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第4話 清盛と牛若

清盛の誕生日を祝う宴が催されていた。牛若も今よりさらに幼少の頃―


清盛邸にいた常盤と4,5歳になる牛若。本来は源氏方である常盤と牛若はこの宴には呼ばれないはずだったのだが、どこかで牛若がそれを聞いて清盛のもとへ行こうとしていたのだった。


「これ牛若、待ちなさい」

「どうしてですか母上?父上を祝う行事になぜ行ってはならないのですか?」

「そ、それは・・・・」


結局それから口が開かない常盤、牛若はそれに耐えかねて動き出した。


「あ、牛若!!」


ドンっ!!


「わっ」


清盛のもとへ向かおうと牛若が走り出した瞬間人とぶつかった。清盛の妻・時子ときこだった。


「そなたは・・牛若・・・・それに常盤殿!!」


「こ、これは、時子様」

「一体どうしたというのです?」

「牛若が・・・この子は乳飲み子の時からこの屋敷で過ごしていたため、清盛様を父と思っておりまして。なので清盛様のお祝いをしたいとのことでして・・・」

「父上はどこにおられるのです?」

「これ牛若!」


そのやりとりを見ていた時子は牛若を特に止めることもせずに清盛を祝ってやってくれと、優しく言ったのだった。



「殿!」

「どうした盛国?」

「常盤の子の牛若が殿に会いたいと・・」

「牛若?いいだろう、呼べ」


会うことを許された牛若は他の人には目もくれずに一目散に清盛に向かった。その態度にイラッとしたのか清盛の3男・宗盛むねもりが牛若に怒鳴るも、清盛がそれを止めた。


「おお、牛若、よく来たな」

「はい、父上の祝い事なので、参りました」

「そうか、かわいい奴だな、おお、そうだ、知盛、重衡、徳子、牛若と遊んでやれ」


牛若はそのまま清盛の子達と遊び始めた。しかし、宗盛だけはただ一人ふてくされていた。


(ちっ、おもしろくない。父上もなぜ牛若などをかわいがるのか・・・)

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