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チャイナガールズ!!~スーパーカンフーハイパワーチーム~  作者: 乾ヒロキ
カオルンセングォ毒ガスパラダイス編
107/178

4-28 これぞ、ルェイジーとリームォの合体攻撃!!

 


 -------N.A.Y.562年 8月16日 19時45分---------



 銀龍とレイレイは合流した。


 レイレイはうつむき加減で、トボトボと階段を降りてくる。


「メイヨウがさらわれたのは、確実に相手が上手だった。全員一斉に集まるべきだんたんだぜ? 

レイレイ、おめーさんはよぉ責任感強すぎんぜぇ?」


 パーティカルロイドを熱量にするコンロを、ユーは持ってきていた。


 勝手にテーブルを借りて、調理している。


 そして、中華鍋の上に乗っけて、チャーハンを作り始めていた。


 周辺は銀龍の予想通り、ルェイジーの暴走によって滅茶苦茶になっていて、そこら中に破壊の後が残っている。


 ネオンは見る形もなく、コンクリートで出来た建物は砕け散り、酒などを保存していたから瓶などもそこら中に転がっていて、更には屋台などで使用されていた木片、椅子なども観る形もなく粉々になっていた。


 ユーは卵を溶きいれて、中華鍋を振るう。


 ルェイジーは内またを合わせて、女の子座りをしたまま泣いていた。


「ショーキチ……」


 金龍の横にいたチャオは、質問をした。


「金龍シャオジエ……」


 金龍は、ルェイジーの背中を見つめたまま、中国キセルを口からはずす。


「金龍シェンシンでいいわ……」


「え? いいのかよ。だってさ、男の人に対する呼び方だぜ?」


「銀龍の、男勝りな考え方だから、金龍シェンシンでいいわ……」


「それよりもさ、ショーキチって、何なのさ?」


「ああ、そうだったわね。ルェイジーちゃんはね、ご飯に名前をつけて食べる変な習慣があるのよ?」


「なんだ、そりゃ?」


「しょうがないじゃない、習慣なんだから。それだけ、ありがたいということじゃないの?」


 ユーは刻んだネギを入れて、しっかりと焦がす。


 醤油の香りが広がる。


 ルェイジーは、すすり泣きしながら、すくりと立ち上がり始める。


 更にご飯を入れ、コショウ醤油、塩などを入れ、ユーはひたすら中華鍋を振るう。


 そして、ユー特製黄金チャーハンが出来上がった。


 皿の上にチャーハンが乗った瞬間、チャーハンは消えた。


「……あれ? 今、お皿にチャーハンを乗っけたわよね?」


 ユーは、背を向けているルェイジーを見つめた。


「ルェイジーちゃん、チャーハン知らない?」


 ルェイジーは振り向いた。


 ほっぺたが、これでもかというほど膨らんでいる。


「もごもご、知らない、もごもご……アル、もご、ネ?」


 ユーは、無表情になった。


「へー、おねーさん、今まで見たことないわ、ここまでの大ウソ……」


 銀龍は、その光景を白々しく見つめ、再びレイレイに向き直した。


「相手の狙いは分からねぇが、とにかくメイヨウは安全だ。まずは服部半蔵鷺沼を何とかしなくちゃいけねぇ……」


 シャオイェンは、無表情のまま口を開いた。


「レイレイ小隊長にも報告しましたが、私もそう思います。

あの黒龍会の考え方は分かりませんが、メイヨウさんに傷をつけるようなことはしないと思います。

それだけは断言できます」


 ユーは、中華鍋を振るいなおし、お皿にチャーハンを乗っけた。


 だが、再びチャーハンは高速で消えていた。


 後ろを向いている、赤い中国服姿の小さな女の子に呼びかける。


「ねぇ、えっと、リームォちゃんだっけ? お皿の上に乗っけたチャーハン知らない?」


 彼女も振り向いたら、口いっぱい赤いほっぺが膨らんでいる。


「りぃむぉ、しらにゃぁい……もごもご……」


 ユーは、白目をむきながら、具材を入れ始める。


「おねーさん、ここまで爆速な食い方をしている人、初めてよ……」


 そして、再びチャーハンをお皿に乗っけた。


 テーブルの目の前に二人はいる。


 ルェイジーの上にリームォが肩車されていて、二人ともほっぺたが膨らんでいる。


「もごもご、知らないアルネ!!」


「もごもご、りーむぉ、しらにゃい」


 ユーは衝撃を受ける。


「おねーさんもビックリ、合体攻撃!!!」


 ヤーイーは両方の腰に手をあてた。


「とにかく、レイレイが気を落とすことはないわよ!! しっかし、相手の動きは想像以上ね。スピードスターって言われているレイレイ小隊長ですら見えなかった、拳法。なんなのかしら?」


 チンヨウはレイレイに声をかけた。


「その者はどんな格好をしていた?」


「赤いコートを着ていた女性。それと、もう一人は革ジャンに丸い黒いサングラスの男だったわ……。

そういえば、革ジャンに黒い龍のバッヂをつけていたわよ」


 チンヨウの隣にいたチャオが口を開いた。


「それよー、黒龍会のウェンハイだよ。たぶん……。けどよ、その女の子さらってどうするんだよな?」


「さあな、それは分からない。だが、我々も何とかして協力はしたいところだ」


 レイレイは、下唇をかみしめながら、今にも泣きそうに無言でうなずいた。


 イェチンは、レイレイのその仕草を見て、胸の下で腕を組んだ。


「アイヨー、心配するのわかるよー。でも、メイヨウちゃん本当にお利口だから、間違いなく大丈夫よー」


 イェチンの隣で立っているファリンは、先ほどの戦闘で真っ赤に染まっている、子母鴛鴦鉞しぼえんおうえつを腰ベルトにぶら下げた。


「ボク、それよりもあのゴキブリみたいなヤツを何とかしないと、みんな夜も眠れないんじゃないかな?」


「ああ、ファリンの言うとおりだぜ……ユグドシアル大陸みたいなだだっ広いところだったら、効果半減なんだろうけどよ、ここは地下で、しかも閉鎖空間だぜ。マジでうぜぇったら、ありゃしねーぜぇ」


 金龍は、捲しあげられた髪を整えなおし、お団子頭に櫛を入れる。


 そして、うなじを白く長く細い指先で掻いた。


「そうね、とにかくアレを解決しない限りは、黒龍会の動向を探るのはつらくない? 銀龍?」


「とにかくだ、いよいよ気合を入れて、戦わなくちゃいけねぇ。オレ達も黒龍会に足を半分ほどつっこんじまったようなもんだしよ。

ルェイジーが完全に黒龍会の手下にケンカを売ったからなぁ……」


「確かに。それにドラゴンマフィアまで絡んでくるから、余計に複雑になるわね。

相手が仲間だと思ったら、敵だったというパターンもあり得るわ」


「本当に、ヤベェ事になったぜぇ。龍王様に報告しなくていいのかよ?」


「ま、龍王様の事だから、どっかで必ず耳にしているはずよ」


 レイレイは多少の疑問を、銀龍に聞いてみる。


「ねぇ、銀龍ターレン。龍王様って、1万クーロンドルに書いてある男性でいいのよね?」


「ああ、そうだぜぇ……何かあったのか?」


「いや、たまに思うときがあって、何か違うような気がするのよ……」


「何でぇ? 龍王は龍王様だぜぇ?」


「声も全部男性だし、何度も九龍城国テレビでもその姿見たことあるけれど、何か違和感を感じているんだよ、ターレン……」


「ふーん、ま、オレは誰が国の頭だろうが、構わねぇけどよ……」


 レイレイは、眉根を寄せて何かを考えていたのだった。



林 璃茉(璃茉) リン リームォ


年齢12才

女性

身長142センチ

髪は青色 髪型は、ツインテール

肌の色 黄色

瞳 黒

人種 中国(福建省)

利き腕 右手

クンフースタイル 六合蟷螂拳

得意技 あたちの

得意武器 胡蝶刀(中国のナイフみたいなもの、両手装備)

一人称 あたち

誕生日 NAY550年4月30日

部隊 朱雀

BWH 体重 60/48/63 45キログラム


青龍部隊であるマーメイの、実の妹。

姉が超パワータイプなのだが、

妹は完全スピードスタイル。

得に、気功ユニットは最大限出力にすると、マックススピードは小隊長をも凌駕するが、最大で30分しか動けない。

性格は、飽きっぽく、すぐにやめてしまうときもある。

修行が大嫌いで、よくサボったりする。

面倒くさがり屋が、年齢と精神年齢にズレが生じてしまっている。

精神年齢は6歳ほど年下になっているので、

「お姉ちゃん」を「おねーたま」と呼んだり、

「○○する」を「○○すりゅ」と言ったりする。

姉とは、仲が良いのだが、

本拠地(九龍城国)に帰ると、必ずどっかに隠れて、修行をサボっている。

趣味は、日本や海外の特撮を見ること。

戦隊ものが特に大好き。

なぜか、日本の傭兵部隊セーラーガールズに憧れている。

口癖は、やだー、面倒くさいー。が、口癖。





李 瑞季(瑞季) (リー ルェイジー)


年齢14才

女性

身長147センチ

髪は紫色 ポニーテール

肌の色 黄色

瞳 黒

人種 中国(河北省塩山県)

利き腕 右利き

クンフースタイル 劈掛拳(八極拳ベース)+空腹拳

得意技① 二の打ち要らずの拳 两个没有拳头的战斗 Liǎng gè méiyǒu quántóu de zhàndòu

得意技② 地面をも揺るがす猛起硬落もうきこうらく摇动地面猛起硬落   猛烈に飛び上がり、激しい勢いで着地する。


得意武器 苗刀(刀みたいな形をした、中国の刀)

一人称 ルェイジー

誕生日 NAY548年9月12日

所属部隊 青龍

BWH 体重 82/52/80 53キログラム


河北省塩山県に住んでいたが、あまりにも大飯ぐらい過ぎるので、

九龍城国に捨てられてしまった、九龍城国の孤児。

10歳の時に、ご飯をくれた銀龍に拾われた。

小柄なわりには、超パワフルファイター。

天才ともいわれていて、劈掛掌の使い手。

年齢が上がれば、次期小隊長ともいわれている。

小隊長と言われているが、妙なムードメーカー。

アルネが多く、皆からはたまにやかましいと言われる。

ひざ下よりも丈が長い青いチャイナドレスに、花柄が装飾されている。

肩袖は、Tシャツぐらいの長さ。

下着は、クマさんパンティ。

まだ年端もいかない子なので、多少子供っぽいところがあり、

ちょっとおバカさんに思われる発言もある。

パワフルさはどのくらいかというと、体当たりして、戦車が吹き飛びます。

部隊内でも一番大食いで、ご飯が一杯食べれるという純粋な動機でチャイナガールズに入隊した。

口癖は、必ず「アルネ」とつける。

バトルドレスガールズでは、この語尾を、方言として解釈していて、

「アイヤー!!」もその一環。

九龍城国に帰ると、銀龍に紹介されたお店でアルバイト兼住み込みで、

「劉龍飯店」というウェイトレスもしている。

ちなみに、お腹がすけばすくほど威力が増す酔拳? のような拳を持っている。

大飯ぐらいなせいか、料理もかなりうまく、何でも作れる。

小隊内では超重宝されているのだ。

将来は、中華料理屋と孤児だったため九龍城国内に孤児院を開きたいらしい。



各セリフリスト

「アイヤー! ごはんもっと食べたいアルー!!」

「クンフーは、一飯にしてならずアルネ!!」



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