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チャイナガールズ!!~スーパーカンフーハイパワーチーム~  作者: 乾ヒロキ
カオルンセングォ毒ガスパラダイス編
85/178

4-6 銀龍とヤーイー、ブリーフィング

 


 -------N.A.Y.562年 8月15日15時00分---------



 オレは、緊急医療室の椅子に座っていた。


 情けねぇ、部下一人すら守れねぇたぁ、オレもヤキが回ったぜ……。


 ホンホンは、一命は取りとめたが五分五分らしい。


 死へといつ落下してもおかしくないくらいだそうだ。


 金龍が、オレの隣に座る。


 オレは、隣りの金龍と視線を合わせた。


「す、すまねぇ」


 金龍は涼しい顔をさせたままだ。


 ったくよぉ、強い女だぜぇ……。


「銀龍、任務を必ず完遂させましょ」


「ああ、わーってるよぉ。しかし、なんだぁ? あの意味不明な言葉ぁ」


「ニンニンね。あれは恐らく500年以上前の、とある日本のマンガから広まった言葉だわ」


「ったくよぉ、マジかよ。どういう意味だよ」


「デフォルメされたセリフね。けれど、彼の戦闘能力は異常よ」


「現場で見たから、じゅうぶん分かってんぜぇ」


「日本外人部隊でも相当な戦力だったみたい。傭兵集団のなかでも最も栄誉高い勲章も貰っているみたいよ」


「けどよぉ、何で裏九龍城国に来やがった」


「さあ、まだ目的は不明ね。隠れやすいからじゃない?」


「そんな、もんかねぇ?」


「あとね、やつは再び闇に隠れて、行方不明よ」


「何か付けられねぇの? GPSみたいなやつとかよぉ」


「九龍城国に入る前に、国防部のヨウさんが一度だけ発見したみたいなの。

その時、発信機をつけていたみたいよ。けれど」


「けれどよぉ、んだよぉ?」


「白衣を脱いで、すぐにトンずらするわ」


「何着持ってんだよ!!!」


「クソ、それと、ホンホンもだが、リャンリャンが一番心配だ」


「精神的なケアをしてあげた方がいいのかもしれないわね」


「オレとしたことが……」


 金龍は、細い指でオレの肩を静かに乗っけてくれた。


 相棒、心強いぜぇ。


「あなたが攻めるのはよしなさい。彼女たちも覚悟してるのよ」


「わーってる、わかってるけどよぉ……」


「とにかく、今が一番気をつけなくちゃね」


「つらいもんだぜぇ。リャンリャンはどこにいるんだ?」


「リャンリャンは、病院の屋上にいるわ」


「分かった」と、オレは重い腰を上げて、病院の屋上へ向かった。



 屋上の扉を開くと、そこにはリャンリャンが一人で小さくベンチに座っていた。


 オレはリャンリャンの横に座る。


「すいません、ターレン。ご迷惑をおかけし……」


 オレは、リャンリャンの頭を撫でてやった。


 昔からの馴染みだ。


 彼女たちは元は孤児院にいたが、代理の人に今は預かってもらっている。


「リャンリャン、テメェはよくやっているぜ。毎日毎日、クンフーを行っているし、そのバトルドレスをほとんど脱いでねぇ。

ヤーイー含めて、皆テメェらの努力は認めている。そして、今回は俺の責任だ」


 彼女は、すすり泣き始めた。


 大きな瞳からポロポロと、涙がこぼれ落ち始める。


「ホンホン、わたしを置いてかないでぇ……」


 オレは、リャンリャンを抱き寄せる。


「ターレンーーーー!! ほんとうにごめんなさい、ごめんなさい!!」


「リャンリャン、テメェさんは、今回の任務から一時的だが外す」


 リャンリャンは、すぐに泣き止んだ。


「どうしてですか?」


「こういう時は、まともな判断ができねぇもんだ。そして、一秒でも多くホンホンのそばにいてやれ」


 オレ達の後ろから、扉が閉じる音がした。オレとリャンリャンは、同時に後ろへ振り向いた。


 白いチャイナドレスを着ている、ショートカットの女の子が、ゆっくりとこちらへ向かって歩いてくる。


「そうです、リャンリャンちゃん。ホンホンのそばにいてあげて。ここは私、ヤーイーが引き継ぎます」


 既に白いチャイナドレス、バトルドレスを着用している。


「よう、ヤーイー。老師と会っているところ、悪かったな」


「大丈夫です、銀龍ターレン。バイ老師には既にお伝えしておきました」


「ありがとうな、リャンリャン、ホンホンのところに行ってきてくれ」


「わかりました……。ターレン」と、リャンリャンは病室へと戻った。


「相手は、どんな傭兵なの?」


「まあある程度共有されているデーターベースを見ていると思うが、ヤツは超強力な毒ガス使いだ」


「戦歴は?」


「元ニンジャコマンダーというところに所属していた」


「知ってる、あの変態集団でしょ」


「しかも、日本で勲章も貰っているらしい」


「特に、闇夜で特化しているパワードスーツ服部半蔵をまとっているみたい」


「ん? 妙に詳しいな」


「以前、ニンジャという項目で検索したら、やつらが出てきたんだよ。暗闇なのに、朱雀部隊クラスの素早さ、ターレンよく逃げられたね」


「まあ、なぜオレ達を追わなかったのが凄く気がかりなんだよなぁ」


「そこに、意味があるかもしれないよ」


「そうだ、何よりアイツの目的が気になる。人を殺すことだけだったら、とっくに全員死んでるぜぇ。ガスの量も絶妙に調節されている」


「それと、裏九龍城国の方も気になるよ」


「絶対に、一人ではできないことだよ」


 オレは、長い髪をかきむしりながら、キセルをくわえた。


「ったく、余計面倒なことになりそうだぜぇ……」



武 芽衣(芽衣) ブ ヤーイー




年齢16才


女性


身長168センチ


髪は短髪で、色は黒。


肌の色 色白


瞳 グレー


人種 中国(香港)


利き腕 両方


クンフースタイル 截拳道ジークンドー




得意技①


全てを断つ蹴り技 踢技术打破一切  Tī jìshù dǎpò yīqiè


得意技②


視線を断つサマーソルトキック 




得意武器 トンファー両手もち ヌンチャク両手もち


一人称 私


誕生日 NAY546年12月20日


所属部隊 白虎


BWH 体重 83/58/85 63キログラム




白虎隊リーダー。


白いチャイナドレスに、白虎の刺繍が施されている。


攻撃、防御、スピードに優れていて、白虎隊らしく、超バランスタイプ。


白い超鋼鉄ハイヒールを履いている。


長い脚を生かして、主に蹴り技が多い。


特に、鋼鉄素材のハイヒールを履いているので、蹴り技が最も映えるキャラ。


バイ老子にも、アドバイスをもらって自身でジークンドーを昇華させている。


住んでいる場所は「白龍省」のマンション。


結構、良いところに住んでいて、音響なども映画館並みのリングルームを持っている。


ごくまれに、ファリンがレトロゲームを持ってきて、一緒にゲームをやっていたりもする。


とにかく、ドラマ、アクション映画好き。


趣味は、だいぶ前に映画になった、ブルース・リーの、カンフーアクション映画観賞。


ダイハードも大好きで、とにかくアクション映画好き。


割とミーハーな所もあり、憧れた者になりたい願望が強く、昔見た「ターミネーター」のシュワルツェネッガーに強くなりたいと思い、


思わずターミネーターの銀色の骸骨を選んでしまうくらい、ある意味ファリン以上に思い込みの強い女の子。



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