8章 ー06
「なぜ?」
「恥ずかしいからです!」
なんで不思議そうな顔してるんですか!
「慣れる為にもう少しくっついていた方が良いだろう」
いえいえ、そんなお気遣いはいりません!
アルフレッド様が軽く腕に力を入れる。
「そうでした!アルフレッド様宜しいですか?」
「くっついていても話は出来るが?」
顔が本気だわ。
溜め息を吐いて諦める。
「友人2人にアルフレッド様の事を伝えようと思うのです」
「前にランチしていた学園の子か?」
「はい」
「俺は構わない。むしろ、あの時、紹介してくれても良かったくらいだ」
なんでアルフレッド様は私に触れるんだろう。
アルフレッド様は私の頬を指でなぞる。
「その際は俺が必要か?」
「いいえ、自分で言おうと思います。もし、その、言いにくくかったら、お願いするかも知れませんが……」
自分からちゃんとアルフレッド様が婚約者って言えるかしら?
恥ずかしくて沈黙する自分しか想像出来ない…。
「分かった。いつでも言ってくれ。グラダナ婦人の所に行く為に来週の土曜、迎えに来ようと思うが構わないか?」
「はい……」
それは良いのだけど、いつまで頬をいじってるのかしら?
「リリア」
「はい」
「キスしても構わないか?」
「構います!」
はっ!物凄く勢い良く答えちゃったけど、良かったかしら!?
「はは。なら、バグで我慢するとしよう」
アルフレッド様はぎゅと抱きしめる。
私は背が大きくないから、丁度、アルフレッド様の胸に顔があたる。
ドクン、ドクンと、心臓の音が聞こえる。
アルフレッド様の香りも、ハグも私の体温を上げるけど、この心音は何故だか安心する。




