表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チャイナガールズ!!~スーパーカンフーハイパワーチーム~  作者: 乾ヒロキ
カオルンセングォ毒ガスパラダイス編
128/178

4-48 チャイナガールズ混成部隊VS牙龍会!! その2

 

 金龍とビャオは向かい合っている。


 彼女は、目の前にいるビャオと死を漂わせる、視線を合わせたままだ。


 スタイルの良い身体を天に向けて、背を伸ばし腰ベルトに手を入れて、針を出す。


「さあてと、あなた達には何番が効果的かしら?」


 ビャオは、マスクをしながらだが、目尻が下方へと歪む。


 いやらしい笑いなのは、金龍にも伝わる。


「いやあ、さすが。噂では聞いていましたよお? チャイナガールズの中でも、美を追求している龍がいると……。

あなたはあ、針の龍。針龍チェンリュウですよおねえ? ぜひとも身体の事に関してお互いに話してみたかったんですがねえ、残念でなりませんよおおおおおお!!」


「可哀そうだから、あなたにはぜひとも21番~30番の針でしとめてあげようかしら……」


 ビャオは、更に笑う。


「いいですねえ、いいですねえ。あなたも解体してみたいですねえ!!」


 ビャオは、金龍に急接近。


 刃先を心臓へ向ける。


 だが、ルェイジーが即座にビャオの右手首を取り、地面へ落とすように回す。


 彼女の怪力がそのままダイレクトに伝わり、地面へと落ちる。


「会長!!」と、叫ぶと白衣がルェイジーにメスを飛ばす。


 ルェイジーに一直線にメスが襲う。が、すぐさまリーシーの刃によって、叩き落された。


「あら~~、ルェイジーさんと~金龍さんには~指を触れさせませんわよ~」


 その瞬間、ファリンが投げた相手に急接近し、兵器を鳩尾、喉元、顔面をバツ字を描き、振り下ろす。


「ふぎゃあああああああ!! 顔ぎゃああああああああ!!!」


 白衣は膝から落ち、地面でのたうち回る。


 リーシーは笑顔のまま、白衣の背中に向けて関公大刀を振り下ろした。


 粒子振動を兼ねた刃は、あっという間に白衣の身体が真っ二つになる。


 ルェイジーのスキをついて、ビャオの白い中国服と手首の隙間からメスが突如射出。


 さすがのルェイジーも手を離さざるを得なかった。


 ルェイジーの右頬を、メスが過ぎる。


 ビャオは屈んだ姿勢のまま、足払い。


 ルェイジーは、瞬間的に跳躍、かわす。


 ビャオはバク転を繰り返し、金龍含め、三人と5メーターほど距離をとる。


「アイヤ!! なかなかやるアルネ!!」


 ビャオは、中国服から手術用のゴム手袋を準備する。


「いいですねえ、いいですねえ! わたしはあ、あなた達のような方々を、ぜひバラバラにしてみたいですねえ!!」


 ビャオが投げナイフの要領で、両手で8本同時にルェイジーへ向けて投げる。


 更に、ビャオの周辺にいた四人ほどの部下も同時にメスを一本ずつ投げる。


 合計12本が、ルェイジー達を襲う。


 リーシーが、前線に出て、関公大刀を振り回し、メスを五本落とす。


 中間距離のファリンが両手装備の兵器で、メスを五本落とす。


 残りの二本は、ルェイジーと金龍に一本ずつメスが襲いかかる。


 金龍は涼しい顔で、羽虫を叩き落すように、中国扇子で縦にメスを振り落とす。


 ルェイジーの黒い瞳にメスがうつった瞬間、虹彩手前でメスが止まった。


 チンヨウが、器用にメスの取ってを掴み、ルェイジーを守ったのだ。


 ルェイジーは満面の笑みで、紫色のポニーテールを揺らす。


「チンヨウシェンシン、ありがとうアルネ!!」


 チンヨウは、神龍のごとく怒りをあらわにさせた後、ルェイジーを一瞥させる。


「ルェイジー君、きみは手出し無用だ……」


 ルェイジーは、ポカンとした表情をさせて、首を傾けた。


「アイヤ、どうしてアルネ?」


 チンヨウは、メスを握っている手が震えていた。


 彼の中で、何かが煮えたぎっているのだ。


「……きみのクンフーはこんな外道に託してはいけないのだ。 


 裏九龍城国カォルンセングォには、ここでの流儀がある!!!」と、メスの代わりに鋭い瞳をビャオに向けた。


「私の名前は、神龍会副会長、インチンヨウ……。


 ルェイジー君を幼いころから、見ていた。彼女のクンフーに対する姿勢はとても目覚ましく、そして、努力家でもある。たった数カ月間での共同生活ではあったが、裏九龍城国内では彼女は神童と言われていた。


 その神童と言われた彼女を、解剖しようなどとは……」


 メスを投げ捨て、チンヨウはビャオに向けて爪先を向ける。


「許せん!! 我がクンフーをお見舞いしてやろう!!」


 ビャオは、眼鏡の奥からサンプルを見つめるかの如く、笑った。


「ほう、あなたにも興味がありますよお? ぜひ……解剖させてくだしゃあああああい!!」


 チンヨウは、身構え眉根を寄せる。


「では、我が蟷螂拳の神髄、見せてやろう!!」


 ビャオが何かをすると同時に、金龍が指示を出す。


「リーシー、ファリン、チンヨウさんを援護しなさい!!」


「ヒャァオッ!!」と、ビャオはインチンヨウに向けてメスを8本投げる。


 同時に、両腕から一本ずつ更に両腕の所からメスを射出させる。


 更に、後方から四人ほどがメスを投げる。


 金龍たち全員に刃が向けられる。


 ファリンには刃三本、彼女の胸元に同時に来た。


 即座に拳を左右に振り、二本弾く。


 更には、垂直に拳を落としてメスを叩き落とした。


「ボクにはそんな攻撃、通用しないよ!!」


 ビャオを真ん中にして、チンヨウは左側からリーシーは右側から駆ける。


 すぐさま、白衣の者達が、二人同時に襲い掛かる。


 白衣は、身を屈ませてチンヨウに右左と刃を振るう。


 チンヨウは驚異的な動体視力でかわすと、相手の手首を掴み、仰向けに投げ、崩した。


 白衣がすぐ立ち上がろうとした瞬間、ファリンが跳躍、相手の胸元に兵器の刃を両拳で突き刺す。


「ぎゃあああああああ!!!!」と、更にファリンは相手の顔面に鋭い両膝で顔面を砕いた。


 ファリンが白衣をしとめた後、既に白衣は跳躍、チンヨウの顔面目掛けて刃を向けていた。


 一般人だったら、たじろぐであろう。


 だが、チンヨウは裏九龍城国で鍛えあげられた猛者だ。


 レンガ造りの地面に右足を踏み込ませ、中指をそっと相手の顔面、鼻先に触れた瞬間、チンヨウは叫ぶ。


「超速ワインインチパンチ!!(超快速的一英寸拳打」


 その拳は相手の鼻を砕き、威力が突き抜け、背中を向けているヤオにぶち当たる。


 ヤオの身体は一切揺らぐことなく、ヤオは龍の形相でチンヨウをにらむ。



(ヤオ) 国安(グアアン)



性別 男性

身長 2メータぐらい

年齢 30前半

体格 筋肉ムキムキ

クンフー 少林拳

所属 牙龍会

髪型 長髪で、オールバック。黒髪。


牙龍会副会長。

少林拳らしく、超筋肉ムキムキ。

5年前、ルェイジーに吹っ飛ばされた、少林拳使いの男。

非常に屈強な身体を持ち、幼いとはいえ、ルェイジーに吹っ飛ばされても生還できているくらい、防御力が高い。

つまり、気功の量が多く、体内の気の回転力も高いため、生存できたと思われる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ