9章 ー08
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「おはようございます」
階段下にアルフレッド様の姿が見えた。
「おはよう、リリア」
アルフレッド様の笑顔が輝いて見える!
「馬車はもう前に停まっているよ」
アルフレッド様が言った通り、馬車がもう宿の入り口に停まっていた。
「レオさんは?」
「何処かにいるだろう。大抵は姿を見せずに警護しているからな」
そっか、それで昨日も宿に着くまで姿がなかったのね。
アルフレッド様に続いて馬車に乗り込む。
「あの、このドレス、有り難うございます」
前に採寸したサイズでグリーンのドレスをアルフレッド様は頼んでくれていた。
ちゃんとお父様がそれを馬車に積んでくれていて良かったわ。
「あぁ、とても似合っている。リリアの屋敷にもう1着ドレスを渡してあるから今度俺と会う時はそちらでよろしく」
「もう1着あるんですか?!」
嬉しいけど、そんなにドレスいるかな?!
「リリアの髪色のようなドレスはなかったが、似合いそうで、尚且つ、今のドレスのように1人で簡単に着られる物を渡してある」
ちゃんと考えてくれて嬉しいけど、男の人って普通ここまで考えるかしら?
しかも、心なしか嬉しそうだし。
「初めて女性にドレスを贈ったのだが、こうして着てもらえると嬉しいものだな」
……そっか。それでご機嫌なのね。
そう思うと彼の機嫌の良さが愛しく思えるから不思議だわ。




