3-22 シェンリュ、なぜか「猫猫喫茶」で働く!! その2(クロスオーバー作品)
なろう初!!
クロスオーバー作品!!
すべての許可は、作者様からいただいております。
ここでも、宣伝。
東風雲雀先生の、小説の
「歌姫転生!気が付いたら私何度も歌姫に転生していました!」の越川美歌ちゃんがなぜか九龍城国に迷い込んできてしまいました!!
小説:https://ncode.syosetu.com/n2779es/
音楽:https://youtu.be/x1qyYhNZgaY
さて、どんな話になることやら。
皆も、東風先生の作品も読んでね!!(笑)
今回は、どういう話しになることやら、、、、。
♪ ♪ ♪
店内に入ったアタイは、思わず両手を合わせてしまった!!
「カワイイー!! ヨークシャテリア、三毛猫!! 凄い!! ドラゴンリーまで!! きゃわいいー!!」
そこらじゅうで、猫ちゃんがあくびをしたりしながら、ネコタワーの上に乗っていたり、
三毛猫らしき子猫は自動猫じゃらし機で、猫パンチをボクサーのように繰り出している。
店長は、早速更衣室に案内してくれた。
更衣室は、二階のお部屋の奥側にあって想像以上に広い。
夏場の衣装が、二、三着入りそうなくらいのロッカーもある。
「結構、広いですね」
綾さんが両腕を組んで、背筋を余計伸ばす。
メッチャ、スタイルの良い胸が突き出された。
女のアタイでも顔を少し赤くするほどだ。
「いい? 良い仕事にはよい環境!! 楽しく気分よく仕事しなくちゃ!!」
となりにいた美歌さんが、アタイよりも小さそうな口を開く。
「そうだね、私が前いたバイト先よりもキレイだし、新しいし……良さそう!!」
「ここは、猫ちゃんにとっても綺麗だし、パラダイスなのでちゅ!!」
アタイはふと気づいたから、綾さんに聞いてみる。
「そういえば、店員はどういう格好するの?」
綾さんは、待ってましたと言わんばかりに、目の前にあるロッカーから
妙に派手派手しいメイド服を出した。
「はい、これ!!」
アタイは、眉根を寄せて思わず顔を歪ませた。
「え? こ、これって……」
「そうよ!! ニャンニャンメイド服よ!!」
アタイは思わず掌で顔を覆った。
だ、ダマされたっ!!
「タ、タ、銀龍ターレンめっ……!! ダマされた!! ア、アタイ……メイド服の格好とかしたことないよ、綾さん」
「大丈夫よ、あなたは戦ってるばっかりじゃもったいないのよ……着やせするタイプだし。
メイドインガールズとの対決の時には、良い訓練になったでしょ?」
アタイは、ため息をつく。
まさか、あれがここまでの橋渡しの訓練だとは誰も気づかないだろう。
アタイは、あの時クレオパトラみたいな格好をさせられたのだ。
ここまで来てしまったら、しょうがないので同意せざるを得ない。
「もう、しょうがないなぁ……」
「とりあえず、オープニングまで1時間しかないでちゅ!! いそいで店内を紹介するでちゅ!!」
「いいから、着てみなさいよ。シェンリュちゃん!」
アタイと美歌さんはとりあえずニャンニャンメイド服に着替えた。
一緒に着替えたけど、美歌さんはスタイル抜群で、背筋がスラっとしていて、胸も大きいしいかにもアイドル!! みたいな感じ。
彼女はジロジロとアタイを見つめる。
「……なに? 美歌さん……」
美歌さんは、アタイをずっと見つめられているので、こっちの方が顔を赤くしそうになる。
「シェンリュちゃんさ、ちょっと髪かして欲しいんだ」
アタイの顔はどういう表情をしていたのだろう?
「う、うん、何するの?」
「せっかくだし、イメチェンしよ!!」
彼女は、アタイの左側の前髪を三つ編みで編んでくれた。
アタイは俯き加減にお礼を言った。
「あ、ありがとう……」
彼女は、アタイとは全然違う。
それにしても、ターレンに後で文句言わなくちゃ!!
その気持ちを抑えながら、アタイ達は着替えた。
アタイは、緑色のメイド服。
美歌さんは、水色のメイド服だ。
美歌さんは超似合っていて、ビックリ。
さすが、芸能人は着こなしが違うわね!!
このメイド服、猫耳はカチューシャになっていて、脳波を読み取って駆動する仕掛けのものらしい。
テンションが低いと、猫耳は前方向に下がり、元気よく返事をすると耳が立ったりする。
なんか、カワイイ。
そして、パーティカルロイドのシステムもこのメイド服には組み込まれている。
スマートコンタクトレンズの情報により、お客様が来客するときは1メーターぐらいの扉周辺が見えたりもする。
アタイと美歌さんとで横二列に並び、綾さんの前でお辞儀をする。
「おかえりなさいませ、ご主人様!!」
隣りを一瞥し、アタイは目をかすかに細める。
美歌さんは、さすがだわー。
アタイと比較すると、とっても笑顔が爽やかで、本当に訓練されているのがよくわかる。
それに比べて、アタイは……。
「うん、美歌ちゃんは大丈夫ね!! さすが、アイドルの卵!! シェンリュちゃんは、もっとこう滑らかに出来ないかしら? 笑顔……」
私の耳の内側から、店長のルェイジーよりも甲高い声が聞こえる。
チャイナガールズと同じ仕様の通信ユニットだ。
「開店、30分前でちゅ!!」
「ちょ、プレッシャー、かけないでくれますか?」
「ごめんなさいね。じゃ、教え方を変えるわね? 美歌ちゃんは笑顔で挨拶するとき、どういう事を思い浮かべてるの?」
左隣にいる美歌さんに振り向く。
まあるい黒いお目目が、空を向いている。
「ライブやっているときを思い出しています。見に来てくれたファンの応援してくれる笑顔です!!」
「そうねぇ……シェンリュちゃんはどういうとき、嬉しい?」
「そうですね、戦車が爆発した時ですね」
「……そうね、さすがチャイナガールズだけあるわ!! じゃあ、もう一度それを思い出して、やってみましょう!!」
アタイは、瞼を落とし深呼吸をさせて集中した。
戦場の荒野を思い浮かべる。
ユグドシアル大陸の、赤い土を蹴りながらアタイは走っているのだ。
そして、一歩間違えれば死ぬほどの無数の銃弾をかわしながら、歩兵を一人一人駆逐していく。
銃弾をかわし、相手の首に向けて八斬刀を薙ぐ。
「ぐえええええ!!」
相手は断末魔を叫びながら仰向けにゆっくりと倒れていく。
「気功ユニット全開!!」
アタイはそう叫び、戦車の前までやってくる。
銃砲がアタイに向けられた瞬間、発射される。
弾丸はアタイのバリアを滑り、右隣の地面へ着弾。
アタイはなりふり構わず、そのまま突撃し、戦車の左側キャタピラ部へ移動、跳躍。
ハッチへひらりと着地!!
それを見下ろし、八斬刀をハッチと同じ円状に切り裂き、両手で拳を落とす。
バガン!! という鋼鉄が落下する音が響き、アタイは中に入る。
男はすぐに操縦をやめ、アタイに拳銃を向け、発砲。
アタイのバリアは守られ、一切きくことなどない。
そして、アタイはそいつに八斬刀を首に目掛けて一回だけ横へ薙いだ。
男の首は吹っ飛び、そのまま身体は動くことはなかった。
首はゴトリと重い音をさせ、鮮血が鋼鉄の上で血の池を作る。
これで、戦車一台破壊したも同然。
やった!! これで、一万クーロンドル!!
アタイは、満面な笑顔をさせた。
「ご主人様、おかえりなさいませ!!」
分からなかったが、どうやらアタイの表情は会心の笑顔だったらしく、
綾さんが目を輝かせていた。
「あらぁ!! よくできたじゃない!! うん、その調子ね!!」
「開店10分まえでちゅよー!!」
店長の声と共に、アタイは一階へと降りて行った。
とりあえず、猫の模様をあしらっているテーブルを、美歌さんといっしょに協力して布巾で拭いた。
さあ、これで準備はオッケーだ!!
いつでも、来なさい!!
アタイは、胸をはり両手を腰にそえる。
木製の扉が開いて「カランコロン」と心地よい扉の音が広がる。
男性のお客様がひとり来た。
アタイは、戦車の中で操縦士が燃えて、両手両足をばたつかせて「あひ、あひ、ひあああああああぁぁぁぁあああ!!」と、くたばるところを想像する。
「おかえりなさいませ!! ご主人様!!」
男性を適当な窓側の席へ案内する。
「いーねー、猫ちゃんも皆可愛いよ!!」
アタイは、戦車が大爆発して、操縦室の人が「ぶごあぁああああああ!!」と叫び吹っ飛ぶ様子を思い浮かべる。
「ご注文は、いかがないさいましょうか? ご主人様!!」
「えっとね、カフェオレくれる? あと、猫ちゃんはノブユキくんで」
「かしこまりました、ご主人様!!」
そそくさと、店長がすぐにノブユキ君を猫じゃらしで誘導しながら、お客様に猫じゃらしを渡す。
「お客様!! ノブユキくんは、やんちゃでちゅ!! これで、猫パンチをお見舞いさせてあげるでちゅ!!」
男性は、ちょっと風変わりな店長と視線を合わせながら「あ、ああ……」と猫じゃらしを受け取る。
アタイはすぐに美歌さんが用意してくれたカフェオレを持って、お客様に笑顔で差し出す。
八斬刀で相手の両腕を切り落とし、相手の両目に指を突っ込んで第二関節を曲げて、相手を倒した時のことを想像する。
「う、うがあぁぁぁぁああああああ!!! 目がぁ!! 目がぁああああああああぁぁぁぁ!!」
「お待たせいたしました、お客様!!」
カランコロンと、響き渡るたびにアタイの頭の中では硝煙と血しぶきが舞い踊る。
「た、助けてーーーーーー!!」
「ひぃぃいいいいいいいい!! 殺さないでぇえええ!!!」
「う、嘘だろぉ、戦車が動かねぇ!! ぎゃばああああああ!!」
「あ、あ、あくまだぁあああああ!! たすっ!! ぶげろぉおぉおお!!」
「ふぎゃあああああああああ!!」
アタイは普通に接客しているが、頭の中では戦場だった。
そう、猫カフェの店員も戦場なのよ!!
戚 梦想
年齢28才
女性
身長145センチ
髪はボブヘアー、ピンク色、耳の裏辺りに三つ編みのウィッグを左右両方にしている。
肌の色 黄色
瞳 赤
出身 九龍城国(銅龍省)
利き腕 右手
クンフースタイル 猫拳
得意技 なし
得意武器 猫の両手をあしらった、メリケンサック
一人称 私でちゅ!!
誕生日 3月12日
BWH 体重 80/60/88 61キログラム
「猫猫喫茶」の店長。
とても人柄が良いが、怒らすとなかなかのクンフーの使い手。
猫が大好きすぎて、彼氏に振られたりするも、前向きに明るく生きてこうと考えている。
シェンリュ以上に猫が好きすぎてなのか、下手をすれば猫の性格を予測して、考えていることまですべてわかってしまう
ようなそぶりを見せる。
店長なので、大体、裏方に回ることに徹していて、接客、レジ打ちなどは全てバイトの女の子たちに任せている。
主に猫ちゃんの案内は彼女が案内する。
店内ではシンプルにTシャツ、ジーパン、エプロン姿。
主に猫の運営、衛星管理、猫ちゃんの全部をAI抜きで管理している。
AIを使用しても良いのだが、人情ならぬ、猫情という気持ちが強いため、全て自身の手で管理しないと気が済まない。




