』を思いついたところを何度か見ているので、顔を見れば察することができるようになったらしい。
意志の疎通がどんどんレベルアップしていく――と、のろけのようなことを考えていてはいけない。




