4-36.5 リャンリャン、合流!!
-------N.A.Y.562年 8月17日 11時20分---------
金龍は、チャイナガールズの事務所に寄った後、セントラル付近にある病院へ向かった。
ホンホンの容態を見るためだ。
病室に入ると、小さな女の子が横たわっている。
生命維持装置が何とかして彼女を死の淵から引きあげようとしているのだ。
ホンホンの傍らにはリャンリャンが上半身をベッドに預けて目をつぶっている。
金龍は彼女の傍にあった毛布をそっとかけてあげた。
「そうよね、お互いにお互いが補っているものね……。まるで私と銀龍みたい……」
そう一言もらし、金龍は病院の屋上へと向かった。
重い鉄製の扉を開き、ベンチへ腰を下ろす。
キセルを取り出して、金の龍が装飾されたキセルをくわえた。
「はー、今回は少ししんどいわね……」
人の気配がしたので、金龍はそのまま顔を後ろへ向けた。
今にも涙しそうな小さな少女が金龍を見つめていた。
「あら、もう少し寝ててもいいのよ?」
リャンリャンは、涙しながら小さな口を開けた。
「金龍シェンシン!! わたしもしゅつげきします!!」
「あらあら、休んでいていいのよ?」
「ホンホンもしんぱいです。でも、このままじっとはしてられません!!」
「今回は、相手を生け捕りよ? リャンリャンちゃん、あなただったら殺しかねないわね」
「わたしは、金龍シェンシンにひろわれたころから、あなたのために生きています!!」
「あなた達は、まだ幼いわ。復讐心を抑えるのは本当に難しいわよ? あなたには、できるの? 任務の為に、それを抑えることができるの?」
「金龍シェンシンは、わたしのこと、どうかんがえていますか?」
「なかなか、残酷な事聞くわね。あなた達は高く評価しているのは勿論のこと、幼いかもしれないけれど、チャイナガールズという部隊がとっても大好きなのよね?」
「はい……。だいすきです!! みなさんが戦っているのに、わたしだけここでじっとしているなんて、できません!!」
「そうね……。じゃあ、約束して? 何が何でもヤツを生け捕りにするのよ!」
金龍は立ち上がると、リャンリャンは金龍の前にやってきた。
「わかりました! 白虎部隊、レイリャンリャン、第二部隊にごうりゅうします!!」
リャンリャンは、小さな掌を揃え、額の辺りに持ってきた。
「すべては、金龍シェンシンのために!! けいれぃ!!」
雷 梁梁
年齢13才
女性
身長139センチ
髪は黒色 二つに分けた、三つ編みの髪を頭の左右、側頭部に纏めている。
肌の色 黄色
瞳 グレー
出身 九龍城国
利き腕 両方
クンフースタイル リャンリャン式、白虎拳
得意技 空をも穿つ雷撃 (雷电也在天空中醒目) Léidiàn yě zài tiānkōng zhōng xǐngmù
虎ですら死ぬ両手拳 两只手即使被老虎打死 Liǎng zhī shǒu jíshǐ bèi lǎohǔ dǎ sǐ
得意武器 六角棍
一人称 わたし
誕生日 AY549年11月11日
所属部隊 白虎
BWH 体重 58/48/61 49キログラム
ホンホンの妹
一卵性双生児で生まれたため、ほぼ同一の顔をしている。
そのため、髪型、笑い顔で判断するしかない。
笑うと八重歯が左側にある。
姉とは、息がぴったりでよく声が被る。
二人同士で棒術の演舞をするときは九龍城国、周辺が緊急警報を鳴らすぐらい、凄まじい爆風と雷が発生する。
その為、この二人が揃うと、通称稲妻姉妹と呼ばれている。
二人が九龍城国内で喧嘩をおっぱじめるときは、全住民が避難シャッターを下ろし、逃げ込むという光景も見られるときもある。
この状況を、九龍城国では、「ホンホンリャンリャン注意報」と呼んでいて、
省内の公共スピーカーや、九龍城国放映テレビ局でもアナウンスが流れるぐらい、ヤバいことが起きる。
リャンリャン式白虎拳は、ホンホンは直立だが、リャンリャンは本当に虎のような姿勢の低いのが特徴。
性格は、ホンホンとは異なり、勝ち負けにこだわらず、静かに生活したいと思っている。