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チャイナガールズ!!~スーパーカンフーハイパワーチーム~  作者: 乾ヒロキ
カオルンセングォ毒ガスパラダイス編
130/178

4-50 チャイナガールズ混成部隊VS牙龍会!! その4

 

 白衣たちは、金龍に真っ向から向かうたびに、針で全て急所を狙われる。


 30メーターほど離れているのにも関わらず、その命中率は凄まじく、90パーセントの確率で、相手の目、関節、更には喉元、鳩尾に刺さり、白衣たちは金龍に近づくこともなかなかできない。


 更には、前衛にいるリーシーの関公大刀を振り回され、近づこうものならば、首や両足を切断されたり、首をはねられていく。


 例え、逃したとしても、すぐさま中間距離のファリンが全て、メスから白衣の者まで次々と叩き潰す。


 ここは、闇市場だというのに、金龍たちは作戦などあまり命ずることもなく、鉄壁の城となっているのだ。


 そして、全員はルェイジーを守ることに全てを見出していた。


 チンヨウは、襲い掛かる白衣たちを、目つき喉突き、鳩尾に肘を食い込ませ、足先で相手を吹っ飛ばした。


 ビャオに吹っ飛んできた白衣が目の前に来る。


 口許が耳まで裂けるような叫び声をあげた。


「ヒャアアアァアアアアアオウ!!!」


 空中状態の白衣の者を、突如ビャオはメスで正確にいともたやすく、相手の皮を全てはいだ。


 その速さは、レイレイの剣を振るう速度と同等。


 ――もしくは、それ以上。


 遠目で見ていた金龍は、平然とした顔でその光景を見ていた。


「なかなか、えげつないわね?」


 チンヨウとビャオは、向かい合う。


 チンヨウは、ことごとく向かっている距離は10メーターほどだ。


「ビャオ、貴様……。人の身体を何だと思っている?」


「私はですねえ、興奮するとお、思わずう、解体したくなるんですよおおおおおおお!!!」


「ふん、外道が!!」


 チンヨウとビャオは互いに三歩ほど駆ける。


 ビャオはチンヨウの両目、喉元、腿に全てメスを食い込ませようとするが、チンヨウは闇の中でも通用する驚異的な動体視力で、全ての攻撃をのけ反らせ、刃先ギリギリでかわす。


 普通は、動くのに数センチというロスを出してしまうが、全ての攻撃をチンヨウは数ミリ単位でかわした。


 チンヨウは、相手に目掛けて、足先で相手の鳩尾に狙いを定める。


 ヤオの攻撃力に特化したヤクザキックとは異なり、チンヨウのは流れるような鮮やかな蹴りだ。


 ビャオは刃物持ちだが、実際戦闘となると刃物を持っている者がかなり有利。


 だが、チンヨウの場合は中国靴を蹴りだすことで、ミリ単位でも優位に立とうとしているのだ。


 ビャオは、その蹴りに腕を交差させて、ガードした。


 両手に持っていたメスは、左手からずれ落ち、ビャオは吹っ飛んだ。


 チンヨウは、ビャオの動きを見つつ、蟷螂拳の構えを再度構えさせた。


 攻撃が浅く、ビャオも後方に退きつつ、衝撃を抑えたのだ。


 テーブルの眼前にあるパラソルをなぎ倒し、ビャオは身軽に着地する。


 チンヨウは目の前にあるテーブルを見つつ、話した。


「さすがだな、腐っても牙龍会会長だな」


「いえいえ……ありがとうございますう……我々には強力なクンフー持ちは、ヤオさんぐらいしかいませんがねえ。私はあ、人体工学は得意ですよお?」


 チンヨウは、眉根を更に寄せた。


「貴様、腕は良いが、それを扱う濁ったような技術しか持っておらんな……」


「いいですかあ? 人は解体されるために生きているのですよお? 人は死んでしまったら、燃やされてしまったり、埋められてしまったりするのですう。

つまり、死人もぜひとも有効活用されねば……なりませんねええええええ!!」


 ビャオは跳躍、チンヨウに向けてメスを8本投射。


 チンヨウはすぐさま屈みこみ、テーブルへと隠れる。


 メスは全て金属製のテーブルに弾き飛ばされる。


 そして、チンヨウは姿勢を低くさせたまま、着地途中のビャオへ急接近。


 だが、ビャオもバカではない。


 中国服の両腕の袖口をチンヨウへ向ける。


「これでえ、終わりですう!!!」


 袖口から銀色が見えた瞬間、チンヨウは前転をさせた。


「なにい!!」


 前転をすることで、相手との距離を詰めつつ、狙っていた急所をかわしたのだ。


 射出された二本のメスは、転がったチンヨウの身体をかすめる。


 チンヨウの黒い中国服の腰帯と、中国靴をかすめ、メスの軌道は地面を弾く。


 チンヨウは体勢を立て直し、相手の鳩尾に掌を広げ中指をあてる。


「ルェイジー君は、この国の表と裏の九龍城国の宝だ。貴様らが容易く触れては良い人ではないッツ!!! 

覚悟しろ、牙龍会吕(リュー) (ビャオ)会長!!」


 チンヨウは右足を一歩踏み出す。


 気が柔軟に足元に行き届き、敷き詰められたレンガが砕け、黒い中国靴がめり込む。


 彼を中心に10メーターほど、クレーターが広がる。


 そして、鋭い瞳を開かせた。


「我が滅殺蟷螂拳めっさつとうろうけんの最大奥義、超速ワインインチパンチ!!(超快速的一英寸拳打)」


 ビャオの鳩尾に拳が食い込む。


 食い込んだ力が更に広がり、鳩尾を中心にゆっくりと肋骨が砕けていく。


 砕けた肋骨は、ビャオの顔を、ひどく歪ませるには十分だった。


「うがはぁあああ!!!」と、彼が呼吸困難直前まで叫んだ瞬間、ビャオはメインストリートを超えて、壁に大激突した。


 それを見ていたヤオが叫んだ。


「会長!!」と、叫ぶと同時に、鼻先に棒が振るわれる。


 ヤオは裏九龍城国で磨いてきた、カンでよけた。


 左拳を頭後ろへ、右拳を腰の辺りへ。


 

 リャンリャそして、身をかなり低くさせた。

ンは、六角棍を縦に落とし、右手で指を差した。


「さあ、あなたもかんにんしなさい!!」


 チャオは、右足と左足を交互に運動させ、ヤオと向き合った。


 距離としては、約10メーターほどだ。


「さあ、俺と戦おうぜ、ヤオのおっさんよお!!」


 ヤオは、少しだけ笑みを見せると、呼吸を整えた。


「ほおお、いいから来いよ……。相手してやるぜ!!」


 リャンリャンとチャオは同時に駆け出した。


 チャオが先行し、ヤオに向けて右足で回し蹴りをする。


 ヤオはそれを左手で受け止め、弾いた。


 チャオが着地すると同時に、今度はリャンリャンが六角棍を縦にふるう。


 ヤオの弁慶の泣き所にそれが食い込む。


 だが、ヤオは笑っていた。


「おれはなあ、こういう体格にも関わらずだ。一応、喉元に槍先を乗っけても、死なねえんだぜ? お嬢ちゃんよお!!」


 体勢を変更させ、ヤオはそのまま鋭いお得意のヤクザキックを、少女に放つ。


 リャンリャンは「ひゃあ!!」と口に出すぐらいのスピードだったが、何とか跳躍させて、超絶スピードの蹴りをかわした。


 ――今度は、チャオだ。


 チャオは、回転しながら、右回し蹴り、左回し蹴りと繰り返し、下段回し蹴りに移す。


 だが、仁王立ちのヤオには一切通用しなかった。


 そして、ヤオはシンプルなヤクザキックをお見舞いした。


 避けることに間に合わなかったので、チャオは両腕を交差させてガードをさせた。


 だが、その威力はチャオの想像以上に重かった。


 威力が完全に突き抜けると、チャオはなす術もなく、吹っ飛んで壁際までメインストリートまで押し込まれた。


 リャンリャンは、六角棍の先を構え、ヤオの右頬へ向けて薙ぐ。


 ヤオは、すぐさま右手で六角棍を掴んだ。


 スピードも威力も万全だったのにも関わらずだ。


「お嬢ちゃん、少林拳の最大の武器は、防御力とこの力だ!!!」


 ヤオはそのままリャンリャンの六角棍を取り上げる。


「かえしてください!!」


 ヤオは、ニヤリとさせると両手で鋼鉄製の六角棍を完全に曲げてしまったのだ。


 パワードスーツすら壊す、超高硬度の六角棍をいともたやすく、曲げてしまったのだ。


 リャンリャンは、涙ぐみながら、相手を見上げて、虎が威嚇する姿勢に移行。


「がるる!! 気功ユニット全開!!」


 朱雀部隊ほどではないが、気功ユニットが全開になったリャンリャンも弾丸では捕らえられないぐらいのスピードは出すことが可能だ。



<キャラクター設定>


梁梁(レイ リャンリャン)


年齢13才

女性

身長139センチ

髪は黒色 二つに分けた、三つ編みの髪を頭の左右、側頭部に纏めている。


肌の色 黄色

瞳 グレー

出身 九龍城国

利き腕 両方

クンフースタイル リャンリャン式、白虎拳

得意技 空をも穿つ雷撃マイナス (雷电也在天空中醒目) Léidiàn yě zài tiānkōng zhōng xǐngmù

虎ですら死ぬ両手拳 两只手即使被老虎打死 Liǎng zhī shǒu jíshǐ bèi lǎohǔ dǎ sǐ

得意武器 六角棍

一人称 わたし

誕生日 AY549年11月11日

所属部隊 白虎

BWH 体重 58/48/61 49キログラム


ホンホンの妹

一卵性双生児で生まれたため、ほぼ同一の顔をしている。

そのため、髪型笑い顔で判断するしかない。

笑うと八重歯が左側にある。

姉とは、息がぴったりでよく声が被る。

二人同士で棒術の演舞をするときは九龍城国、周辺が緊急警報を鳴らすぐらい、凄まじい爆風と雷が発生する。

その為、この二人が揃うと、通称稲妻姉妹と呼ばれている。

二人が九龍城国内で喧嘩をおっぱじめるときは、全住民が避難シャッターを下ろし、

逃げ込むという光景も見られるときもある。

この状況を、九龍城国では、「ホンホンリャンリャン注意報」と呼んでいて、

省内の公共スピーカーや、九龍城国放映テレビ局でもアナウンスが流れるぐらい、ヤバいことが起きる。


リャンリャン式白虎拳は、ホンホンは直立だが、リャンリャンは本当に虎のような姿勢の低いのが特徴。

性格は、ホンホンとは異なり、勝ち負けにこだわらず、静かに生活したいと思っている。


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