9章 ー03
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死んでしまいそう…!
付いた宿の部屋のベッドに倒れ混む。
グラダナ婦人の所へは遠いからここで一泊する。
迎えにきてくれた時に説明してたらしいけど、サラの言葉にモヤモヤしてたからか全く聞いてなかった。
お父様が何かと準備してくれたらしいけど、酷い有り様ね。全く覚えてないだなんて。
そのモヤモヤは解消されたけど、アルフレッド様が馬車で、キ、キ……あ~もう!変な事をするから心臓があり得ないくらいの脈数を叩き出して、今にも私は死にそうよ…。
コンコンッ
「リリア様、レオです。荷解き終わりましたか?夕食は何時にされるか主が気にかけておりますが」
「レオさん、夕食は一人ではダメですか?」
あの後、馬車の中で一人死にそうな私はアルフレッド様の腕の中にいた。
つまり、まともに顔を見ていない!
と、言うか、まともに顔なんて見れないよ…。
「おや、おや。主が何か粗相でもしましたか?」
「そう言う訳では……」
粗相ではないよね?
あれ?粗相なのかな?
「あの方は独占欲を隠す気も無さそうですしね」
困りましたねと、レオさんが苦手している。
「隠す気が無さそうですか」
何をどうみてそう思ったのかしら?
「その指輪を見たらそうじゃないですか?己の主張が強い」
スズもそのままって言ってたっけ?
指輪はキラキラと輝いている。
「でも大丈夫ですよ。主はかっこつけなんで、きっと自分といる時に何か言ったりしませんよ」
そうなの?
だからレオさんといる時にそっけないと感じたのね。
「でも…」
そもそも恥ずかしくて顔が見れないのが問題なのよね。
「分かりました。後で私がその辺の用水にでも浮かんでいても気になさらないで下さいませ」
え?!
「アルフレッド様は怒りますかね?」
「"この無能が!"と、投げ飛ばされるだけかと」
そんなの断れる訳ないじゃない……。
「分かりましたわ。行きましょう」
本当だとも思えないけど、何かあった場合に後味悪いし、それにちょっと断るのもアルフレッド様に悪い気がした。




