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チャイナガールズ!!~スーパーカンフーハイパワーチーム~  作者: 乾ヒロキ
チャイナガールズ!!達の破壊的な日常。
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3-11 ルェイジーママ、劉龍飯店へいらっしゃい!! その2


 銀龍は、ドカッと、椅子に座りなおした。


 話し込まなくてはいけないので、丸いテーブルに席を移したのだ。


 足を組み、テーブルに左肘をついて、左手には紹興酒の入っているグラスを持っている。


 チャーハンをすくうために、右手には蓮華を握っている。


「んでよぉ、何でルェイジーのお母さんがここにいるんだ?」


 ルェイジーは、鼻をちり紙でかみつつ、説明した。


「たまたま、発見させられたアルヨー!!」


 銀龍は、言葉がおかしいことには、完全スルーしている。


「えっと……それで? 名前はなんていうんですかぃ? ルェイジーのお母さん」


「すみませんねアルゥ。私はクンフーの師範代をしている者です。

そして、ついに二拠点目を出そうとして、九龍城国内の立地を見ていましたアルゥ。

ですが、なかなか見つからなくて、お腹もすいたのでそこらへんでお食事を取ろうと、お店に入ったら娘がいたのですアルゥ……」


 銀龍は目を点にさせ、真顔で口を紡ぐ。


 うん、親子二代でアル口調。しかも、飯がらみの再開。さすが親子!!


 声に出かかるが、心のなかで思いはしまっている。


 調子狂う感じをおさえながら、銀龍は続ける。


「ほ、ほいでぇ、たまたま入ったところが劉店主のところだったと……。お宅のクンフーはなんですかい?」


劈掛拳ひかけんですアルゥ。実績は九龍城国武術大会でも優勝したことがアルゥです……」


 銀龍は、眉をしかめさせる。


 何か、心当たりがあったからだ。


 劈掛拳で、しかも師範代に優勝者となれば……。


 何名かは思いついたが、女性の優勝者は最近はいない。


 ということは、この十年以内でたった一人だけいた。


 二のうちいらずの拳を扱い、一発の拳だけでどんなヤツでもぶっ飛んだ優勝者。


 銀龍は「え?」と一言もらすと、苦笑いする。


「まさかの、李诗涵(詩涵)(リー シーハン)老子!!」


 ルェイジーの母親は頷く。


「その、まさかですアルゥ」


「えー、あのクンフー九龍城国武術大会でも相手が一つも触れずに優勝したと言われる」


「二のうちいらずの拳は、ルェイジーにも教えたですのでアルゥ」


「ああ、あのバカ強い拳ですよねー。うちらの気功ユニットの真骨頂ですぜぇ」


「うちの子が迷子になりまして、誠に申し訳ありませんですアルゥ」


 銀龍は、酒をちびちび飲む。


 口に含むと、ふわりと広がり、お酒の香りが満たされる。


 喉を通ると、胃の中から熱くなり、これがまた中華料理と合う名酒なのだ。


 ルェイジーはチャーハンを頬張り、銀龍も同時に蓮華をくわえる。


 酒に再び口をつけた。


 泣き止んだルェイジーと銀龍の、蓮華を持っている手が同時に止まる。


 え? 迷子?


 恐らく、二人とも同じことを考えていたのだろう。


 ルェイジーと銀龍は視線を合わせる。


「ルェイジーちゃんさぁ、なんでこんな重要な事言わなかったのよぉ?」


「だって、ママの連絡番号分からなかったアル!」


「アルじゃねーだろーよー!!」


 ルェイジーは、眉をキリリとさせる。


「ルェイジーは、幼かったから分からなかったのでアルヨ!!」


 ルェイジーの母親は、即座に答える。


「五年前、本当にお母さんは探しました。どこを探しても見つからなくて焦ったアルゥ。

 ルェイジーは忘れっぽいので、必ず体のどこかに連絡先をかいていたのにねぇアルゥ。

 九龍城国治安部隊にも連絡したアルゥ。

 けれど、ルェイジーは見つからなかったアルゥのです」


 ちなみに九龍城国治安部隊とは、警察に近い機関だがワイロなどを出せばひょいひょい寝返る連中だ。


 銀龍は、当時の事を思い出し「あ」と口をまるく開けた。


 ルェイジーがドラゴンマフィアどもを片づけた後、店外は雨だったのでルェイジーはびしょ濡れだったのだ。


 そして、劉店長が寒いだろうと、すぐにシャワーを浴びてこいと指示していた。


 ルェイジーは何も考えず、気づかず「わーいアルネ!!」と無邪気に二階から綺麗になって降りてきたのを、


 銀龍は覚えていた。


「あの時だ……間違いねぇ。テメェ、絶対に身体洗って消しちまっただろぉ」


 ルェイジーの母親は、考え事しながら、右手を顎に添えて思い出していた。


「ああ、あの時は、確か背中に書いておいたアルゥ」


 だが、あの時の銀龍の一言も実は悪かったような気がしてきた。


「あの時、捨てらちまったなんて言わなきゃよかったぜ……」


 と、独り言をつぶやきながら、紹興酒をすする。


 これ以上、とやかく言うのもメンドイし、傭兵家業の事務処理も入っているから、銀龍は詮索するのをやめた。


「ママ、九龍城国に、まだいるアルか?」


「まだいるアルゥよ……」


「じゃあ、五年目の再開だから、親子で九龍城国を探索するアルヨ!!」


「ついでに、良い場所見つかると良いアルゥのにねぇ」


「ルェイジーママさんよぉ、何か困りごとがあったら、うちらチャイナガールズも相談に乗るぜぇ。


 ルェイジーの戦績もかなりなもんでさぁ。うちも助かっちゃってるわけよぉ」


「アイヤ、そうだったのね、ルェイジー?」


「ルェイジーは、ずっと銀龍ターレンのおかげで、五年間今までやってこられたネ!! おかげでご飯もいっぱいいっぱい食べられているネ!」


「ったくよぉ、調子いいよなぁ……、」



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