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チャイナガールズ!!~スーパーカンフーハイパワーチーム~  作者: 乾ヒロキ
カオルンセングォ毒ガスパラダイス編
110/178

4-31 ルェイジーちゃんの新技!! 名付けて「眠拳!!」


 チンヨウが心配しているその頃。


 黒服達は入った瞬間、下着姿のルェイジーを見下ろしている。


 トリガーを引くが、ものすごい反射速度で左へと寝返りをうつ。


 布団には一つの焦げ跡がついた。


「ムニャムニャ……」


「な、バカな!!!」


 もう一人の黒服がトリガーを引いた。


 今度はルェイジーは右へと寝返りをうつ。


 真ん中にいる黒服が「何やってんだ!!」と叫び、ルェイジーの白く健康的なお腹にゼロ距離で銃口をくっつける。


「ムニャ!!!」と、ルェイジーは突如男の金的目掛けて両足を蹴り上げた。


 黒服の金的は、強烈に響き、威力が突き抜け、そのまま4メーター天井へと黒服は吹っ飛ぶ。


 天井のコンクリートに黒服の頭がぶつかり、首の骨を折って、黒服の体躯は落ちた。


「う、嘘だろ!!!」と、もう一人が動揺しているところ、チャオが扉ごと蹴破り、黒服の背中が押される。


 ルェイジーはそれと同時に、目をつぶったまま立ち上がる。


「むにゃ、チャーハン、おいしい、アルネ!!!」と、黒服の腹を蹴り、チャオは黒服の顔面に拳をめり込ませる。


 ルェイジーは跳ね返ってきた黒服の鳩尾に肘を食い込ませる。


 黒服は後ろへとよろける。


 更にチャオは跳躍、両足で黒服の背中を蹴り飛ばす。


 ルェイジーは、掌底を出し、黒服の腹にめり込ませる。


 チャオは、目つき、喉つき、方拳を突き出す。


 ルェイジーはすぐさま、そのまま両手を縦に突き出した。


「かめはめはー、アルネ!! むにゃ……」


 見た目はコミカルだが、その掌底は黒服の体躯を突き抜ける。


「やべ!!!」と、チャオはすぐさま迫りくる黒服の背中をかわした。


 黒服のガタイの良い身体は、そのまま吹っ飛び、リビング奥まで向かって行く。


 チャオも口をただ開けるしかなかった。


「むにゃり、アルネ……」


 チャオは両腕を後頭部に運び、一人残った黒服と顔を合わせる。


「オレを狙うか、ルェイジーの眠拳を狙うか、好きにすればいーんじゃね?」


 黒服はどちらを狙うか、迷った挙句、ルェイジーに拳銃を向ける。


「くっそおぉぉおおお!!」


 右へ左へとルェイジーの長い紫色の髪が揺れる。


「むにゃり、むにゃり……」


 拳銃の銃口が火を噴くたびにルェイジーは全てかわしている。


「う、うそだあああああ!!!」


 そして、ルェイジーが黒服に近づいた瞬間、眠ったまま眉を吊り上げ叫んだ。


「ド変態、エッチ、アルネーーーーーーーーーーーー!!!」


 跳躍し、両足が黒服の顔面へとめり込む。


 サングラスが砕け、部屋を通り越して黒服の男はゴロゴロと転がっていく。


 リビングにいたチンヨウは、黒服の男の顔面へ真っ黒な中国靴で踏み込んだ。


 ルェイジーは、ぱたりとそのまま枕を抱きながら、また眠りへとついた。


 チンヨウがようやく入る。


「ルェイジー君、大丈夫か?」


 静かに、ルェイジーはスヤスヤと寝ている。


「むにゃり、もう、おなかいっぱいアルネ……」


 チャオがチンヨウに振り向くと、後ろに影がぼんやりと見えた。


「チンヨウ、後ろ!!」


 チンヨウの後頭部に固い感触が押し付けられる。


「うごくんじゃねぇ……チンヨウ」


 両方の眉毛を歪ませて、先ほどの温厚で弱い印象の男とは別人格の男が突っ立っていた。


「なるほど、ロン。貴様ドラゴンテロリストか!」


「ふん、こんなちっぽけなドラゴンマフィアごっこも終わりだぜ」


 チンヨウは、両手を挙げた。


「貴様は会へ入ってからは非常に浅い。そして、貴様のクンフーが少しぐらい輝いてほしかったものだな……」


 チャオがいつでも動けるように構えるが、チンヨウはチャオを動かないように指示を出す。


「チャオ君。きみが動くことなどない……」


「でもよ、チンヨウ……」


「いいから、動くなチャオ君。きみは正しい道を行かねばならない。良いクンフーとは闇に染まることや光に当たることではない。

本当の正しいクンフーとは、光と影の一対だ……。貴様、やはり私の事をもっと調べておくべきだったな……」


 ロンは唇を歪ませる。


「あぁん? いいからよぉ、黙ってろよぉ。てめぇはここで死んで、オレは報酬をもらう!! シンプルな答えだ……」


「そう、やすやすと倒せると思うか? この私が、この裏九龍城国へやってきて、既に10年ほど経つ。

だが、私のクンフーはまだまだ道の途中だ。ロンよ、貴様にはその意味がわかるまい……」


「うるせぇ!!! ごちゃごちゃと! 死ねやぁあああ!」


 ロンは、トリガーを引いたが、カチリと、かわいた音だけが響く。


「貴様は、まだ分かっていないようだな。弾丸などとっくに抜いていた。そして、もしドラゴンテロリストがいるならば、必ず正体を出すことは明白だった。

私が得意としていることは、あらゆる銃に対して、その手段を封じることだ!!」


 後ろを向いたまま、ロンの右手を封じ、チンヨウはそのまま右足をあげて、金的、振り向きざまに頬へと肘を打つ。


 相手が、後ろへとバランスを崩したところを、相手の脛へ垂直に体重をかけた。


 ロンの斜めになっている脛の辺りから鈍く乾いた音が響き渡る。


「ぐああああああ!!!」


 ロンは室内を転げまわっていた。


 気づくと、長く白い髭を撫でながら、老人はロンを見下ろしていた。


「残念じゃったのう。ドラゴンテロリストなんぞに落ちてしもうて……」と、老人はロンの顔面を踏みつけた。


ロンの叫び声と動きは止まった。


 だが、ロンの顔は実際にふみつけられてはいなく、ロンは恐怖のあまり気絶してしまった。


「ふん、度胸もないのに己のクンフーを捻じ曲げるようなことをしてしまったか……」


「チンヨウよ、大丈夫じゃったか?」


「老師様こそ、助けに行けず申し訳ありませんでした」


「そんなことないわ、久々の良い実戦じゃった……」


「は、ありがとうございます。しかし、こやついかがなさいましょうか?」


「ま、わしは裏切り者だとしても、多少は目をつぶる。

チンヨウが決めなさい。クンフーをただせば、この者は再起はあるか、それともダメなのか……。

お前さんが決めなさい……」


「私としては、今回の件に非常に直結しているのは間違いありません。彼に情報を聞き出すのも手なのではないかと……」


「そうじゃの、処分は今回の件の後でも構わんじゃろうて……」


「分かりました。ではヤツから情報を聞き出すのと、かたずけねばなりませんね?」


 チャオは、ルェイジーが寝ていた客間を出て、そこら中に横たわっている、黒服を突っつく。


「そういや、ユーたち、大丈夫かな?」


「ふむ、彼女たちも大丈夫だと思うが……」


 そして、紫色の髪の長い少女があくびをしながら出てくる。


「うーん、ルェイジーまだまだねむいアルー」と、ようやく目が覚めて、周辺を見渡す。


 そこら中に黒服達がうめき声をあげながら横たわっているのだ。


「アイヤ!!! 何があったアルネ!!」


 チャオは、無表情のままルェイジーへと振り向いた。


「おめーさん、寝ながら戦っていたぜ。俺はそれを見て、新たな拳法、眠拳みんけんと名付けたぜ!!!」


「アイヤ!! みんけん、格好いいアルー!!! ルェイジー、また強くなったアルネ!!」


 ルェイジーはぴょんぴょん弾みながら、喜んでいる。


 彼女の瞳が青くなる。


「レイレイたちにコンタクトしてみるアルネ!!!」


 ルェイジーはレイレイに通信をかける。


 レイレイ達は絶賛交戦中だった。


「な、ちょ、ルェイジーちゃん、間が悪すぎるわよ!!」


 完全オープンチャンネルで開いているのか、シャオイェンの叫び声も聞こえる。


「まったく、下着姿の女性を、襲うなんてレディに失礼ですね!!!」


 拳銃の音がそこらじゅうで響き渡っている。


「アイヤ、大丈夫アルか?」


「全然っ、問題ないけどね!!!」


「また後で連絡した方が良いアルか?」


「そうね、落ち着いたら連絡返すわ。うわ、何アイツ!! ひくわー」というところで、音声がきれた。


「チンヨウシェンシン、レイレイ達、交戦中アルネ!!!」


 チャオはチンヨウに顔を向けた。


「どうする? 加勢しに行く?」


 白い髭の老人は、冷蔵庫を見渡しつつ、気絶しているシャオディの傍に寄る。


「チンヨウ、さすがじゃのう。以前よりも相当威力が上がっとるわい」


「その前に、コイツらを締め上げて色々と聞こうではないか……。私はシャオディをとらえる。

チャオ、ロンをとらえてくれ。

それと、老師様、周辺に散らばっている神龍会に電話をしましょう。片づけを手伝ってもらいましょう」


 老人は、これだけの乱戦ながら、奇跡的に無事だった壁掛け式の電話機の受話器を取った。


「よう、わしじゃ……」


 ルェイジーは、玄関にあるスイッチをつける。


 暗がりだった部屋は、一気に明るくなった。


 傍に倒れている黒服を見下ろす。


「アイヤ!! すごいアルネ、最小の力で黒服さんたち、喉元がおられているアルネ!!!


 さすがは、神龍会会長さんだけアルネ!! ルェイジーもぞっとしたアルヨ!!」


「とりあえず、ルェイジー君も手伝ってはくれぬか?」


「アイヤ、任せるアル!! ルェイジー、ロープをグルグル巻きにするのは、訓練したアルヨ!!」


 チャオは気絶しているロンをロープで巻きながら、話す。


「何だよ、チャイナガールズって、そんなことまでするのかよ?」


「ルェイジー、勉強は苦手アルけれど、でも、そんな銀龍でもチャイナガールズにおいてくれるヨロシ!!」


「ふーん、あのおばさんが、そういう人なんだー」


「銀龍おばさんじゃないアルヨ!!」


「まあ、どっちでもいいんだけどよ……」


 チャオは「よいしょ!!!」と、ロンを縛り上げる。


「とにかく、ハッキリ言えることはよ、黒龍会が本気を出してきたことだ。

あの、ユーや赤い服を着ている人たち、大丈夫かな?」


 チンヨウも、気絶しているシャオディを完全に縛り上げる。


「これでいいだろう。あとは老師様にお任せしてもよろしいでしょうか?」


「うむ、良いじゃろう……」


 チンヨウは鋭い瞳を、更に細めた。


「いよいよ、潰しあいが始まるか……」


本作品はいかがだったでしょうか?


ツイッターでは、キャラクターが曜日ごとを変えて、つぶやいていたり、裏設定の内容を話していたり

もするので、ご興味がある方は、

「乾ヒロキ」で検索して頂き、登録してくれると、もっと「バトルドレスガールズ」の深みを味合うことができるようになっています。

皆が「イイね」や「リツイート」を連続でしてくれると、

実は設定表ができるようになっているのだ!!

それとも、コレクションのように集めてみてもいいし。

ただし、私も発言するので、ついーとの速度は尋常ではないのだ。

君は、全ての設定を果たして見ることができるのだろうか?


アイコンは自作で書いていますが、もっと色々と手を加えられたら、良いと思っています。

気に入って頂けたら、ツイッターからでもどっからでも感想や、

リツイート、いいね、などなどウルトラスーパー大歓迎セールスです。www


乾ヒロキのツイッターは、こちらから。


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