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チャイナガールズ!!~スーパーカンフーハイパワーチーム~  作者: 乾ヒロキ
カオルンセングォ毒ガスパラダイス編
119/178

4-39 鎖が絡む、闇。 その1

 


 -------N.A.Y.562年 8月17日 13時10分---------



 銀龍たち四人は、地下へもぐっていく。


 今回は編成を変えたのだ。


 第一部隊、銀龍側はシェンリュ、リームォ、イェチン。


 白龍省から今度はもぐっている。


 第二部隊、金龍側はリャンリャン、リーシー、ファリンで、別れた。黄龍省から潜入しているのだ。


 銀龍側は、シェンリュと銀龍が先頭、イェチン、リームォが後方という陣形で歩いている。


 シェンリュは割と背が高いので、窮屈そうなところもところどころあって、たまに背中を丸めて歩いていたりもしている。


 全員が歩くたびに、腰ベルトにぶら下げている兵器が揺れて、バトルドレスと太ももに当たり、その音が闇の中響く。


 完全オープンチャンネルなので、全部隊の声まで聞こえるようにチャンネルを拡張した。


 全員のわちゃわちゃしている声が、シェンリュの耳にも届く。


「ねぇねぇ、ターレン。なんでアタイを追加したのよ?」


「んあ? 何でぇ?」


「アタイ、背が少し高い方だし、裏九龍城国カォルンセングォでの戦闘、向いていないと思うんだよね?」


「ああ、そう言うことか? テメェさんのバリアが大きいから、いざというときは二人まで入れる。

毒ガスコマンダーだけではないんだぜぇ?」


 シェンリュの後ろを歩いているイェチンが口を挟む。


「アイヨー、シェンリュ、ドラゴンテロリストは銃も使うよ。クンフーも使うけど、それよりも銃撃戦は

狭い通路内では危険よ」


「たまはねかえりゅ、けっきょう、きけん……」


「ふーん、そんなものかしらね?」


「あとよお、毒ガスコマンダーの動きが活発じゃねーのよがよお、よけい気になるんだぜぇ?」


「そうね、レイレイ小隊長がアイツの武器を粉々にしてやったんでしょ? だったら、余裕じゃない」


「シェンリュ、テメェさん、相変わらずだぜぇ。メイドインガールズの演習みてぇに、またグイグイ首からつっこもうとしているんじゃねーのかよお?」


「ぐ……。あれは……。油断しただけだもん……」


「ま、アイツの強靭な精神力、肉体もそうだが、何よりも強力なのはヤツの毒ガスだ……」


「でもさ、そんなの、ガスマスクでもしちゃえばいーんじゃないの? ターレン?」


「ところがなぁ、神経麻痺させるガスってよぉ、皮膚を浸透する効果あるんだぜぇ? お分かりぃ? ユグドシアル大陸内でも対応できるとしたら、バーバヤーガや、あとはファイブズ、シスターズ、それとレッドバニーガールズぐらいだぜぇ……」


 リームォが、たどたどしい口調で話す。


「ひぃふぼうぎょ、だいじぃ」


「そ、それって……本当にガスマスクだけじゃムリなの?」


「アイヨー、シェンリュ。毒ガスは皮膚から侵入してくるよー」


「え!? そうなの? 気功で防げないのかしら……」


「気功って……。毒ガス防げねぇのは、リームォですら知ってるぜぇ?」


 リームォは純真無垢なまん丸い瞳を銀龍の「降龍」を見つめながら、つぶやいた。


「ひぃふぼうぎょ、だいじぃ」


「ほら、な?」


 シェンリュは、苦笑いしながら答える。


「ちょっ、さっきまでの付け焼刃の知識を言っているだけでしょ?」


「ひぃふぼうぎょ、だいじぃ」


 壊れたデータのように、リームォはひたすら言っている。


 オープンチャンネル状態なので、他のメンバーからも声が聞こえる。


「気功、面白いわね、気功で防御!! うふふふ……」と、金龍が笑っている。


「アイヤ、ルェイジーも気功で防御できるかと思っていたアルネ!!」と、ルェイジー。


「テメェさん、ドラゴンマフィア。いや、ドラゴンテロリストの追跡頼むぜ、ルェイジー!!」


「おまかせアルネ!! あと、拳龍会に頼んで、全部の排気ファンをフルで回してもらっている、アルネ!!」


「分かった、サンキュー!! それとレイレイ、テメェさんにはメイヨウを託すわ」


「分かったわ、必ずメイヨウちゃんを取り戻して見せるわ!!」


「んで、金龍側はどうなんでぇ?」


「私の所は、特に異常ないわ……」


「分かった。今回はそれぞれの別行動だが、オレ達はいつでも九龍城国の傭兵であることには変わりはねぇ!! いいか、必ずこのミッションを、成功させるぞ!! 全ては九龍城国のためだ!!」


 人が二人入れる程度の通路、天井の高さは、シェンリュもギリギリ何とか体制を整えられる場所だ。


 銀龍は、急に歩みを止めた。


 夜間モード状態ではあるが、全員耳を澄ませる。


「ぅぅううううひゃぁあああああ!! ぎんりゅうぅぅううううううううう!!」


 遠くの通路から、狂気をはらんだ声が銀龍の耳にも届く。


「へっ、どうせ狙いはオレだろうよ? テメェら、戦闘態勢に入れ!!」


 銀龍の傍にいるチャイナガールズ全員が叫ぶ。


「パーティカルロイド起動、気功ユニットオン!!」


 銀龍は、カーボンナノファイバー製の中国扇子を腰ベルトのポーチから取り出す。


「さてとぉ、全員地図は開いているか? もし、別れるようなことがあったら、とりあえず闇市場で合流しようぜ……」


「了解!!」と、チャイナガールズ全員は同時に返事をする。


 シェンリュも、八斬双刀(二刀流)という兵器を腰の鞘から抜いて、両手に持って構える。


 八斬双刀は、刃がギザギザになっていて、ノコギリとナイフが合体しているような、変わっている兵器だ。


「ねぇ、ターレン? あのさ?」


「んでぇ? シェンリュ?」


「なんでさ、子供から銀龍に狙いが変わったの?」


 銀龍は、少しだけ瞳を細くさせる。


「さあねぇ? ターゲットがかわったのはよぉ、恐らく、何かの計画がほぼ完了したということになるぜぇ?」


「つまり、どういうこと?」


「相手のやり口が変わった」


 銀龍は、眉根を寄せて中国扇子を開き、身構えた。


 今までの空気感が違うことに気づいたのだ。


 相手は手裏剣は投げてくるが、今までとは何か異なっている。


 重々しい空気を排気していくファンの音が静かに不気味に響いている。


 暗闇から、突如円形の物体が銀龍に襲い掛かってくる。


 思わず、銀龍は中国扇子でガードしようとした。


 だが、中国扇子に蛇が巻き付くかのような感触があった後、闇の奥に中国扇子が消えた。


「うおお!! なんだよあれはよぉ!!」


 シェンリュが冷や汗をぬぐう。


「ターレン、アタイ見えたよ。あれ、たぶん……。鎖鎌とかいう武器じゃない?」


「くさりがまぁ? チッ! 何の兵器かわからねぇが、面倒だぜぇ……」


 そして、闇から今度は銀龍の足元に向けて分銅が銀龍を襲う。


 シェンリュが驚異的な反射速度で、八斬双刀で防御する。


「クソ!! なんだよ、あの兵器はよぉ!!!」


「ターレン、あれは、分銅というやつね? 中距離攻撃で、かつ日本の農民から発展した武器よ!!」


「割と遠くの方だな、やってくれるぜぇ!!」


「こっちは2メーター先までは見えない。向こうは恐らく6メーター先まで見えているわ!!」



キャラクター設定


鷹 葉青(叶青) (レン イェチン)


年齢17才

女性

身長150センチ

髪は青に近い、黒。髪は長髪で、前髪の辺りを2つ赤い紐で緩くまとめている。 

肌の色 黄色

瞳 黒

人種 中国(河南省)

利き腕 両利き

クンフースタイル 鷹爪翻子拳(ようそうほんしけん) 

構え方 左足を軸に、片足をあげ、タカのように構える。

得意技 ①旋风脚涉及一切(全てを巻き込む旋風脚)

    ②鷹爪連拳散手ようそうれんけんさんしゅ関節技の連続技


得意武器 双匕首そうひしゅナイフ二刀流みたいな感じ

一人称 私

誕生日 NAY545年9月19日

所属部隊 青龍

BWH 体重 69/49/68 50キログラム


髪型は、黒く長髪で、前髪の辺りを左右両方に、赤い紐で緩くまとめている。

チャイナドレス姿ではあるが、下半身はパンツスタイル。

靴は、ルェイジーと同じように踵の低い中国靴を履いている。


ルェイジーとは、よきパートナー、よきライバル。

プライベートでもルェイジーと一緒に出掛けたり、

ご飯を食べたり、クンフーを磨いていたりする。

性格は、他のメンバーと比べるとコスメなど、非常に大好きで、

良い仕事をしたら、良い服を買う。

良い仕事をしたら、良い食べ物を食べる。

一番、まともに今風の女の子。

銀龍と知り合うことで、ここに入りたいと思うようになった。

たまに、ルェイジーを、からかいついでにアルネと、言ったりする。

アイヨーと、たまに驚く言葉で使ったりするが、語尾にアルネとはつけない。

趣味は、サッカー。

たまに近所の公園で赤いユニフォームを着て、サッカーしているが、九龍城国内では全くもってみんな

スポーツには無関心。

その為、一人で寂しそうにリフティングの練習を行っている。




双匕首と鷹爪翻子拳は、くるくる回るような演舞が多く、それと相性が良い。

その為、イェチンにはこの装備をさせた。






毒ガスコマンダー鷺沼

各必殺技リスト


忍法、毒ガスモズ落とし。

相手に近づき、一緒に跳躍。

要は、ジャンプバックドロップの要領。

しかし、上昇中相手に毒ガスをお見舞いし、バックドロップをするので、殺しにかかっている必殺技。


忍法、毒ガスの極み。

ありとあらゆる、毒ガスをばらまき、逃走するという。

たんなる逃走技だが、既に相手は死んでいるので、逃走する必要はないが、これも確実に人を殺しにかかっている。


忍法、毒ガス手裏剣。

特殊ガスを手裏剣に搭載し、手裏剣が刺さった瞬間、毒ガスが噴出するという、凶器。

ヤーイーは驚異的な動体視力で、スイッチを押さずにトンファーで手裏剣を薙いだ。

普通に、毒ガスではなくても良いのだが、彼のポリシーなのだろう。


忍法、毒ガスクナイ。

手裏剣とは異なり、直線状にクナイを投げる。

刺さった瞬間にスイッチが入り、毒ガスが噴出する。


忍法、毒ガス鎌ヌンチャク

鎌ヌンチャクを振り回しながら、風を起こさせ、毒ガスを効率よくじゅうまんさせるという、力技。

やっているときは滑稽だが、毒ガスの威力そのものが高いので、強力。

倒れそうになった相手から次々と鎌ヌンチャクで、相手を殺傷していく。


忍法、毒ガス鎖鎌。

分銅がついた鎖鎌を振り回す技。

実は、分銅の先には毒ガスが噴出する仕組みが備わっており、ガードしたとしても、

毒ガスが噴出するという、殺しにかかっている忍者装備。


忍法分身の術

毒ガスで殺害した死体を操って、ほかの者に襲わせるという術。

その正体は、パーティカルロイドを駆使したパワードスーツのみの筋力で、相手を操るというもの。

おのが力のみで戦う徒手空拳のクンフーを扱っているものには通用せず、

軍事利用のパワードスーツや、筋力を保護するようなバトルドレスのみ通用する。

一度に操れる人数は、10人で、超高速処理で遠隔演算処理装置を、服部半蔵スーツは持っている。


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