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チャイナガールズ!!~スーパーカンフーハイパワーチーム~  作者: 乾ヒロキ
カオルンセングォ毒ガスパラダイス編
129/178

4-49 チャイナガールズ混成部隊VS牙龍会!! その3

 

 ビャオは、生気のない青白い顔を後ろへ向けた。


「ヤオさあん、こちらは気にせず、戦闘に集中してくださあい!!」


「へえ、わかりやしたぜ、会長!!」


 ヤオは手下に指令を下す。


「チャオを何とかすれば、あの嬢ちゃんは何とか捕らえられそうだな!! てめぇら、やれ!!」


 ヤオの傍にいる牙龍会の者達は、チャオに全ての刃を向ける。


 チャオに20本以上の刃が襲ってくる。


 だが、リャンリャンがチャオの前に立ち、六角棍を回転させて、全て薙ぎ落した。


「チビ!! ジャマだ!!」


 リャンリャンは、チャオの横に移動し、六角棍の先端をレンガにたたきつける。


 鋼鉄とレンガがぶつかり、重々しい音が響く。


「わたしのなまえは、レイリャンリャンです!! はやくおぼえてください、あたま、わるすぎます!!」


「うるせえ、俺はクンフーがあれば、充分だ!! どっちがヤオを倒すか勝負しようぜ!! チビ!!」


 リャンリャンは「いいでしょう!!」と叫び、二人は同時にヤオへ向かってくる。


 リャンリャンの前に、白衣の者が三人立ちふさがる。


 前衛側はリャンリャンにナイフを直線状に突き刺そうとする。


 だが、兵器同士の中でも対するにはあまりにも長さが異なりすぎる。


 リャンリャンは、まあるい灰色の瞳を凝らし、六角棍で相手のナイフを落とさせる。


 そのまま、六角棍で相手の目玉に食い込ませる。


 白衣は、片目を抑えながら、地面でのた打ち回った。


「めめめめめめ、目がああああああ!!!!!!」


 二人目は二メーターほど既に跳躍し、リャンリャンに向けてメスを投げる。


 リャンリャンは急激に姿勢を変更させた。


「がるる!!」と、身を屈まさせ虎みたいに左の八重歯が見える。


 得意の、リャンリャン式白虎拳だ。


 白衣は肩透かしをくらったので「え?」と、小声をもらした瞬間、喉ぼとけに六角棍の先が思い切り食い込んだ。


 三人目は姿勢が低すぎるリャンリャンに急接近し、メスを両手で縦に振ろうとする。


 だが、それもむなしく刃は一切届かなかった。


 リャンリャンは、六角棍で相手の両足を払い、相手は右側から体勢を崩す。


 彼女は垂直に跳躍、六角棍を回し、相手の顔面に六角棍を叩きつける。


 鼻の折れる音が響き、相手は動かなくなった。


 チャオの眼前には、白衣の男たちが、メスをこれでもかというほど投げる。


 が、チャオの走る軌道はトリッキーで、狙うたびに右へ左へと動く。


「な、なんだ、あの動きは!!」と、一人が口を開いた瞬間、チャオは足元にブレーキをかける。


 白衣が、チャオに直線状の軌道で刃を向けるが、チャオは即座に両手で相手の手を掴み、喉元にメスを返す。


「コホーッ」と白衣は呼吸なのか、声なのか分からない言葉をもらし、崩れる。


 二人目は、四本同時にチャオに向けてメスを投げる。


 チャオは、驚異的な動体視力で、身体を回転させ、蹴り技で全てのメスを弾き落とした。


 白衣は、左手に残っているメスで、チャオに攻撃しようとするが、器用にスニーカーのつま先で手を蹴り上げる。


 白衣の握っていたメスは上空へ飛び、視線は宙を浮くメスへ。


「あ」と、言葉をもらしたのが、終わりだった。


 チャオは全身を前方向に回転させ、両膝を白衣の頭を挟み逆立ち状態のまま投げる。


 レンガ造りの床にたたきつけられ、白衣は痙攣をしたまま動かなくなった。


 ボサボサになっている前髪から、チャオの黒い眼光が走る。


 裏九龍城国では外とは異なり、空調が整備されているので、チャオのマントがゆっくりと揺らいだ。


 白衣一人となった男は、チャオに視線を向けた。


 その視線には、一人でかかってこいよ……という、言葉が込められている、無言の合図だった。


 白衣の男は、右手でチャオを突き刺そうとした瞬間だった。


 チャオは、相手の鳩尾に肘を食い込ませ、相手の顎に掌底を垂直にあげる。


 顎を砕き、白衣はのけ反り、そのまま動けなくなった。


 周辺での残りは、ヤオグアアンのみだ。


 チャオは、黒いスカーフを口元に巻いて、腰を落とした。


 そして、リャンリャンは六角棍の先を、ヤオに向ける。


 彼は、白い中国服を着ているリャンリャンを一瞥し、そして一言。


「やるな、チビ。いや、リャンリャンって言ったっけ?」


「ふん、あなたこそ、ばとるどれすきてないのに、がんばりますね!!」


 ヤオは左右に首を傾けながら、二人を見下げた。


 骨の関節が鳴る音がする。


「よお、面白いじゃねーか。あの中華料理屋の娘よりかは歯ごたえがなさそうだなぁ……」


 ヤオは、少林拳の構えをさせた。


「まったぜぇ来いやあ!! ガキどもお!!」


 リャンリャンが急接近し、跳躍。2メーターほどの大男の頭上まで跳躍。


 六角棍を薙いだ。


 男は太い腕をあげて、リャンリャンの六角棍を防ぐ。


 ヤオは、ニヤリと笑う。


「なかなか、良いクンフーじゃねーか……」


 リャンリャンの攻撃だったら、普通はパワードスーツの鋼鉄がへこんだり、歪んだりするものだ。


 男は、その威力を腕一本だけで受け止めているのだ。


 リャンリャンはそのまま大男の足元まで着地。


「いいか? 少林拳はド派で力強い。そして、拳対兵器の対応も相当進化してんだぜぇ?」


 リャンリャンは、そのまま六角棍を幾度もヤオへ向けて放つ。


 ヤオは、右左とかわしながら、六角棍を見切る。


 そして、リャンリャンが「これで!!」と、言った瞬間ヤオの顔が歪む。


 ヤオは、小さい身体に力が入るのを見切っていた。


 ヤオは全身を左へずらすと、体勢を前に崩したリャンリャンにすねを食い込ませた。


 完全に力が突き抜け、メインストリートの方にリャンリャンは飛んでいく。


 比重の軽いリャンリャンは、サッカーボールのように吹っ飛び、即座にチャオは反応し、リャンリャンの後ろへ回り込む。


 パラソルや椅子を貫通させながら、屋台をぶち壊し、二人は一緒に吹っ飛んでいく。


 そして、二人は一セットで、同時に壁に激突した。


 ヤオは、ニタリ顔をさせながら、手を水平にさせて壁に激突した二人を見ていた。


「おおー、ナイスゴールだぜ……」


 壁に激突した二人は、何とか無事だった。


 チャオは「ってー!!」と言いながら、ボサボサの黒い髪を掻いている。


 遠くの方で、屋台の店主らしきおじさんが、怒っているが、戦闘中のチャオには関係ない。


 リャンリャンは瞼を開けて、後ろをかばってくれたチャオに頭を下げお礼を言った。


 その表情は、とっても赤くなっていて、恥ずかしそうだった。


「あ、ありがとうございます!!」


「そんなのはよー、どうでも良いんだよー」


 チャオは、お尻を叩きながら立ち上がる。


「俺はクンフーしか信じていない。更には、この裏九龍城国も結構気に入ってんだよ。そして、敵対する奴は容赦なく潰す!!

それが、お返しっていうやつだぜ? それとよお、お前たちに何かあったら、金龍シェンシンにも失礼だ……」


 浅黒い肌を隠すように、チャオは首元にあるスカーフを口元に巻きなおす。


「俺……久々に本気を出すぜ?」と、少し瞳が細くなる。


 彼は、笑っていたのだった。


<キャラクター設定>


チャオ……18歳、男性。


拳龍会所属。

身長160センチ。

黒髪、黒い瞳、髪ミドルまでボッサボサ。

浅黒い肌。

口元には黒いバンダナを巻いて、

ボロボロの黒いマントを羽織っている。

地下組織裏九龍城国の中でも、最強の暗殺形意拳使い。

彼の放つ方拳ポンケンは、チャイナガールズでさえ、手に負えないぐらい、威力が強い。

二のうちいらずの拳も持っていて、ポンケンを放つだけで、人は吹っ飛びます。

実は、地下組織にいるにも関わらず、非常に犬好きである。

ありとあらゆる闇を見てきたので、瞳は薄暗く、殺人となってもいとも容易く出来る。

拳銃などを持っていたとしても、素早く突撃し、引き金を引く前に事を処理しようとするので、どんな輩でもひく。

今回は、ルェイジーと共に神龍会と組むことになる。






梁梁(レイ リャンリャン)




年齢13才

女性

身長139センチ

髪は黒色 二つに分けた、三つ編みの髪を頭の左右、側頭部に纏めている。


肌の色 黄色

瞳 グレー

出身 九龍城国

利き腕 両方

クンフースタイル リャンリャン式、白虎拳

得意技 空をも穿つ雷撃マイナス (雷电也在天空中醒目) Léidiàn yě zài tiānkōng zhōng xǐngmù

虎ですら死ぬ両手拳 两只手即使被老虎打死 Liǎng zhī shǒu jíshǐ bèi lǎohǔ dǎ sǐ

得意武器 六角棍

一人称 わたし

誕生日 AY549年11月11日

所属部隊 白虎

BWH 体重 58/48/61 49キログラム


ホンホンの妹

一卵性双生児で生まれたため、ほぼ同一の顔をしている。

そのため、髪型笑い顔で判断するしかない。

笑うと八重歯が左側にある。

姉とは、息がぴったりでよく声が被る。

二人同士で棒術の演舞をするときは九龍城国、周辺が緊急警報を鳴らすぐらい、凄まじい爆風と雷が発生する。

その為、この二人が揃うと、通称稲妻姉妹と呼ばれている。

二人が九龍城国内で喧嘩をおっぱじめるときは、全住民が避難シャッターを下ろし、

逃げ込むという光景も見られるときもある。

この状況を、九龍城国では、「ホンホンリャンリャン注意報」と呼んでいて、

省内の公共スピーカーや、九龍城国放映テレビ局でもアナウンスが流れるぐらい、ヤバいことが起きる。


リャンリャン式白虎拳は、ホンホンは直立だが、リャンリャンは本当に虎のような姿勢の低いのが特徴。

性格は、ホンホンとは異なり、勝ち負けにこだわらず、静かに生活したいと思っている。


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